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【社長日記】創業7年目に思う〜ココエらしい社風とは〜

2月8日、ココエは創業から丸6年を迎えます。

今月から7年目に入るにあたり、創業からの振り返りこれからのココエについて書いていきたいと思います。

目次

  1. 【ココエの生い立ちと新規事業の大きな失敗】
  2. 【人の役に立つ会社になりたい】
  3. 【私達が何者かになるということ】
  4. 【これからのココエの社風】

【ココエの生い立ちと新規事業の大きな失敗】

2016年2月8日に登記をして、現在7期目。途中で決算期を変更したので期としては7期目ですが、年数としてはやっと6年経ちました。

創業前は長くベネッセに勤めていたので、経営者としてはまだ7歳の小学生のような経験しかありません。最近、EOという経営者会に所属しましたが、周囲には10年、20年と経験豊富な経営者の方々ばかり。自分の悩みがどれだけちっぽけで、多くの経営者が通ってきた道だということを聞かされ、私自身成長中の経営者でもあります。

ココエは元々、ビジネススクールの新規事業のピッチで入賞したアイデアを元に起業した会社です。当時アメリカでも流行っていた「心理カウンセラー」と病院に行く前段階の「心の悩みを持った人」をマッチングして、オンライン上でカウンセリングができるサービスを提供してしていました。

ただ、こちらのサービスはローンチから1年弱でクローズ。

心理カウンセラーもカウンセリングを受けたい人も多く集まり、無料お試しサービスは盛況でしたが、2回目以降お金を払ってサービスを受けてくれる人は非常に少ない状態でした。すぐに資金が底をつき、1年足らずでココエは倒産の危機にまでなりました。

今振り返ると、失敗の要因は色々ありますが、一言で言うと「自分達が作りたい物を勝手な思い込みで作っていた」という事です。

今ココエは、マーケティングのコンサル会社で色々な企業様から相談を受けますが、やはり新規事業では「企業側の思い込みで作って失敗」という事例が一番多いような気がします。

当時は、一番重要な「市場選び」も調査が甘く、自分がやりたい事に合わせるような、市場データの穿った読み方をしていたと思います。ニーズ調査も、提供する心理カウンセラーばかりインタビューして、提供を受ける側の調査は不十分。自分に都合の悪い数字にきちんと向き合ってなかったことが大きな原因です。

【人の役に立つ会社になりたい】

サービスを立ち上げ、いくつかのVCや投資家の方にお声がけもいただきましたが、本気で資金調達に向かわなかったのは、自分自身どこかでこの事業がうまくいかないと思っていたのかもしれません。赤裸々な話をすると、当時個人資金で約1,500万円の赤字を出していて、他の企業からオファーも来ていたので、会社を精算することも真剣に考えていました。

会社をどうしようか悩み、眠れない日々を過ごしている時、ふと「人の役に立ちたい」という気持ちが湧き上がってきて、涙が出てきたのを覚えています。

自分達が苦労して立ち上げたサービスに誰もお金を払ってくれず、「ココエは社会から不必要な会社だ」とレッテルを貼られているような気持ちになっていました。

そんな思いが重なって、「人の役に立つ会社になりたい」と思ったのです。そこからは「私が、会社が人の役に立てることは何か?」と考え、ベネッセで10年近くやってきたデジタルマーケ領域なら役に立てると思い、ココエの事業をマーケティングに舵を切りました。

市場ドメインで言うと、思いっきり死の淵をさまよう「スタートアップ」から、クライアントワークの「スモールビジネス」にドメインを変えていきました。

ただ、こうやって振り返ってみると、私にとっては「スタートアップ」も「スモールビジネス」も根底は「人の役に立ちたい」という気持ちで変わらないと思います。

【私達が何者かになるということ】

そして昨年、また懲りもせず「DX教育」という新規事業に大きく挑戦を開始しました。投資家の方にも言われましたが、このままクライアントワークを伸ばしていった方が、会社としては安定成長をできたかもしれません。

ただ、6年目になり会社が大きくなる中で、「ココエの存在意義」ということを考えるようになりました。

ココエで働く社員が、「ココエのこんな社風が好き」「ココエのこの事業で頑張りたい」と心から思い、社員も会社も一緒にダイナミックに成長していく会社を作りたくなったのです。

ただ、ココエの存在意義を決め、「私達が何者かになる」と決めるということは、何かを捨てることでもあります。今まで曖昧にしていたものをはっきりとさせる事で、決めた方向性とそぐわないものは切り離すという痛みも生じます。




【これからのココエの社風】

実は一昨年前、ある理論の組織コンサルを会社に入れました。会社が大きくなる中で、私がなかなか現場から離れられず、組織化できていないことが会社の成長を阻害していると思ったからです。ただ結論から言うと、その組織論は、ココエにはあまり馴染みませんでした。

勿論、その組織論で伸びている企業も多くあるのでその組織論が良くないとは思っていません。馴染まなかった理由として、「コンサルタントやマーケターにはその理論が合わない」「コロナ禍でコミュニケーションがより希薄化してしまう」「その理論を隅々まで浸透できていない」など幾つかの理由も考えられます。

しかし、最近思う一番の理由は、「社長の私自身にあっていなかった」という事です。

会社というのは好むと好まざるに関わらず、どうしても創業者の色を濃く反映し、同じ価値観を持った人間が集まって来ます。

私の社会人人生は、ベネッセの中でも新しくできたネットマーケティング部という、大企業内にあるベンチャーのような部署で大半を過ごしました。急成長したサービスに携わっていたので課題も多くありましたが、女性であろうと男性であろうと上司部下関係なく自由闊達にフラットな議論ができ、是々非々でスピード感を持って業務に取り組めたことは、私の大きな財産になっています。

やはり、誰でも自由に意見できるようなフラットな社風の方が私にはあっていますし、デジタル業界ど真ん中にいる私達の会社で、旧来型の組織風土では、今後ますます仲間集めも難しいでしょう。ピラミッド型組織を否定している訳ではありませんが、役職や年次だけに縛られない、ココエらしい風通しの良い社風をこれから作っていきたいと思っています。

ココエらしい社風の中で、会社も個人も変化し成長し続ける。そしてその先に社員みんなの生活が豊かに幸せになっていくことが実現できたら、と思っています。

ベンチャー企業は、正直、できあがった大企業とは違い「安定」からは程遠い経営です。7年目、社長の私があらためて社員の皆さんにお約束できるのは、会社と一緒に成長できるダイナミックなドラマを提供することだと思っています。

社員の皆さんが安心して挑戦し、成長できる環境を提供することで、ココエの社会への提供価値も上がっていくと信じています。

こんなココエですが、7期目もよろしくお願いします!

https://cocoe.co.jp/

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