なぜ今、DeLMOはロゴをアップデートしたのか
identify株式会社は、クリエイターの力を最大化し、クライアントの課題を解決するプラットフォームとして成長を続けてきました。 事業が拡大し、「DeLMO」を中心に「DeLMO for Ad」や「DeLMO for TTS」といった専門性の高いプロダクトが誕生する中で、私たちは一つの大きな問いに直面しました。
それは、「すべてのプロダクトを貫く、「DeLMOとしての核心的な価値は何か?」という問いです。
個別のサービスがバラバラに成長するのではなく、一つの大きなブランド体験として統合され、かつ今後増え続ける新たなサービスを受け入れる柔軟性を持つこと。そのために、私たちはブランド設計の再定義と、ロゴデザインの全面的なアップデートを決定しました。
1:再定義された5つのキーワード
新しいロゴ制作にあたり、私たちが抽出したコアバリューは以下の5つです。
・安心感
・繋がり(巡り巡ってつながる)
・表裏一体(DeLMO本体と各サービスの相互補完)
・多様性
・増えること、を想定した拡張性
特に重視したのは「巡り巡ってつながる」という循環の思想です。クリエイター、クライアント、そしてクリエイター。この三者が有機的に結びつき、価値が循環し続ける状態をどう視覚化するかが、今回のデザインの最大の挑戦でした。
2:「e」の中に宿る「人」の存在
新しいロゴのシンボルマークをよく見ていただくと、そこにはアルファベットの小文字「e」が隠れています。 DeLMOという名称に含まれる「e」をベースに、2つの要素を重ね合わせ、その上に小さな円(ドット)を配置しました。
この設計には、デザイナーとしての強いこだわりを込めています。 円を配置することで、「e」の形状が「人」に見えるように構成しているのです。
「DeLMOの中心には、常に人がいる」
クリエイター、一人ひとりの個性や人生が、サービスを通じて社会と繋がっていく。この温かみと実感を伴うブランド像を、幾何学的でありながらも人間味を感じさせるシンボルへと昇華させました。
3:「巡り」を形にするための技術的アプローチ
想いを形にするプロセスにおいて、私たちが突き詰めたのは「幾何学的な規律」と「循環の可視化」の両立です。
技法としての「重なり」と「巡り」の表現
新しいシンボルマークの最大の特徴は、2つの要素を「重ね合わせる」ことで生まれる連続性です。これは単に図形を重ねるのではなく、パスを交差させ、一つの線がもう一つの線をくぐり抜けて戻ってくるような構造を意識しています。 この「重なり」こそが、クリエイターとクライアント、そしてDeLMOというプラットフォームが、互いに影響を与え合いながら巡り巡ってつながるエコシステムを物理的な形状として表現したものです。
幾何学的な規律と「人」の不規則性の融合
グリッド設計:小文字の「e」をベースに、円弧の半径やラインの太さを緻密に計算。これにより、多展開に耐えうる強固な視覚的骨格を持たせています。
「人」の再構築:その数学的に正しい図形の上に、あえて「ドット」を配置する。計算し尽くされたロゴの中に、ふとした瞬間に「人」が見えるという仕掛けは、テクノロジーの先に必ず人がいるという私たちの思想を反映しています。
4:「共通」と「拡張」の両立
今回のリニューアルは、単一のロゴを作ることではありませんでした。ブランド全体を貫く「共通の言語」を作りつつ、各事業の特性に合わせた「拡張」を同時に設計しています。
カラーグラデーションに込めた「多層的な価値」
シンボルが持つ「重なり」を強調するために、各サービスでは独自のカラー設計を行いました。ここには「色相環」を用いた論理的なカラーマネジメントを取り入れています。
現在のカラー展開は、ブランドの核心である「DeLMO(イエロー)」を中心軸に据え、色相環上で逆Y字の形を描くように「DeLMO for Ad(青)」と「DeLMO for TTS (赤)」を配置しています。
DeLMO:すべての原点であり、サービスの中心。黄色を基調とし、親しみやすさとエネルギーを象徴。
DeLMO for Ad:BtoB領域の誠実さを表す青。広告の革新性と信頼を両立。
DeLMO for TTS :TikTok Shop等のスピーディーな勢いを伝える赤。情熱とエンタメ性を強調。
中心となる黄色から等距離に近いバランスで色を配することで、視覚的な安定感を生み出しました。また、この色相環に基づいた設計の真価は「拡張性」にあります。今後新しいプロダクトが増えた際も、黄色を中心とした色のネットワークを広げていくことで、ブランド全体のバランスを崩すことなく、無限にサービスを展開できる構造になっています。
これらは、重なり合うシンボルのラインを共通化することで、視覚的な統一感を保持しています。これにより、「どのサービスを使ってもDeLMOの体験である」という安心感を提供できるのです。
5:フォントに込めた堅実さと親しみ
タイポグラフィの選定においても、安易な流行は追いませんでした。 採用したのは、重厚感がありながらも角に丸みを持たせたフォルムです。
BtoBビジネスにおける「堅実さ・信頼感」という土台の上に、BtoCサービスとしての「親しみやすさ」をレイヤーとして重ねる。この絶妙なバランスこそが、多様なステークホルダーと向き合うDeLMOのスタンスそのものです。
デザインが事業を、そして未来を動かす
ロゴを新しくすることは、単に見た目を変えることではありません。 私たちが何者であり、どこへ向かおうとしているのかという「意志」を言語化し、形にすることです。
identify株式会社にとって、デザインは単なる装飾ではなく、事業そのものを駆動させる強力なエンジンです。今回構築した、これから生まれる新しい未知のサービスを受け入れる「余白」を持つブランド設計は、まさに私たちが今後仕掛けていく挑戦の羅針盤となります。
私たちは、この「人」を中心とした価値の循環を、デザインの力でさらに大きく、さらに熱く広げていきます。 「デザインを深く考えること」が、そのまま「事業を成長させること」に直結する。そんな環境で、クリエイティブの可能性を信じ、共に未来を実装していく仲間をお待ちしています。
※DeLMO for TTSについては、市場動向を鑑み現在は提供を一時停止してますが、今後の市場の変化に応じて柔軟に再開を検討できるよう、ブランド設計の重要な一部として位置づけています。