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ナウアの創業の思い、目指す未来について。AIによって土木・建築業界の労働者不足を解消したい。

今回の記事は、ナウア株式会社の代表取締役である藤澤竜治のインタビューです。創業の思いから目指す未来についてフォーカスを当てています。採用候補者の方をはじめ、ナウアにかかわる・興味を持たれるすべての方にお読みいただきたい記事となっています。

AIによって土木・建築業界の労働者不足を解消する

――まずは今の会社の状況について教えてください。

今は3期目の途中で、新サービス開発と既存サービスの認知拡大を両軸で行なっています。とくに土木・建築業界からの認知度はまだまだ低く、積極的に情報を発信して導入企業や自治体を増やしたいと考えています。


――どのようなサービスを提供しているのでしょうか。

土木・建築業界向けに、AIを活用した業務自動化のためのツールを提供しています。

例えば、道路交通量調査の自動化ツールです。交通量調査は、都市計画のための人流把握に使われていて、定期的な測定が必要ですが、これまでは全て人の手で行われていました。

そこで、ナウアではここ数年で進化したAIの画像解析技術を活用し、動画から車、トラック、バス、人、自転車、バイクをカウントし、これまで難しかった交差点における交通量のカウントにも対応できるようにしました。それによって人の手を使うことなく、自動で交通量調査が行えるようになります。


――なぜ、土木・建築業界に向けた自動化ツールの提供を行っているのでしょうか。

働いている土木・建築業界の方々がやりがいを持って働ける職場にしたい、という気持ちが大きいです。

実は私も私の父も土木工学出身なのですが、業界の労働環境が何十年も前から変わっていないことに課題を感じていました。土木・建築業界にはハードワークが求められる会社が多く、大学卒業後の就職活動ではワークライフバランスを考えて公務員になる同期が半分以上でした。

実際に現場を見ても平均年齢が上がっていて、上場している大手でも40代後半といった高い年齢になっています。国としては大きな予算を投入している業界ではあるものの、担い手がいないという歪んだ現状があります。

そんな状況を変えるためにも業務を自動化・効率化するテクノロジーを開発し、現場の人たちの働き方を変えたいと思ったのです。

ただ純粋に、課題と向き合うために

――起業までのストーリーを教えてください。

大学時代に東京理科大学土木工学科で勉強し、その後同大学の計画研究室というところで都市計画関連の研究をしました。

特に私が専門にしたのは道路交通計画で、都市の構造と車の動きの関連について研究をしました。車が好きで将来は自動車関係の仕事に就きたいと思っていて、関わりのある領域で勉強がしたいと思ったのがきっかけです。当時はまだAIが今ほど発展しておらず、統計学を中心とした数学的アプローチがメインでした。

大学卒業後は大手自動車部品メーカーに就職し、AI開発研究所に配属され、小型の荷物や人を運ぶことに特化した自動運転マシーンの開発に携わることに。AIついて専門的に学んでいたわけではなかったので、勉強のために、たまたま見つけた技術者が集まる会に参加をすることにしました。

参加してみるととにかくその勉強会が楽しくて、気が付くと毎週通っていました。業務に必要な知識を学びたい気持ちもありましたが、単純に自分の知らない技術について勉強するのがおもしろかったのです。とくに、ベンチャー企業の方々のひたむきに技術を磨く姿勢には共感するところが多く、大学院生時代の研究に没頭した感覚を思い出しました。

これまで関わりの多かった大企業の方々は、技術のことだけ考えるよりは、人間関係をはじめとした別の悩みにとらわれている人も多く、課題解決のためだけに頭をひねっている人は少ない印象でした。

そのとき、自分がやりたかったのは純粋なものづくりだと気がつきました。世の中の役に立つものを構想し、課題は勉強や仲間との議論で突破し、理想のプロダクトをつくり上げていく。純粋に技術を追い求める働き方を手に入れるため、周りの反対を押し切って退職し、ナウアを立ち上げました。

