2012年2月 Jali Organic Project のモーゼス・エフライム兄弟と、技術者のマヤヤ(Joseph Mayaya)、セマキュア(Joseph Semakure)ら4名を日本へ招いた。実際の日本市場や製造現場をその目で見、肌で感じてもらうためだ。輸入食品店でのヒアリング、百貨店から専門店、 スーパーマーケットまで可能な限り見て回り、日本市場の食料品のクオリティの高さを実感した。設備に頼らず基本的なことが徹底された食品工場を見学し、規 制や手順、意識の重要さも実感できた。狭いスペースを最大限有効活用し、厳格な規律のもと効率的且つシステマティックに作業する日本の工場の作業風景に息 を呑んでいたという方が正しいかもしれない。彼らは何にでも感心し、また感動した。
来日最大の目的は東京ビッグサイトで開催されるインターナショナル・ギフトショーへの参加であった。彼の地Jali村のパイナップルやバナナ、 ジャックフルーツが日本最大の見本市でお披露目されるのである。しかも彼らのブランディングとして。来場客の反応は予想を超え、人垣が出来、注文が相次い だ。モーゼスは「unbelievable」「amazing」「fantastic」を連発し「君が何度も来てはあれやこれやと小煩く言っていた理由 がようやくわかったよ」と言った。こうして日本初のプロモーションは成功した。帰国後40日程は興奮してよく眠れなかったという。
ーーーーー第5話へ続くーーーーー