エドワーズライフサイエンスは、構造的心疾患の領域において、患者さん中心の医療イノベーションを創出・提供する世界的リーダーです。患者さんを助けたいという情熱を原動力に、世界のヘルスケアの現場で医療従事者や関係者とのパートナーシップを通じて、患者さんのより健やかな生活の実現に取り組んでいます。
1960年に、発明家マイルズ・ローウェル・エドワーズがオレゴン大学のアルバート・スター博士との共同開発によって、世界で初めて人工心臓弁の製品化に成功しました。それ以来、先駆的な医師との連携により、エドワーズは心臓弁膜症治療におけるパイオニアとして技術革新に挑み続けています。
そんなエドワーズのベースにあるのは、「患者さん第一」の思いです。
広報&ペイシェントアドボカシー部のメンバーとして、対外的な情報発信や患者さんとのコミュニケーションを担当しているJ.Sさんに、エドワーズの「患者さん第一」の企業理念や、それを基に根付いている企業カルチャーについてお聞きしました。
〈この記事の登場人物〉 エドワーズライフサイエンス合同会社 ペイシェントアドボカシー部 マネージャー J.S
患者さん、ケアパートナーさんたちの声を直接聞く機会を大切にする
ー エドワーズには、「エドワーズらしさ」の最大の特長である、「患者さん第一」を象徴する社内イベントがあるそうですね。
The Patient Experienceという、患者さんのお話を聴く会を年に1度開催しています。
日本法人では2019年から続いていて、エドワーズの医療技術を用いた治療を経験された患者さんと、そのご家族をオフィスにお招きし、ご自身の体験についてお話しいただきます。私たちにとって非常に大切なイベントで、経営陣をはじめ、エドワーズのほぼ全ての部門から、会場とオンラインあわせて約200名の社員が参加します。
トークセッションでは、インタビュー形式で患者さんそれぞれの治療に至るまでの体験、治療そのもの、そして治療後の今の生活についてお聞きします。ゲストの皆さんにもその日を、温かい気持ちで、安心して楽しんでいただけるように心のこもった工夫をしていて、当日は揃いの赤いTシャツを着用した大勢の社員が大きな拍手と共にエントランスでお迎えします。一面の赤いTシャツの社員が一斉に歓迎するシーンは、なかなか迫力があります。
ー 社員の皆さんはこのThe Patient Experienceをどのように捉えているのでしょう?
私たちにとって、二つ、大切な気づきを頂く場だと考えています。
一つ目は、社員一人ひとりが、製品のその先にいらっしゃる患者さんをより近くに感じられる点です。会社の中には様々な役割の社員がおり、より治療に近い部分に携わる病院の現場を担当する社員の他に、会社そのものを支える本社管理部門の社員も多くいます。年に一度、すべての社員が、自分の仕事がその先にいる患者さんにどのようにつながっているのかを実感する日になっています。
二つ目は、社員が患者さんの目線で治療体験を学べる場であることです。患者さんのお話を通じて、症状に気づいたきっかけや受診に至った経緯、治療を選択するまでの過程、治療後に振り返って感じていることを、患者さんの視点から学ぶことができます。私たち社員一人ひとりが、心臓弁膜症という疾患と治療までの道のりを理解することで、患者さんにとってより良い治療に貢献するための大切な気づきを得ています。
エドワーズの社会貢献活動——ボランティアに参加することで学べることがある
ー The Patient Experienceのほかに、患者さんと接する機会はどのようなものがありますか?
エドワーズは会社として、社員が暮らし働く地域社会をより良くすることを目標に掲げており、社会貢献活動を大切に考えています。このボランティア活動にも、患者さんと直接お会いしてお話をうかがえる機会があります。例えば、毎年行っているボランティア活動の一つに、「After Surgery Fun Run」という、心臓治療を経験した方が参加されるスポーツイベントのお手伝いがあります。このイベントは、医療関係者やボランティアまで含めると200名以上が集まり、江東区や昭和大学江東豊洲病院、日本循環器協会、心臓弁膜症ネットワークなどから幅広く後援を受けている大きなスポーツイベントです。
心臓手術などを受けた患者さんが再び健やかな生活を取り戻すうえで、運動は大きな助けになります。一方で、治療後に新たな一歩を踏み出すことは、決して簡単ではありません。一般社団法人AfterSurgeryFunRun(ASFR)協会は、治療後に安心して運動を再開できるよう、医師や看護師、ボランティアなどと一緒にウォーキングやジョギングができる機会を提供しています。
毎年20名ほどの社員が手を挙げて、会場設営から受付、伴走、誘導、イベント運営まで幅広くお手伝いするのですが、エドワーズのメンバーはお揃いの赤いTシャツを着ているため「赤いTシャツの人たち」として認識されています。普段の仕事とはまた違った形で心臓の治療を体験した方々をサポートできる貴重な機会ですし、患者さんと直接ふれあえるこのイベントは、エドワーズ社員にとっても得るものが多い日です。
ー 皆さん本当に患者さんと直接ふれあえる機会やボランティア活動への参加を大事にされているのですね。
