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Animoマナースクールに新たな動き?統括講師に訊く「これまで」と「これから」

前回、その生い立ちをご紹介したAnimoマナースクール。
そのスクールが、Withコロナ時代の今、なにやらこれまでにない動きを見せています。
いったい何が始まろうとしているのか・・・?

かくかくしかじかで産声を上げたマナースクールの講師となるに至った経緯から、今後の展望など、スクールを統括する専属講師・飯端里香に突撃インタビューをしました!

ルーツは商人だった両親

――飯端先生がAnimoに入社されたのは、いつ頃ですか?

飯端:別の講師業との兼業で参画したのが2016年3月、専属講師になったのがその年の8月でした。

――3月というと、会社の設立直後ですね。

飯端:そうです。マナー講師のオープニングスタッフ募集の求人が出ていました。航空会社でVIP対応をしていた経験から、接遇やマナーにふれる機会が多かったんです。社内コンテストで賞をたくさんいただいたりして。そこから講師を務めたりするようになり、インストラクターとしてもっとやっていきたいなと思っていた時でした。

――航空スタッフからマナー講師への転身だったんですか?

飯端:その間にも、何社か経験しています。やりたいと思ったことは何でもしたいタイプなので、航空会社の仕事に体力的な限界を感じて退職した後は、以前から憧れていた国際博覧会の総合インフォメーションをしてたんですよ。博覧会の会期終了後には某私鉄グループが運営する大型施設の受付スタッフのトレーナーとして転職して、30歳の時に初めて部下を持ちました。

――全体的にはサービス業というか、人と関わることに一貫されてますね。

飯端:うちは両親がそれぞれ商売をしてたんです。今はもう廃業していますが、父親は縫製工場、母親がコーヒー専門店をやっていて。両親からは、「女の子は愛嬌、愛想。いつもニコニコしとかんとあかん」と言われ続けてたんです。親族に会っても、「里香ちゃんっていつもニコニコしてるわよね」って。「愛嬌があっていいよね」って言われて。『こうしてたらみんなから褒めてもらえるんや』みたいな気持ちが子供ごころにあったと思います。

――それが飯端先生の原体験なんですね。

飯端:そうですね。私が選ぶ職業はやっぱり人と接することで、それが自分にいちばんフィットしてると感じます。接客・サービスの花形として人気の航空業界を目指したのは、旅好きな私にとっては、うってつけだったんでしょうね。笑

↑専属講師になって間もない頃の飯端先生


今までの価値観をぶっ壊す!

――航空業界に国際博覧会…かなり華々しいご経歴のように思いますが、華やかな世界への憧れがあったのでしょうか?

飯端:当時はネームバリューへのこだわりが、私の企業選びの価値感として1番にあったんですね。というのも、実は私、コンプレックスの塊なんです。なので、ブランド名を背負うことでそれを補っていたところがあったのかも。

――オフィスにいると、スクールから先生の明るい笑い声がいつも聞こえてくるので、意外な一面です!でも、当時スタートアップのAnimoにはネームバリューはなかったと思うのですが…?

飯端:今までの価値感をぶっ壊したいなと思って。「どこどこの飯端です」って、大企業のネームバリューで「どうだ!」というのが正直なところ私の中にあったんですが、そういうものをなくして、むしろ1から作り上げていくような会社に所属して認められていきたいと思いはじめたんです。

――そういう意識の変化が起きるようなインパクトのある出来事があったんですか?

飯端:2013年頃、某大手企業のグループで研修事業をやっている会社に勤めてたんです。そこで、とても尊敬する先輩トレーナーに出会いました。勤め出してしばらくした頃、吸収合併の話が出たんですね。合併後は、いずれ研修事業はなくなる方針で。やりたいこととは全く違う職種に配置転換されるのなら…と転職を考えていたところに、その先輩トレーナーから言われたことがとてもショックでした。

――それは具体的にはどんな…?

飯端:「あなたはネームバリューが好きだろうから、研修事業がなくなるとしてもここに残った方がいいよ」って言われて、ものすごく違和感を覚えたんです。ネームバリューで選んできたのは事実だけど、その時は「そうじゃないんだけどな…」って気持ちが強くて。でも他人には以前の自分の印象が強いことにショックを受けました。コンプレックスの塊だけど、負けず嫌いな性格でもあるので、1から立ち上げるぐらいのところから頑張ったんねん!って思ったんです。

――若い時にはネームバリューが欲しかったけど、キャリアを積んだり、尊敬する先輩トレーナーと接する中で、自信や確信が備わっていったのかもしれませんね。

飯端:そうなの。お母ちゃん的な存在ですごく懐もでっかいし、心にハッと突き刺さるようなことをいろいろ気づかせてくれることがたくさんありました。今でも感謝しています。

学びが私を変えた

――飯端先生はキャリアコンサルタントの資格もお持ちで、社内のキャリア面談や研修なども担当されてますが、その資格はAnimoに入社されてから取られたんですか?

