コンセプト策定から完成までを一貫して若手チームで行う「若手部屋プロジェクト」第2弾。
自社リゾート施設「TheMana Village」(高知県土佐清水市)で客室 “縁(えん)” をプロデュース。
今回、「TheMana Village」でリニューアルプロジェクトを任されたのは新卒1年目の山川綾菜さんと新卒2年目の倉茂美佳さん、インターンシップに参加中の西村梨里さん(大学生)の3人。
山川さんと倉茂さんは若手部屋プロジェクト第1弾にも参加し、今回が2度目の客室プロデュース。
西村さんは2024年の夏休みのTheMana Villageでのインターンの一環としてプロジェクトに参加。
3人ともデザインや建築を専門的に学んだ経験はないが、大好きな土佐清水やTheMana Villageで「お客様にもっと特別な体験を」という想いを強くした彼女らが自ら手を挙げたことから始まった。
自社事業を活かした人材育成プログラム
日々お客様と接している施設のスタッフたちの「こうだったらいいのに!」をリニューアルで実現できるのは、所有も運営も一気通貫で行っているARTHならでは。
お客様のこと、地域のこと、TheMana Villageのことを一番よく知っている施設スタッフたちの目線を活かすことでより付加価値の高い客室を作ることができるのはもちろん、ハードを作る段階に携わることはプロジェクトメンバーにとって貴重な経験。
デザインだけでなく、安全性、使い勝手、そしてリニューアルにかかるお金のことまで、普段の業務とは少し違う経営的な視点で客室や施設を見る良い機会です。
今回のプロジェクトを通して地域創生や観光業、宿泊施設経営という視点を学んでいます。
若手社員が作る「アート」を通した地域の魅力発信
「最初のコンセプト決めが一番難しかった」と振り返る倉茂さん。「過去のARTHの若手社員研修で泊まったホテルがアートホテルのような雰囲気だったのが頭の片隅にあったのと、仕事を通して地域と関わる中で、高知のものづくりの魅力を旅行で訪れた方にも伝えたいという気持ちがあり、作品がたくさん置いてあって、お客さんに手に取ってもらえる部屋があったらいいなと思ったのがきっかけです。」と語る。
(改装前)元は古く狭かった客室を2室繋げた
(打合せ風景)デザイン会社の方も交え、何度も打ち合わせを重ねる
若手社員の熱意がアーティストの心を動かす
今回のプロジェクトで特に印象的だったのは、アーティストとの交流。客室に飾るアート作品を探す中で高知県出身のアーティスト、田中愛子さんを知ったそう。
田中さんは、植物をモチーフにした繊細で美しい作品で知られるアーティスト。田中さんの作品に魅了され、ぜひ客室に飾りたいと考えた彼女らは思い切って田中さんの個展を訪問し、自分たちのプロジェクトにかける情熱を直接田中さんに伝えた。スタッフの熱意と「TheManaVillage」の地域貢献への取り組みに共感した田中さんは、快く作品制作を引き受けてくれた。 田中さんは この部屋のために、“アコウの木”から着想を得た作品を制作。 足摺に自生する樹齢300年の“アコウの大樹”は国の天然記念物に指定されており、生命力と力強さを象徴する存在だ。こうして客室に飾られた作品は、訪れる人々に自然のエネルギーと「TheManaVillage」の温かいおもてなしを感じさせてくれる。
左: “アコウの木” に芽吹く新芽や葉のかたちからイメージを広げ制作したという田中愛子さんの作品
/右:アーティストの田中愛子さん(右下)と
細部にまでこだわった、温かさと快適さを追求した空間
この客室にはアート作品だけでなく細部にまでこだわりが詰まっている。例えば、壁一面に設置された棚には高知県出身の作家の小説や作品、色や花にまつわる本などが並べられており、客室にある作品や高知県のことをより深く知ることができる空間になっている。
窓枠は絵画のように外の景色を切り取るように設計され、青い海と空、緑豊かな自然が一枚の絵画のように美しく見える。
「本棚や窓枠のデザインなど、細部にまでこだわりました。お客様に快適に過ごしていただけるだけでなく、高知の魅力を感じてもらえるような空間にしたかったんです。」と西村さんが語る。
左:絵画の額縁のように景色を切り取る窓辺 / 右:高知のキャンドル作家mowcandleさんの作品
客室名“縁”に込められた思い
この“縁”という客室名には、人と人、人と地域、そして人とアートを繋ぐような空間になってほしいという願いが込められている。
- 人と人との繋がり: 客室を通して会話が生まれ、ご友人の新たな一面と出会う
- 人と地域との繋がり: 高知のアーティストの作品を展示することで、お客様と地域との繋がりを育む
- 人とアートとの繋がり: アートに触れることで、お客様の感性を刺激し、心豊かな体験を提供する
若手メンバーの熱意と挑戦が詰まった“縁”。高知県を訪れた際は是非、“縁”で特別な時間を過ごしてみませんか?
参考記事(プレスリリース):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000032.000074373.html