思いを持った人の役に立ちたい

――今取り組んでいる土木・建築業界に向けたサービスはどのようにして生まれたのでしょうか。

実は起業準備の段階では土木・建築業界に向けたサービスをつくりたいとまでは考えておらず、AI活用での自動化支援がしたい、くらいのイメージでした。

ただ、大学や研究室のOBをはじめ、いろいろな人に困りごとを聞くなかで、何か自分にできることがあるのではないかと考えるようになったのです。単純に、学んだ技術が業界の発展に役立ちそうだと思ったこともありますが、私自身がもともと関わりの深かった業界で、思いを持って研究や仕事をしている人をたくさん知っていて、そんな人たちの力になりたいという気持ちが大きかったです。

そこで、最初につくったのが道路交通量調査の自動化ツールでした。これまでは、道路の映像を見ながら人が、通る車を1台1台カウントしていて非常にコスト時間がかかっている状況でした。しかし、我々のツールを活用いただくことで業務の自動化を実現できました。それによって、コストが削減でき、交通量調査に必要だった人員を別の場所へ配置できるようになりました。これまでその仕事をしていた人たちは別の仕事ができたり、早く帰れるようになったりしました。

今後も技術力を高めながら、業界に貢献できることを増やしていきたいと思っています。


目指すは、技術がベースにある会社

――ナウアをどんな組織にしていきたいと考えているのか教えてください。

技術がベースにある会社にしていきたいと思っています。

やりたくないのは小手先のコンサルティングでお金を稼ぐことです。いくら課題の整理や要件の洗い出しをしても、実装ができなければ単なる机上の空論に過ぎません。もちろん、コンサルティング自体は非常に大事ですが、それにとどまらず、PoC(Proof of Concept)まで含めて、全て自社でやれる会社を目指したいです。

また、失敗を恐れずに挑戦を続ける会社でもありたいと思っています。

私自身の性格でもありますが、失敗を恐れて縮こまっていては良いものはつくれませんし、その消極的な姿勢はお客さまにも伝わってしまいます。正々堂々チャレンジをして、それがうまくいかなければまた別の方法をやってみる、で良いのです。

私が会社を辞めて起業すると言ったとき、上司を含めたくさんの人から「危ないからやめとけ」と止められました。しかし今、心の底から挑戦をして良かったと思っています。自分たちでつくったものが現場の働き方を変えていることをダイレクトに感じ、やりがいを持って仕事ができています。

システム開発の仕事でも、これまでなかったものを生み出すわけなので、それが成功するのかどうかなんて、正直誰にも分かりません。それでもやってみるしか方法はなく、そんなチャレンジを楽しめる人と一緒に働きたいと思っています。

土木・建築業界において1番のAI会社になる

――今後の展望について教えてください。

まずは今リリースしているプロダクトの認知度を高めたいです。

世の中的に、AIに業務を任せることに抵抗を感じる人がまだまだ多いのが現状です。とくに土木・建築業界においてはその傾向が強いと思います。交通量調査にしても、いくら精度の高い自動化ツールがあっても「手で数えた方が良い」という風習のようなものがあります。

その結果、過重労働、就職希望者の減少という問題を引き起こしていて、この状況を放置しているといずれ業界の衰退にもつながると感じています。

土木・建築業界は人々の暮らしのベースとなっていて、業界が衰退すると、これまで当たり前のようにつくられていた道路や橋などのインフラがつくれなくなったり、整備されなくなったりしてしまいます。最悪の未来を回避するためにも、業界に対する「ブラックだ」という印象を変え、今よりもっと多くの人が志望するような産業に変えるための貢献が出来ればと思っています。

まずは土木・建築業界において1番のAI会社になり、その後は培った技術力を活かしながら他の業界の課題解決にも染み出していければと思っています。5年以内のIPOを目指して事業戦略の策定から人員拡大まで進めているので、少しでもナウアに興味のある人は是非一度お話しできると嬉しいです。

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