飯端:キャリアコンサルタントはAnimoに入った年に第1回の試験が発表されて、専属講師になった頃に受験しました。それ以前に、先輩トレーナーの勧めで産業カウンセラーの資格を取っていたので、その流れで。Animoに入ったから資格を取った、というわけではないんです。2016年の1月には、交流分析士インストラクターの資格も取っています。

――短期間にそれだけの資格を!?先生は秘書検定やサービス接遇検定なども上位級を取得されてますが、昔から勉強は得意だったんですか?

飯端:それが、まっったく、そんなことはないんです。
お恥ずかしながら、30歳まで何の資格も持ってなかったし、航空会社に入った時には英語でずいぶん苦労して、当時の英語ペラペラな同僚たちに助けてもらいながら必死で勉強した苦い思い出があります。今でこそ、マナー講師として皆さんに伝える立場ですが、20代の頃は正しい敬語も使えず、上司から注意されることもありました。「おカバンの方こちらに置いてください」みたいな感じで、ほうほう言ってて。憧れを叶えて入った航空業界だったけど、入社半年の頃には「“心が折れる”ってこういうことか…」っていうくらい挫折感を味わってました。その反面、なんとかなるかも、いや、する!って…

――負けず嫌いな面が。笑

飯端:そうそう。笑

何も言わせないように、やってやる!って、さらに必死で勉強して。英語のテキストと一緒に敬語のテキストも買った記憶がありますね。ようやく自信が持てるまでに、1年半くらいかかったかな。それ以降、社内の接遇コンテストなんかで賞をいろいろ頂けるようになりました。より敬度の高い言葉遣いや尊敬語・謙譲語との使い分けなど、その時に叩き込んだことが今のお仕事のベースになっていると感じます。

――接客マナーと交流分析や産業カウンセラーってかなり分野が違うように思うんですが、こちらはどんな経緯で勉強されたんですか?

飯端:30歳で初めて部下を持った時、壁にぶち当たったんです。上に立つようになって初めて、人にはそれぞれ気持ちがあって、自分の思うようにはいかないんだなって。自分自身のコンプレックスを、負けず嫌いの『なにくそ精神』でカバーしてやってきたから、みんなもできるでしょ?って考えてたんですよね。でも、当時の上司から「飯端、もっとその人の気持ちに寄り添わなあかん。そんなんじゃ人は育てていかれへんぞ」ってたしなめられて。その時の私は、それがイマイチ理解できなくて「分かってくれないなら、別にいい。」と我が道を行ってました。

↑若かったのね、と大爆笑

――今の先生からは想像もつかないくらい、尖ってますね。笑

飯端:若かったのね。笑
で、その後しばらくして転職するんだけど、そこでもまた部下を育てていくポジションに就いて上司から同じことを言われたんです。「もっと人の心を知らなあかん」と。なんの接点もない、それぞれの上司にそう言われてさすがにヤバいな…と危機感を持ちました。その時には35歳になっていたので、さすがに頭を打ったんですね。それで何か勉強しようと学び始めたのが交流分析でした。交流分析って対人コミュニケーションをよくしようっていうものなんですが、最初は「胡散臭いな…」って思いながら交流分析協会の関西支部に通ってました。

――心理系の学びって、最初は構えちゃいますよね。実際にやってみてどうでしたか?

飯端:交流分析士2級を受験するための勉強から始めたんですが、その時にはまだ半信半疑というか、心底響いてはなかったです。2級を取得したので、じゃあ次は1級となってさらに勉強を続けたんだけど、その頃くらいから少し意識に変化がありました。せっかく学んだことを、学問で終えずに実践してみようって、自分の仕事に応用していくと相手の態度がなんとなく変わってきたのに気づきました。自分が変われば相手も変わるんだなって、腹落ちした感覚があったと思います。

――“隣の席の貴女”が、人は学びで変われると確信して人生を切り拓いた様子が前回でしたが、お話を聞いていると先生にもそれを感じます。

飯端:そうですね。学んだことが確実に今日につながっていると感じるし、講師としての楽しさも教えてもらいました。30歳の時の上司に、スタッフたちのスキルアップとして秘書検定のトレーナーを依頼されたのが、秘書検定やサービス接遇検定を取得するきっかけだったんですが、その出会いが最終的に面接試験の審査員のお誘いへも繋がったのは自分でも驚いています。審査員になってもう8年かな?当時の上司や支えてくださった周囲の皆さまには、ほんとうに感謝ですね。

ワクワクすることの先に

――現役の審査員に直接指導してもらえるAnimoのスクールって、なに気にすごくないですか…?

