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多様性があるほど、このコンソーシアムは豊かで楽しい集団になる。【運営メンバー紹介/市川 哲也】

2021年10月に発足した「ひろしま好きじゃけんコンソーシアム」。これまでは難しかった産学連携の課題を洗い出し、解決の仕組みを構築している“次世代型DXオープンイノベーションプラットフォーム”です。​会員企業数は70社以上、会員数は200名を突破しました。

目指しているのは、広島地域を中心とした新たなビジネスモデルや付加価値を創出し、地域経済をさらに活性化させること。では、コンソーシアム事務局で働くスタッフは日々どんなことに取り組んでいるのでしょうか。なかなか想像しにくい彼らの仕事内容や抱いている想いに触れてもらいたいと考え、運営メンバーにインタビューを行いました。

今回ご紹介するのは、コンソーシアムのプロジェクト推進や資金管理、研究者・学生の起業支援などを手がける市川さん。広島大学に長年勤務し、さまざまなプロジェクトの企画・マネジメントに携わってきた方です。市川さんが働く上で大切にしている考えや、一緒に働きたい方の人物像などについて語ってもらいましたので、コンソーシアム運営に興味をお持ちの方はぜひチェックしてみてください。

市川 哲也(いちかわ てつや)
各種プロジェクト推進、スタートアップ支援

広島出身。工学系大学院修士課程を卒業後、広島大学に入職。物品調達や経理系システムの設計・運用、旧研究者総覧の開発などを担う。2009年に立命館大学に出向し、7年に1度行われる大学認証評価のサポートや、私立大学の運用調査を担当。2010年に広島大学へ帰任してからは、学術政策の動向調査や学内の学術研究に関する制度提案、さらに官公庁から分配される資金の獲得業務など、さまざまなプロジェクトの企画・マネジメントを手がける。2022年より「ひろしま好きじゃけんコンソーシアム」の運営メンバーを務め、スタートアップ関連業務や、大学の研究データの管理や利活用に関する制度策定に従事する。


これまでの“資金獲得”の経験を、コンソーシアムに活かす。

──市川さんはこれまでどんなお仕事を手がけてきたのですか?

大学院を卒業してからずっと広島大学に勤務しています。これまでの約26年で、幅広い仕事に従事してきました。研究で使うX線装置といった高額物品の調達やシステム設計・開発、立命館大学の大学認証評価のサポート、国内外の各種学術政策動向調査や学内の学術研究に関する制度提案業務など、挙げればきりがないほど。いろいろ経験させてもらいました。

そして、コンソーシアムに入る直前まで約10年携わっていたのが、研究推進のためのさまざまなプロジェクトの企画・マネジメントです。手がけてきたプロジェクトは「AIで数万人の医療データを解析して、病気リスクの予測や最適な保健指導の方法を検討するシステムの開発」や、「広島県民の健康に関わるデータを共有・活用する情報流通基盤の構築」といったものです。「こんなプロジェクトを行うと将来のためになるのでは?」という企画提案をしたり、国から研究資金を獲得するための提案書を作成したり、研究者とともに研究活動の取りまとめを行ったりする役割でした。

──「ひろしま好きじゃけんコンソーシアム」に初期から参画されていますが、発足の背景や、市川さんがジョインしたきっかけについて教えてください。

「ひろしま好きじゃけんコンソーシアム」が発足したのは、企業や教育機関との繋がりを作るためです。広島大学では現在、国のファンディングエージェンシーから資金を得て事業を行っているのですが、初期の頃は少し資金獲得に苦戦していたんですね。その際に「資金を得るためには、企業や教育機関とのネットワークを構築することが必要なのでは?」という意見が挙がり、それがコンソーシアムを立ち上げるきっかけになりました。

私がコンソーシアムに参画したのは、発足した数ヶ月後のことです。先ほど話したように私はこれまで研究資金の獲得に奔走してきたため、その経験を買われての選任だったと記憶しています。私の他に2人のメンバーが召集され、その後無事に資金獲得に成功しました。


経験分野が全く異なるメンバーが集まった組織。だから面白い。

──現在、どんな仕事を担当していますか?

