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業界知識と繋がり0から、塗料・塗装というレガシー産業へ参入するために行った3つのこと

株式会社代表の藤井です!

僕たちは塗料・塗装業界に特化した販売管理SaaS「Paintnote」、受発注SaaS「Paintnote EDI」を開発販売しているスタートアップです。いわゆるレガシー業界で事業展開をしているのですが、2019年7月の創業当時、業界知識も繋がりも全くありませんでした。原体験ももちろん0です。

その状態で(つまり業界実務を知らずして)作るサービスは、結局お客様に求められていないものになってしまいます。そのため数ヶ月を助走期間として捧げる覚悟の元、まずは業界実務と課題感の解像度を高めることに全力を注ぎました。

ではどの様に業界へ入って行き、目標を達成したのか。
ぼくらが行った3つのことを紹介します。

2019年はSaaS、特にVertical SaaSに注目が集まった感じがありましたが、その熱はまだ続いていると思います。これから、全く知見のない業界に挑戦しようとする方の一助になれば幸いです。

結論からいうと、僕らが行ったのは以下の3つだけです。
①ヒアリング
②飲み会や勉強会への参加
③アルバイト

以下で具体的に書いていきます。

40名以上の業界関係者へのヒアリング

塗料・塗装業界は「製造→販売→塗装」というサプライチェーンで構成されています。
まずは「製・販・装」の属性にかかわらず出来るだけ多くの方にヒアリングをさせていただきました。

業界がIT業界と比較して保守的であり、ヒアリングのアポ取りだけでも大変苦労した覚えがあります。ヒアリングは以下の方法を組み合わせながらなんとか実行していきました。
・友人、知人へ紹介依頼→ほぼいませんでした
・ビザスクで依頼→結構高くて2件くらいで断念
・都内の塗料販売店に突撃ヒアリング依頼→忙しくてNG
・クラウドワークスやランサーズで「塗料」などで検索して依頼→コスト低く複数アポ獲得
・勉強会や飲み会であった人にヒアリング依頼→一番件数を稼げました

上記の方法を行うことで、なんとか40名以上の業界関係者へヒアリングができました。

業界理解が深まっていく一方、ヒアリングの限界を感じました。ヒアリングだとどうしても質問に対して対象者の解釈が混じってしまうため、より一次情報に近く必要性を感じ、次の行動に移ることにしました。

飲み会や勉強会への参加

塗料・塗装業界は横の繋がりが強い業界です。
製造メーカーや、塗料販売店に対して塗料を卸す「問屋」と呼ばれる大規模な塗料販売店などは、地域ごとに定期的にお得意先を集めて飲み会などを開催しています。

ヒアリングの過程で得た繋がりから、なんとかそう言った飲み会・勉強会などに参加させていただき、名刺交換をしました。そこでご興味を持っていただいた方にヒアリングのアポを取ったり、また他の関係者や飲み会・勉強会を紹介していただく、ということを繰り返しました。

飲み会・勉強会参加

名刺交換

個別にアポをとってヒアリング

関係者や飲み会・勉強会の紹介依頼

飲み会・勉強会参加

単純化すると、こんな感じで地道に繰り返していました。

結果、だんだんと業界への知見を深めつつ、業界関係者の知り合いも増えていきました。

アルバイト

さてここまできて結構業界理解が深まった時点で、ある程度課題感も見えてき他のですが、実際どんな仕様で作れば良いのか、皆目検討もつきませんでした。

そのため、塗料販売店で実務経験を積むことにしました。

塗料販売店で2ヶ月のフルタイム事務業務

↑塗料販売店で働いていた時の感じ

上記の取り組みの中で1社、快くアルバイトとして受け入れてくださる販売店さんがいらっしゃり、そこで2ヶ月間フルタイム勤務を行いました。お客様からの電話受注からはじまり、伝票記帳や取引先への発注、入出金管理、納品管理など全ての業務を経験しました。

やはり想像通り改善できそうな業務が多分に残されていました。「なんでこの作業をするのか?」という問いに対し、「先代からずっとこうやっているから」という理由で残されたままの業務が沢山あり、発見するたびにニヤリとしました。

上記の通りの非合理的作業のために超慌ただしく仕事をしていましたが、この2ヶ月間の事務員経験のおかげで、プロダクトを具体的な仕様まで落とし込むことができました。

僕自身が2ヶ月間Paintnoteの顧客(つまり塗料販売店事務員)であったため、顧客目線からのプロダクトへのフィードバックができるようになった、というのも非常に強みになっています。


塗装店での1ヶ月のフルタイム勤務

↑塗装店で働いていた際の装備。

プロダクトの1つであるPaintnote EDIは、塗料販売店と塗装店の受発注を効率化するプロダクトです。

アルバイト経験などを通して販売店業務を理解できた一方、本当にわからなかったのが「塗装店」です。塗料販売店から塗料を購入する顧客なのですが、彼らがどの様に働き、何を課題としているのか。現場経験のない僕たちにはわかりませんでした。

そのため、働きました。朝のラジオ体操から始まり、夕方まで塗装工事し続ける日々を1ヶ月間続けました。1日4000-5000kcalとっても体重が増減しない状態であり、現場の方のタフさを思い知りました。

結果、やってすごく良かった

合計約6ヶ月と、想定していたよりもとっても長い助走期間となってしまいました。

しかしこの6ヶ月は本当に良かったです。なぜなら、「塗料・塗装業界の実務知識・経験と開発力の両方を兼ね備えた唯一のチーム」になれたからです。

それだけではなく、この6ヶ月を通してたくさんの業界関係者の方と知り合えました。長らく変革がない業界で、僕らの若いチームが頑張って動いている姿をみて、「なんか面白いことをやってくれるんじゃないか」と期待してくださる方がいらっしゃいます。

そういった方々の期待に応え、彼らを笑顔にできる未来を想像するとものすごくモチベーションが湧いてきます!

助走期間を終え、あとはプロダクト開発をゴリゴリ進め、それを広めていくだけの段階にきました。
このとっても面白い業界で、一緒にビジネスを大きくしていく。絶対楽しいし、やりがいがあります。

ご興味のある方はお気軽にお声がけください!

Paintnote 採用ページ
代表メッセージ / サービス概要 / 現在採用中の職種 / 一緒に働くメンバー / 働く環境 / ご応募はこちらから / 会社概要 代表取締役 藤井友輝 明治時代から存在する塗料業界。 塗料は建築物のみならず、わたしたちが触れる数多くの工業製品や橋梁などインフラにも使われております。一般的にはなかなか意識することもあまりない業界かもしれないのですが、縁の下の力持ちとして私たちの生活を支えてくれています。 そんな大切な業界ですが、働く方々は非効率な業務で忙殺されてしまうケースが散見されます。Paintnot
https://paintnote.notion.site/Paintnote-3065c29a6b5b4efabb018bafe11bb930
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