evolutiONS 001 分解のプロセスを進化させる
モノをつくる、ということは、つくる源の原料が必要です。
それは大地から得られた水や栄養素であったり、何万年も前に埋められた動植物であったり、
地球が宇宙から生まれた時からの元素であったりします。
自然界ではつくるというプロセスには必ず分解する、というプロセスが伴っています。
おおらかなモノの循環の中で、どのようなモノも生命も、
いずれ同じカタチでは存在できなくなるのです。
つくる、という作業を人間が産業革命によって加速させる前は、
永い時間をかけ、ゆっくりと、微生物の力を借りてエネルギーを費やし、
社会は、そして自然は、それらを原材料に戻してきました。
“分解”という単位では、私たちはもともと、モノの循環のひと隅に本当に一瞬の時を住まわせてもらっているのです。
寿命が短いモノをたくさん、効率よくつくり、
新しい需要を作ることを”成長”と呼んでいる今の社会で、
モノが循環する、ということは、誰かがモノを分解しなくてはなりません。
それも、つくるプロセスと同じペースで分解する必要があります。
つまり、今の社会が新しいモノをつくるスピードとのバランスをとるには、
分解のプロセスを進化させる必要があるのです。
経済が成長しきってモノが溢れる今、