メインで担当しているのは、国からの資金獲得やその管理、契約手続きといった、プロジェクトの管理・推進業務です。経理や法務といったバックオフィス業務に近いかもしれません。またこれと並行して、研究者や学生のスタートアップやアントレプレナー教育を支援する業務も手がけています。

──現在の仕事のやりがいや面白さについて教えてください。

私は資金獲得というミッションを担っているので、成功した時は大きな達成感を味わえます。最近も数件ほど大規模な獲得に至り、とても嬉しかったです。国の資金はやはり簡単に分配してもらえるわけではなく、相手に納得してもらえるプレゼンテーションが必要なんですね。そこを突破できたときは、自分の頑張りが誇らしくなります。

その一方で、この業務は私1人では決して成し遂げられなかっただろうなとも思うんです。たとえば、私と同時期に参画した運営メンバーは、1人が文科省からの出向者で、もう1人は銀行出身者。私の仕事とも関わりが深いため、2人の意見はかなり参考にしています。それぞれ経験分野が違うからこそ「文科省の政策の立て方」や「今の世の中のお金事情」など、どんどん知見が広がっていく面白さもあるんです。

運営メンバーは経験だけでなく、年齢もみんなバラバラ。若手からベテランまで活躍している職場です。「コンソーシアム」と聞くと敷居の高さを感じるかもしれませんが、年齢や社会人歴に関わらず、いろいろな方に運営メンバーになっていただきたいと思っています。このコンソーシアムは、多様な人間が組み合わさることでより豊かに育っていくんです。

──コンソーシアムの運営メンバーになって、自身の変化や良かったことはありますか?

以前と比べて、民間企業との接点が増えたことが大きな変化です。私は基本的にずっと広島大学にいた人間のため、民間企業と関わる機会は多くありませんでした。ましてや、東京の成長企業なんて、ほとんどお付き合いがありません。このコンソーシアムではSlackでやり取りするということもあり、ウォンテッドリーさんをはじめ東京に拠点を持つ企業も多数参加しているため、毎日のようにコミュニケーションを取っています。接してみて特に驚いたのが、意思決定や行動の速さ。民間でビジネスをしているとこんなスピード感で物事が進むのか、と非常に刺激を受けました。

参加企業がさらに増えれば、協業する機会も増え、イノベーションが生まれる可能性もさらに高まります。そのため、もっと多くの企業にご参加いただきたいですね。


年功序列ではなく、経験序列。自分に無いものを持っている人に、最大の敬意を払いたい。

──市川さんの今後の展望を教えてください。

企業も学生も、このコンソーシアムを通じてさらに多くの方と交流してほしいと思っています。結果的に新しいことに挑戦できたり、学びが増えたり…と、より良い状況をもたらすことができたら最高ですよね。ネットワークを広げられるように、私もできることを1つひとつ進めていきたいです。私は広島出身なので、コンソーシアムをより多くの方に知っていただきたいですし、それが広島のイメージアップに繋がればいいなと思っています。

個人的な目標としては、定年後を見据えてセカンドライフの準備をしたい。良いアイデアがあれば、起業することも視野に入れているんです。この仕事は起業知識が身につきやすいので、私に最適な環境だなとつくづく思います。

──今後どんな方と一緒に働きたいですか?

私に無いものを持っている方と、一緒に働いてみたいですね。私の好きな言葉に「経験序列」というものがあります。これは以前、タレントのいかりや長介さんが映画かドラマのインタビューで仰っていた言葉で、「僕はコメディアン経験は長くても、俳優経験はまだ短いから、そこは経験が長い人のほうが上なんだ、経験序列なんだ」と語られていました。私も大学業務は長いですが、その他のことは知らないことも多いです。そのため、私が経験していないことを突き詰めている方には、年齢や勤続年数などに関わらず敬意を払いたいです。

コンソーシアムで働くために「こんな経験がある方がいい」といった希望は、特にありません。多様な方が集まってくれたら、さらに仕事が楽しくなるんじゃないかと思うんです。

『ひろしま好きじゃけんコンソーシアム』では、一緒に盛り上げてくれる会員企業を募集しています!!

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詳細は、こちらをご覧ください!

▼お問合せ先

広島大学 ひろしま好きじゃけんコンソーシアム事務局
HP:https://www.sukijyaken.jp/contact
Mail:sukijyaken@ml.hiroshima-u.ac.jp
TEL:070-1542-7123

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