【第1章】大事なのは、人生の目標が叶う会社かどうか。 ──現場に近い人事が描く、本気の採用戦略。
「内定がゴールだと、きっとまたすぐ辞めたくなる」
そう語るのは、たこ一の人材戦略部 部長・海老原さん。
大手商社での営業からキャリアをスタートし、地方勤務で感じた“スピード感のギャップ”に違和感を覚えて大阪のベンチャー企業へ転職。エンジニア向け新卒人材紹介の立ち上げに携わり、事業部表彰を受けた。
「ベンチャー魂を叩き込まれた1年半。今でもあの仲間たちとは連絡を取り合っています」
その後、フリーランスで企業の採用代行業務に携わるも、「企業理解なしの採用には限界がある」と痛感。
「もっと本質的な採用がしたい」──そうして辿り着いたのが、現場に密着した人事ができる生鮮スーパーたこ一だった。
【第2章】面接は「選考」ではなく、「人生の解像度を上げる場」
「志望動機は“物語”になっていないと弱い」
海老原さんは説明会・一次面接を、単なる選抜ではなく“対話”の場として設計している。
その人が本当に知りたいこと、聞きたいことを読み取り、個別にスポットをあてて話す。志望理由の背景まで聞き込み、夢の実現に必要な年収やキャリアまで一緒に設計する。
「夢を“感情”で終わらせず、“設計図”に変える。これが僕の面接です」
「就活は自己実現の入り口。だから、たこ一でその夢が叶えられるかどうかを一緒に見極めたい」
【第3章】たこ一の“素顔”と“リアル”が伝わる選考フロー
◎【二次面接】──現場責任者と本音トーク 現場35年の役員が、具体的な仕事内容を包み隠さず伝える。応募者からの質問にもフラットに答え、「リアルな現場」を知る機会になっている。
◎【現場選考】──初心者でも三枚おろしができる!? 実際の店舗で三枚おろし体験を実施。未経験でも丁寧な指導で驚くほどスムーズに魚をさばけるように。
「普段料理をしない学生も“できた!”ってなる瞬間が面白い。体験を通して店舗の雰囲気や文化を感じてほしい」
◎【市場見学】──これぞたこ一の醍醐味! 早朝、市場に同行して実際の買い付けを見学。主任クラスしか立ち入れないエリアで、“商売の最前線”を体感する。
「移動中の会話こそが“素”を映すミラー。その人の本質がにじみでるんです」
◎【最終選考】──社長面接+全力フォロー! 社長面接では、応募者が力を発揮できるよう、話し方や伝え方のアドバイスも行う。
「アドバイス後はご本人の力のみ。でも最後まで全力で後押しします!」
【第4章】会社説明は“徹底的”にやる──なぜ?まで全部伝える
「たこ一って、会社の“中身”はすごくいい。でも見せ方が弱かった」
そう語る海老原さんは、採用広報にも本気で取り組んでいる。
説明会では、初任給31万円の理由、18時半閉店や定休日、大型連休の背景まで、根拠をしっかり伝える。
「しっかり理解して納得してもらうことで、入社後のギャップがなくなる。だから“説明しすぎるくらい”がちょうどいい」
【第5章】個人事業主の集合体──熱量がたこ一を動かす
「たこ一は、会社員というより“個人商店の集合体”」
現場では裁量が大きく、仕入れから売り場構成、数字の責任まで、すべて現場で決める。
「だからこそ、能動的に動ける人、自分で仕事を生み出せる人が伸びていく」
尖った人材が集まり、ぶつかることもあるが── 「目指すゴールが同じなら、違いは武器になる」
「関西一強を目指す」──その旗のもと、全員がチームとして進んでいる。
【あとがき】“仕事で生き残る”ための健康習慣と人生観
「趣味?──仕事です(笑)」
毎朝、出勤前にジムで筋トレ。好きではないけど「仕事で生き残るために」健康と体力は欠かせない。
スポーツ歴は剣道(小~大学・三段)。家では奥様とトイプードル2匹と暮らす。
「最近トリミング代が僕の散髪代より高いんですよ(笑)」
それでも一番熱を込めて語るのは、“人を見つけ、育てること”。
「やりたいことがなくてもいい。でも“人生を設計できる人”にはなってほしい」
採用とは“志望動機”ではなく“人生観”を問うもの。だからこそ、出会った学生たちと、今でも深くつながっている。
「お互い、ここで出会えてよかった」──そう思える採用を、たこ一は本気で目指している。