SNSをバズらせることに、本当に意味があるのでしょうか?現在のSNS運用会社の多くは、「バズる」というその事象自体にエクスタシーを感じ、その現象自体を目的化してしまっているように感じます。
SNS業界では、「バズる」という言葉にあまりにも固執しすぎている。
Xでは、自称「SNSバズらせ屋」たちが、「バズるノウハウ」「バズるフォーマット」「バズる裏技」などの情報を発信し続けています。「俺はこうやってバズらせた」といった自慢の投稿も多く、バズることを成功とみなし、思考停止のまま拡散しているように見えます。この状況は、もはや健全とは言えず、なんなら異常事態と言えます。
本来、SNS運用の目的は、採用や集客、認知の獲得であり、「バズること」や「SNSのアルゴリズムをハックすること」ではありません。しかし、現状では「バズらせたことが偉い」「アルゴリズムを攻略したことがすごい」といった価値観が広がり、それがあたかも正義であるかのように語られています。
「この風潮は流石におかしい。」
例えば、六本木のキャバ嬢をバズらせたとか、一般人を1ヶ月で1万人フォロワーにしたとか、そういった事象が称賛されることが多くなっています。
その事象に本質的な意味はあるのでしょうか。その1万人のフォロワーが、実際にどれほどの価値を生んでいるのでしょうか。
現在のSNSでは、バズを狙うあまり、本質のない発信やフェイク的な情報が氾濫し、結果として治安の悪化や民度の低下を招いています。
この「バズり縦社会」の閉鎖的な構造に私は、強烈な違和感を抱いています。SNS業界の方向性が大きくブレているのです。
このままではSNS業界は、一発屋の「イロモノ」業界で終わる
過去には、それでも問題にならなかったかもしれません。しかし、これからは違います。時代は確実に変化しています。
そしてかくいう私は、実は「バズらせ屋」を始めた張本人であります。だからこそ本心として思っているのです。
過去には「フェラーリ×医大生×社長」というブランディングを確立し、TikTokで発信を続けました。派手な演出もあり、フォロワーは急増。50万人を超えるまでに成長しました。
TikTokアカウント
フェラーリを使ってのクイズ動画でバズを生み出す
さらに、その姿をメディアも注目してくれるようになり、まさに「バズらせ屋」として、さまざまなメディアに出演。
バズらせ屋として取り上げられる
テレビ東京の「じっくり聞いタロウ」や「ありえへん世界」、TBSの「サンデージャポン」、ラジオ番組にも多数出演。
Yahooニュースでは、一時期トップとなり、500万インプレッションを突破。
サンデージャポン出演
さらには、自分でも「バズTikナイト」というラジオ番組を持ち、様々なゲストの方にご出演をいただく。
佐藤隆太さん
影井ひなさん
かとゆりさん
これらのメディアの効果もあり、「バズらせ屋」として事業もますます加速し、採用ブランディングもどんどんエスカレート。
まさに、バズらせ屋として、3年半「バズらせまくってきた。」のです。
その上で、はっきり申し上げます。
これまでとは違い、これからの時代はバズるだけで、ビジネスゴールを達成できることは絶対にありません。
なぜか?
それはSNSの変化が背景にあります。
- 1.SNS接触面におけるパーソナライゼーションの進行
- どのSNSのアルゴリズムも「おすすめ」タブを中心にそれぞれに向けてパーソナライズしたタイムラインになっており、個別化が進行
- 結果として、同じSNSでも人によって大きく異なるようになっている
- 2.「バズ」の価値低下
- パーソナライゼーションとも連動するが、SNSにおけるマス的な動きである「バズ」のサイズ感が小さくなっている
- また、パーソナライゼーションにはエンゲージメントが重視されていることによって、単なる耳目を集めるだけのバズは成果にもつながりにくくなっている
つまり、無理にマスにバズらせる動画を作っていったとしても、届けるべき人に届かず、達成したいビジネスゴールにも達しないのです。
だからこそ、私はここに宣言いたします。
自らが先頭として、これまで作り上げてきた「バズらせ屋」という概念を、自らの手で終わらせます。そして、この業界を正しい方向へ導きます。
では何をするのか?