飯端:そうよ!今気づいた?笑
秘書検定だけでなくサービス接遇検定も、関西エリアは全て担当しています。スクールで対策講座を受けた受講生やAnimoのスタッフが試験当日、審査員として私がいる部屋に入ってくることもありますよ。心の中で「いらっしゃーい♪」なんて思ってます。笑

――楽しんでますね。笑
いろいろな学びを通して伝えることの楽しさを知った先生が、スクールで大切にしていることってどんなことですか?

飯端:社長も姉さん(※筆者注:“隣の席の貴女”のこと)も「ワクワクすることが好き」っていつもおっしゃってるけど、私もそこに共感的理解があって。もう、ワクワクすること、楽しいこと大好き。だから、Animoのスクールに来ていただいた方には、とにかく楽しみながら学ぶことをお伝えしたいです。楽しんで終始学べて、すぐに活かせる。「楽・学・活」の精神をいちばん大事にしてます。

――では、これからのAnimoマナースクールを先生はどんなふうに思い描いていますか?

飯端:もともと、ライブ感を大切にやってきたからオンラインの講座っていうのにちょっと抵抗があったんですが、内容によってオンラインとオフラインを上手く使い分けるハイブリッドの試みを先日、コロナ対策としてやってみました。結果的に、すごくいいなって感じたんですね。過去に講座の告知をSNSであげた時、「東京ではしないのですか?」「仙台でも開催して下さい。」「福岡での予定はないんですか?」ってお問い合わせをいただいたことがあったのね。関西以外での要望になんとか応えたいなとずっと思っていたので、そういう方々のお声にもお応えできるし、すごく意味のある試みになりました。

――コロナの副産物だったんでしょうか。

飯端:それはすごくあります。コロナがなかったら、オンラインを活用しようって考えなかったかも。やっぱり皆さんの表情や温度感を見て、楽しんで、一緒に学んで行くスタイルでやってきたので。だけど、できることが広がった感覚がものすごくありますし、名前も『Animoマナースクール』から『Animoスクール』へと進化して、これからがとても楽しみです。

――では、オンラインも活用していく『Animoスクール』としての展望はありますか?

飯端:社長もおっしゃってましたが、いずれは海外に。遠隔地と繋がれる利点を活かして、格差の大きい東南アジア地域なんかでAnimoスクールを開きたいなと考えています。例えば現地の日本企業に入りやすくなるような講座を展開したり、女性たちがよりよい仕事に就くことができる未来を創れたら。日本のサービスって欧米諸国からもすごく評価されてますから、世界に出ていくきっかけの1つになれると思います。

――Animoスクール in Asia。

飯端:Animoの歩みはまだまだこれからですね。
スクールに来てくださる方も、いつかスタッフとして一緒に働く方も、みんなで創っていくAnimoのこれからにワクワクしています!

――ぜひ叶えたいですね!
今日はありがとうございました。最後に読んでくださった方にひと言どうぞ!

飯端:来年も、楽しくて、ためになる講座をたくさんやりますので、ぜひ来てね〜!

飯端里香 プロフィール

国内大手航空会社グランドスタッフ、国際博覧会協会コンパニオン、複数の大手企業受付を経験後、商業施設インフォメーションや大手エネルギー会社PR施設でプレイングマネージャーとして従事する。

サービス業界の第一線で活躍し、各社在籍中は数々の社内表彰を受賞。その後、研修講師として多くの企業でビジネスマナーをはじめ、コミュニケーションやキャリアデザイン研修等を行い、複数の大学や専門学校、社会人向け講座でビジネス検定対策やキャリアデザイン講座も担当する。

受講生一人ひとりに寄り添う講義が好評でリピーター多数。また司会業で数多くの式典や業界セミナー、シンポジウム、各種イベントなどを担当し、幅広いジャンルで活動中。
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