今回は新卒採用担当の2名に学生が入社後に活躍しやすい環境を逆算し、候補者体験までを緻密にデザインしているという「サイバー・バズに求められる新卒採用のあり方」をテーマに採用戦略を紐解いていきます。
1. 採用方針と組織背景
— 近年の環境変化を受けて、新卒採用の方針にどのような変化がありましたか?
グロース市場の上場維持基準が見直され、「上場5年後に時価総額100億円以上」という指標が示されました。数字を目的化するというより、「今後数年の間に活躍する人材の重要性がさらに高まった」という認識が強くなりました。
2030年頃に会社の中心で成果を出しているのは、まさにいま採用する26〜29卒の学生です。そのため、今年は特に早期に活躍したい学生や、2年以内にマネージャーを目指すような志向性の強い人材の採用に力を入れています。
— その方針のもと、今年はどのような新しい取り組みを行いましたか?
今年初めて2週間の長期インターンシップを実施しました。従来の3daysインターンでは、学生のスタンス・仕事への向き合い方・報連相の頻度など、深い部分までは見えづらい側面がありました。
2週間という期間を通じて一緒に取り組むことで
- どのように課題に向き合うのか
- コミュニケーションの量と質
- チームへの貢献姿勢
といった実務に近いポイントまで確認できたことは、大きな収穫でした。学生にとっても「実際に働く感覚」をつかみやすい施策となり、双方にとって価値ある機会になったと感じています。
2. 「内定承諾はゴールではない」という考え方
— サイバー・バズでは「内定承諾がゴールではない」という考え方を大切にしているそうですね。
はい。内定は採用活動の“終わり”ではなく、むしろ“スタート地点”だと思っています。
大切なのは 入社後に活躍し、その人自身が次の学生から憧れられる存在になることです。そうした好循環が生まれたとき、はじめて採用が成功したと言えると考えています。
— 入社後の活躍を見据え、どのような取り組みを行っていますか?
内定者研修の内容は年々アップデートしています。ビジネスマナーだけでなく、業務理解や実務に近い内容を内定期間中に経験してもらい、入社時点で“即戦力に近い状態”をつくれるようにしています。
新卒が早期から大手クライアントを担当するケースも多いため、スタートダッシュを切れる準備を整えておくことが重要だと考えています。
3. “サイバー・バズにフィットする人”を丁寧に見極める理由
— 選考プロセスで特に大切にしていることは何でしょうか?
何より大事にしているのは 「お互いにとって本当に幸せな選択かどうか」です。
サイバー・バズは裁量が大きく、早期に活躍したい学生には非常に向いています。一方で、毎日定時で帰りたい方や、じっくり成長したいという価値観の方には合いにくい側面もあります。学生が望む働き方と、会社が提供できる環境が本当に一致しているかどうかを、面談の中で丁寧にすり合わせています。
4. 他社との差別化ポイント
— 競合が増えている新卒マーケットの中でサイバー・バズが勝てるポイントはどこにありますか?
① 事業の成長性
美容領域からはじまり、食品・飲料・日用品・金融まで業界が広がっています。ナショナルクライアントのマーケティングに携われる点は大きな魅力です。
② 圧倒的な裁量権
若手でも、認知施策から実行・分析まで一気通貫で担当できます。2年目でマネージャーや新規事業責任者、3年目で子会社の代表を任される例もあります。
③ 人の良さ・熱量の高さ
困ったときに支え合い、チームで成果を出していく文化があります。採用担当として学生に紹介するときに、自信を持って「人が本当に良い会社です」と言える環境です。
5. 学生体験へのこだわり
— 候補者体験を設計する上で意識していることはありますか?
選考中の接触を“量と質の両方”で設計しています。
具体的には、
- 1対1ではなく複数社員との対話機会をつくる
- 社員同士の関係性が見える場を用意する
- 選考中に“食事をしながら話す会”を実施する
- 内定者と選考中学生を混ぜて“リアルな声”を届ける
など、学生が会社の雰囲気を深く理解できる設計にしています。
「会社の空気感は、一人の社員だけでは伝わらない」と考えており、ありのままを感じてもらうことを大切にしています。
6. サイバー・バズらしいカルチャー
— お二人が考える“サイバー・バズらしさ”とは何でしょうか?
① 全力でコミットする姿勢
しんどい時期でも、クライアントやチームのために全力で取り組むメンバーが多いと感じています。
② 信念やこだわりを持ち、実現まで走り切る文化
新規事業の責任者になる社員や、専門領域を突き詰めて成果を出す社員など、強い思いを形にする人が多い会社です。
これらがサイバー・バズのカルチャーの核になっていると考えています。
7. 「コミュニケーションを価値に変える」とは
— サイバー・バズのミッションステートメントでもある「コミュニケーションを価値に変える」について、どのように捉えていますか?
コミュニケーションによって、自分にはなかった視点や発想が得られる瞬間があります。それが“価値”になると考えています。
採用でも、学生との対話を通して
- 本人が大切にしている価値観が整理される
- 新たな可能性に気づく
といった場面が多くあり、我々採用担当側も学生とコミュニケーションをとることで、気づきがあります。こうした“気づきの提供”こそ、コミュニケーションが生む価値だと感じています。
8. 採用の未来と組織づくり
— これからの採用組織をどうしていきたいと考えていますか?
採用は人事だけの仕事ではなく、全社員が“自分ごと化”できる領域だと考えています。若手社員が面談に参加し、自分の経験を言語化することで、自信を深めていく姿を見る機会も多くあります。採用活動が、社員自身の成長やキャリア形成にもつながるような組織をつくっていきたいと考えています。
9. 100点の採用とは?
— 最後に、お二人が考える“100点の採用活動”とは何でしょうか?
「私たちが“来てほしい”と思った学生が入社し、期待以上の活躍を見せてくれること。
そして、その姿に憧れた次の学生がまた応募してくれること。」この循環が生まれたとき、採用として最も大きな価値を提供できたと感じられると考えています。
10. 応募者へのメッセージ
Yさんより
「早期に成長したい方、会社の中心メンバーとして活躍したい方には最高の環境です。一緒に挑戦していきましょう。」
Sさんより
「自信がなくても、成長したい意志があれば大丈夫です。挑戦の機会が多い環境で、一緒に成長できることを楽しみにしています。」