汎用型SNSを垂直にマネジメントし、特化型SNSをゼロから創り出す。
※汎用型SNSとはTikTokやInstagram、YouTubeなどを指しています。
①汎用型SNSを垂直にマネジメントする。
単なるバズではなく、エンゲージメント重視でビジネスインパクト創出を実現するSNSマネジメント手法を領域や目的ごとに提供します。
再生数を目的とした、バズらせる運用ではなく、「誰に」「どんな情報を」「どうやって届ける」のかを明確にし、ターゲットペルソナに適切に情報が届くような運用をしていくのです。
企業として、ビジネスとしてSNSに情報発信することは、当然のことながら、フォロワーがつくことが目的でも、再生数が増えることが目的でもなく、集客や採用につながることが目的であるべきで、そこに徹底的にコミットした運用をするということであります。
「バズる」や「フォロワー数」という便利な言葉に逃げるような運用はしません。
②特化型SNSをゼロから創り出す。
領域や目的ごとに特化し、比較検討から意思決定までを一貫して可能にする特化型SNSを創り出します。
汎用型SNSの垂直型のマネジメントでは、解決できない課題もあると考えています。例えば、飲食店を汎用型のSNSで検索しようと思った時に、「日時」や「予算」「個室があるのか」などで検索することはできません。これは仕方ないことです。TikTokやInstagramなどは、全業種が発信しているため、飲食店に特化した機能をつけるように動くことは不可能であり、ユーザーもそれは望まないかと思います。
この課題を解決するためには、特化型SNSを創り出すしかありません。業界特有のニーズに合わせた機能を盛り込んだSNSを各領域ごとに創っていきます。弊社ではすでに2領域での開発が開始されており、2029年度までに約10領域での特化型SNSの提供を目指しています。
ソーシャルメディアがビジネスインフラになれば、オールドメディアが変わる。
なぜここまで、僕がSNSにこだわってこのような警鐘を鳴らしているのか?
それは、ここから正しい方向にこの業界が進めば、人々の意思決定の中心となるような新たな時代のメディアとして確立すると思っているからです。
逆に、正しくない方向に進めば、前述した通り治安の悪いイロモノ業界で終わるでしょう。まさに今は、その過渡期にいると考えています。
少し、より大きな視点でお話ししたいと思います。
オールドメディアから新しいメディアへのパラダイムシフトが起ころうとしている。
情報は、これまでの長い間「支配される側」にありました。テレビ、ラジオ、雑誌、新聞、ウェブなどのオールドメディアで扱われる情報は、その多くが企業の広告費によってコントロールされ、一方向の流れでマスに広がっていく。その構造下において、自分らしい意思決定の実現は不可能であり、「本当に行きたいと思って行く」や「本当に買いたいと思って買う」というより、「知っているから行く」や「知っているから買う」という状況だったと思います。これはテクノロジーの限界で、限られた者のみしか発信ができず、その限られた者のみが影響力を持っていたからであり。ある意味仕方なかったことです。
しかしながら、テクノロジーの進化(スマートフォンの登場や5G、そしてAIの発達)などにより構造が大きく変化しました。誰しもが発信できるような世の中になり、情報が民主化し始めたのです。ユーザーは「支配される側」ではなく、「選ぶ側」になり、このアウトプットとしての最たる例が、ソーシャルメディアであると考えています。
これは、「もはやこれまでの何十年もの歴史を塗り替えるメディアのパラダイムシフトになる。メディアというものの在り方そのものが変わる。」ロジック上はそうであるはずです。
しかしながら、前述した通り、テクノロジーが後押ししてくれているのにも関わらず我々はSNSの使い方を間違えてしまった。
昔のメディアの使い方が体に馴染みついていたのでしょう。とにかくインプレッション、フォロワーを集めて、そこに広告となるようなPR投稿を投下すれば物が売れるだろうといった、浅はかな思考をしてしまっていたのです。
それでは当然ダメです。ニューメディアは扱い方そのものが違う。大きなメディアとして大量に無作為に人を集めるのではなく、必要な人に必要な情報を届けるように扱うメディアなのです。その新しいメディアの形に慣れていかなくてはいけません。
話は戻りますが、なので我々は、「汎用型SNSを垂直にマネジメントし、特化型SNSをゼロから創り出す。」のです。
きちんと使いこなせばソーシャルメディアはビジネスインフラになります。
とにかくSNS業界は今すぐに変わろう。メディアエイドがその先頭に立つ。ソーシャルメディアにオールインする。そして1兆円企業を作る。
実はこのオールドメディアからニューメディアのパラダイムシフトによって起こる経済効果は13.2兆円ほどあります。
このとんでもなく大きなパラダイムシフトをメディアエイドは、先頭に立って実行していきます。
第一SNS時代:バズの誤り、SNSの使い方に体が馴染めていないからこそのミス。
第二SNS時代:ソーシャルメディアをビジネスインフラにする。人類の意思決定プロセスそのものを変え、新たな時代を切り開く。
これは、かなり大きなチャレンジになります。スモールな成功では意味がない。目指すのは、規格外のスケールで、社会のインフラを創り替えること。 ただ、だからこそ楽しい。だからこそスタートアップでやる意味がある。自分たちがやる意味がある。そう思っています。
このSNSバズらせ屋界隈は、「自分の自慢をする」、自分に矢印が向いている人が多い界隈ではありますが、メディアエイドは情熱を持ってビジネスにコミットする、生活者やクライアントに貢献していきます。
この突き抜ける未来を、メディアエイドは本気で、とことん楽しみながら創り上げていきます!!!!
尖ったことも書きましたが、これからも「言うことは大きく、やることは愚直」に日々精進していきます!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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