私たちの信条には「循環器疾患と闘う人々へ革新的な治療手段を提供することに全力を尽くす」とあります。これを実現するためには、患者さんの目線を知り、そこから学ぶことが欠かせません。社員がこういった場に積極的に参加していることに加え、会社としても、社員が患者さんとつながる機会を大切にし、これからも提供し続けたいと思っています。
また、会社全体として「社員が暮らし働く地域社会をより良くすること」を目標としていますので、各社員が、心臓疾患に関わるものだけでなく地域でのボランティアにも参加しています。例えば、横浜の物流センターでは社員自らが地域の清掃活動やコミュニティの支援活動を行っていますし、日本各地にある営業拠点でも、「ファミリーハウス」と呼ばれる病気の子どもとその家族のための滞在施設を支援する手作りアイテムの制作などを行っています。
子どもたちに、心臓の大切さを楽しく学ぶ体験を届けたい
ー エドワーズでは、子ども向けに「心臓について学ぶ教室」を行っているそうですが、どのようなものですか。
「エドワーズのドキドキ心臓教室」もボランティア活動のひとつで、2019年から、本社のある東京近郊の小学校を中心に、年間1、2回ほどのペースで継続的に実施している出張授業(教室)です。近年では、小学校以外でも開催しています。
この出張授業では、何より楽しみながら学べることを大切にしています。始めは心臓に関するクイズを出題してインタラクティブに子どもたちに知識を伝えていきます。
「心臓は体のどこにありますか?」
「自分で動かしたり止めたりできる?」
「心臓は1分間に何回動いている?」
子どもたちには、知識を伝えるだけではなく、自分の心臓を体感する機会も大切にしています。実は心臓って、皆さんだいたい自分の握りこぶしくらいの大きさなんです。握りこぶしを胸に当てて位置やサイズを実感したり、頸動脈に触れて自分の脈拍を感じたり、聴診器で自分の心臓の音を聞くといった体験を組み込んでいます。時間や設備などの条件が十分に整っている時には、本物のブタの心臓に実際に触れてもらうコーナーを設けることもあります。
体験を通じて、自分の中で休むことなく働き続ける臓器の大切さに気づいてもらう、それがこの取り組みの核となっています。
「教室」から拡がる活動——かわいい絵本となって、さらにたくさんの子どもたちへ
ー この心臓教室が絵本になったとのことですが、どのような経緯で絵本を制作することになったのでしょうか?
これまで訪問形式で行っていた心臓教室を、昨年初めてオンラインで実施する機会がありました。子どもたちと同じ空間にいない分、これまで教室で使っていたコンテンツをもっと楽しくできないかと考え、私自身がイラストを描けることもあり、エドワーズらしい温かみのあるイラストを添えたコンテンツを作成しました。
動画配信用に描いたイラストが好評だったことをきっかけに、このコンテンツを絵本「エドワーズのドキドキ心臓教室♪」として形にし、より多くの子どもたちへ届けようという動きにつながりました。
絵本では、文字を理解し始めた園児世代から小学校高学年まで、幅広い年代の子どもたちに伝わりやすいよう、イラストで心臓の役割を表現しました。説明が難しい「心臓のつくり」や「心臓の役割」も、できるだけやさしい言葉で解説しています。自分の心臓について楽しみながら学ぶという、「エドワーズのドキドキ心臓教室」のエッセンスを詰め込んだ一冊です。
ー J.Sさんはプライベートではイラストレーターとして活動されています。それがこの絵本で活かされることとなりましたが、どのような気持ちでしょうか?
広報&ペイシェントアドボカシー担当としても、イラストレーターとしても「伝えたい」という思いは共通します。趣味としてやっていることを、仕事に持ち込むことに少し緊張もしましたが、社員の皆さんが「すごい!」「いいね!」と、とてもあたたかく受け止めてくれました。この絵本が「社員の社会貢献の一環」として位置付けられ、皆さんが支持してくださる。多様な個性を受け止め合うエドワーズの文化を体感した出来事でした。
患者さんのために、今この瞬間が大事
ー エドワーズで一緒に働きたいと考えている方へのメッセージをお願いします。
私自身も、エドワーズでさまざまな挑戦の機会を経験してきました。マーケティング・コミュニケーションとして入社後、社内公募制度を活用して広報へ異動し、現在はメディア対応に加え、患者さんの声を社会に届けるPatient Advocacyの活動にも携わっています。こうした経験を通じて、自分は社会との接点をつくり、人と人をつなぐ仕事にやりがいを感じるのだと改めて気付くことができました。もちろん、すべてが思い通りに進むわけではありませんが、手を挙げた挑戦を後押ししようとしてくれる人たちに支えられてきたことは、私にとってエドワーズの大きな魅力です。
エドワーズの信条の締めくくりは「Helping Patients is our life’s work, and life is now.」です。ボランティア活動、患者さんとの交流、そして何よりも日々のひとつひとつの仕事を通じて、全世界の社員が患者さんを助けることをライフワークと受け止め、Life is Nowを合言葉に、患者さんの命に貢献する行動を起こすのは「今」という思いを共有しています。
患者さんの声に耳を傾けながら、私たちが取り組むべきことはまだ数多くあります。日々の仕事に真摯に向き合いながら、患者さんのために何ができるのかを考え続ける。患者さん第一の思いに共感し、より良い未来のために挑戦を続けていきたい方とご一緒できることを楽しみにしています。