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広島発のスタートアップを支援し、世界を変革するようなイノベーションを生み出す。【会員企業紹介/CIC Tokyo】

中四国地域最大規模の“次世代型DXオープンイノベーションプラットフォーム”である『ひろしま好きじゃけんコンソーシアム』。デジタルコミュニケーションツール「Slack」を通して産学官金が連携し、簡単・迅速にお互いの課題を解決できるエコシステムです。2021年10月の発足から1周年を迎え、​会員企業数は70社以上、会員数は200名を突破。これまでは難しかったようなイノベーションの創出と地域経済の活性化が日々進められています。

今回は『ひろしま好きじゃけんコンソーシアム』のシルバー会員であるCIC Tokyoにインタビューを行いました。コンソーシアムに参画したきっかけや、これまでに手がけられたプロジェクト、今後成し遂げたいビジョンなどについてお聞きしています。

CIC Tokyo(CIC Japan合同会社)

日本最大級の都市型イノベーションセンターとして、2020年10月に虎ノ門にオープンしました。2023年3月現在、250社を超えるスタートアップが入居しています。世界中のイノベーター・投資家・企業・アカデミア・行政機関が高密度に集うイノベーション・コミュニティを創出することで、単なるオフィススペースではなく、スタートアップ企業が必要な時に必要なサポートを受けられて、次々とイノベーションが起こる環境を目指しています。

<会社概要>
HP:https://jp.cic.com/
本社:東京都港区虎ノ門1丁目17番1号 虎ノ門ヒルズビジネスタワー15・16階
設立:2020年10月1日

CIC Tokyo ゼネラル・マネージャー
名倉 勝(なぐら まさる)

慶應義塾大学理工学部物理学科卒、東京大学大学院 工学系研究科 原子力国際専攻博士課程修了。2011年に文部科学省入省後、大学発ベンチャー政策や産学連携政策、起業家教育政策、原子力規制等に携わり、起業家教育プログラムであるEDGEやJSTの出資型プログラムであるSUCCESSを企画・立案。2015年にマサチューセッツ工科大学System Design and Management Program修士課程修了。マサチューセッツ工科大学に留学中からCICの日本進出を支援し、2020年5月にCIC Tokyoに参画する。現在はゼネラルマネージャーとして、入居企業誘致や対外活動など、CIC Tokyoの運営業務全般を統括している。東京工業大学特任教授。一般社団法人スタートアップエコシステム協会理事。


社会を変革するような起業家を支援して、世界をもっと良くしたい。

ーーCIC Tokyoが手がける事業について教えてください。

CICは1999年にアメリカのマサチューセッツ州ケンブリッジ市で創業しました。世界8都市に拠点を構え、グローバルに展開するイノベーションセンターです。起業家がビジネスに集中できる場所を提供することで、彼らがイノベーションを通して世界にポジティブなインパクトを与えられることをミッションとしています。CIC Tokyoは、2020年の秋にアジアで初めてのセンターとして虎ノ門にオープンしました。日本最大級のイノベーションセンターとして、約6000平米の空間にスタートアップを中心として250社超(2023年3月現在)が入居しています。

スタートアップの成長には、多様なスタートアップや支援者が集積するイノベーションエコシステムが必要です。起業家だけでなく、ベンチャーキャピタルであったり、政府機関であったり、大学であったり、あるいは大企業のオープンイノベーション部門であったり、さまざまな知見や立場を持った方が高密度に集まる集積拠点を作っています。また、定期的にビジネスやテクノロジーから趣味に渡るまで多様なイベントを企画するなど、多くの工夫や取り組みを重ねることで、関係者同士のコミュニティを構築し、イノベーションが生まれていくような環境づくりに取り組んでいます。

ーー「ひろしま好きじゃけんコンソーシアム」に参画したきっかけは何でしたか?

参画したのは2022年の9月です。CIC Tokyoは広島県とお付き合いがあり、CIC Tokyoにも入居いただいています。そんなご縁もあり、2022年の夏頃からジェトロ広島及び広島県と共同で、広島県からグローバルに活躍するスタートアップを創出することを目的とした「Hiroshima Global Unicorn Incubator」というプロジェクトを開始しました。広島大学とも連携したのですが、その時に「ひろしま好きじゃけんコンソーシアム」のことを知り、参画しました。実はコンソーシアム事務局の小林さんは、私が以前勤めていた文科省時代の同僚なんです。かれこれ10年来の仲であり、手がけるプロジェクトとの親和性も高いので参画を決めました。

ーー「Hiroshima Global Unicorn Incubator」とはどんなプロジェクトですか?

広島県及び近隣の県のスタートアップや起業家、研究者がグローバルで活躍し、ユニコーン企業へと成長する礎を築くための支援プロジェクトです。半年間かけて、スタートアップの成長に欠かせない講義や英語でのピッチ練習、メンタリング支援など実施し、グローバルで活躍できる企業の支援を行いました。最終的に、一部のスタートアップをボストンへ視察に連れていくなど、私たちや広島市にとって大きな成果があったプログラムでした。プロジェクト運営では、コンソーシアムにとても前向きに協力していただいたこともあり、広島大学発のスタートアップや研究者とつながることができ、大変助かりました。


広島・中四国でのネットワークが生まれ、支援の幅が拡がった。

ーー「ひろしま好きじゃけんコンソーシアム」に参画されて、どんな点が良かったですか?

これまでにも広島県とはお仕事をさせていただいていたのですが、決して広島や中国・四国地域のスタートアップとのネットワークやつながりが強いわけではありませんでした。だからこそ、広島・中四国エリアの企業が多く参加するコンソーシアムに参画して、つながりができたことに非常に大きな意味があります。今後はこれまで以上に広島県との連携を深めて、広島からのイノベーション創出、特にグローバルを目指すスタートアップのお手伝いをしていく予定ですが、その際の情報発信チャネルとして活用させていただきたいと思います。

ーー参画されてみて、分かったことや感じたことはありますか?

広島県のスタートアップや研究者には大きな可能性を感じました。一方で、世界のスタートアップ界隈で起こっていることや、東京のスタートアップ界隈で議論されているような情報へのアクセスという点に課題を感じたのも事実です。

だからこそ、虎ノ門のCIC Tokyoで提供されている講義やセミナーを開催するだけでも、大きく事態は改善されると思います。オンラインが主流の世の中になって、いつどこでもセミナーに参加できるようになったとしても、まだまだ地方には多くの情報が行き届いていない。実際、私たちが広島で開催したセミナーには大勢の方に参加いただけましたし、「めったに聞けない話で、とても勉強になった」と喜んでいただけました。「スタートアップはどんなふうに事業成長をしていけばいいのか」「海外ではこういう関係者が互いに協力しあって、スタートアップを育成していますよ」といった情報は、ネットで検索しても出てくるような情報ではないので、そういった意味では、広島・中国・四国地域と東京には、まだ情報格差があると思います。今後、私たちがいろいろな情報を提供することで、広島・中国・四国地域のスタートアップを盛り上げていけると確信しています。


日本でスタートアップをもっと増やすために、すべき挑戦は多数。

ーー今後「ひろしま好きじゃけんコンソーシアム」でどのようなことに挑戦したいですか。

コンソーシアムに参画したので、スタートアップを目指したいという人を増やすためのお手伝いができればと思っています。広島県はスタートアップや起業家が少ないというイメージがあるかもしれませんが、ある統計データによれば、大学からのスタートアップ創出数やGDPなどの多くのランキングで全国10位〜15位に位置します。それだけでは測れない部分もあるとは思いますが、ポテンシャルは十分にあると思っています。

まず、日本でスタートアップや起業する人を増やしていくには、社会全体でスタートアップや企業の失敗を応援するような文化をつくっていくことが大事だと考えます。どうしても今の日本だと、前例のないことに挑戦した人が失敗した場合、その失敗を社会は応援してくれません。もっと日本に「良い挑戦をした」と褒め、応援する文化が根付けば、自身もスタートアップで挑戦しようという人がもっと増えるんじゃないかと思います。あと、もう1点はインフラ的な観点。起業家を応援するVCが十分にいるのかという課題もあります。たとえば、広島県であれば名前をよく聞くようなVCは数社しかいない。もっとたくさんのVCが増えると状況は変わると思いますし、広島大学が研究機関として起業を促進するプログラムを増やしていくことで、さらに状況も変わるかもしれません。とにかく、できることに1つずつ挑戦していくしかないとは思っています。

ーーCIC Tokyoとして、今後の展望はありますか?

「Hiroshima Global Unicorn Incubator」では、大勢のスタートアップや企業、研究者とコラボさせていただきました。今後はコンソーシアムに参画する企業が増えることで、これまで以上にそういった機会は増えていくと思います。そして、広島県だけでなく、中国・四国地域までにも拡大して、世の中に変革を起こすようなスタートアップが誕生しやすくなるように、広島・中四国のポテンシャルを高めていきたい。当社としては、2025年に福岡県にCIC Fukuoka(仮称)をオープンする検討を進めています。福岡県を含めて、中四国・九州エリアが一体となって、未来の社会を変えるようなイノベーションを多く創出していきたいです。


『ひろしま好きじゃけんコンソーシアム』では、一緒に盛り上げてくれる会員企業を募集しています!!

産学官金が連携した、中四国地域最大規模の"次世代型DXオープンイノベーションプラットフォーム”で、貴社が抱える課題の解決や、新たな事業を創出してみませんか。

詳細は、こちらをご覧ください!

▼お問合せ先
広島大学 ひろしま好きじゃけんコンソーシアム事務局
HP:https://www.sukijyaken.jp/contact
Mail:sukijyaken@ml.hiroshima-u.ac.jp
TEL:070-1542-7123

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