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【みなと相続コンシェル 創業者インタビュー】

―家族を一つの船に例えるとしたら、相続は嵐かもしれません。
大切な人と別れたのですから、漂流するような気持ちになることは仕方ありません。
そんな時はどうぞ、私たちの「みなと」に寄港していただき、天気が回復するまで休んでいただきたい。私たちコンシェルは、家族がまた元気に航海に出られるためのサポートをします。―

みなと相続コンシェルは「家族が自分たちの人生をしっかりと話合い、気持ちがつながっていく社会を実現する」をミッションに掲げ、メインプロダクトの無料相続税申告書作成ソフト「AI相続」をはじめとした相続まわりのサービスを提供しています。

創業の経緯や今後の事業展開について、創業者の弥田有三にインタビューをしました。


弥田 有三のプロフィール - Wantedly
株式会社みなと相続コンシェル, 代表取締役 株式会社みなと相続コンシェル 代表取締役 株式会社グローバルポート 代表取締役 ##強み 自分でまずやってみる実践家であることを自負しています。 自分では何もやらない、評論家・コメンテータは責任ある専門家と言えるのでしょうか。 ...
https://www.wantedly.com/id/yuzoyada

―弥田さんの経歴を教えてください

弥田:証券会社で働いた後、IFAとして独立しました。マルチファミリーオフィススタイルでお客様の資産管理全般をご一緒することから相続税申告の業界に疑問を持つようになりました。業界のいびつな部分を変えたいとの思いから、2018年にみなと相続コンシェルを設立しています。

―業界のいびつな部分とは何でしょうか


弥田:作業量ではなく財産総額に比例した不明瞭な相続税申告報酬や、不要なサービスの押し付けなどですね。
相続税申告に関わる税理士報酬は概ね相続財産額の0.5%~1%程度が相場と言われていますが、これは高すぎますし、不明瞭です。
相続税申告というのは、どのご家族も基本的に経験したことがないうえ、大切な方を亡くして間もない時期に対応しなければなりません。経験も気持ちの余裕もない状態で、情報の非対称性の中、ご家族は「高いな」と感じながらも言われるままに支払ってしまいます。
ですから、不要なサービスもなかなか淘汰されず、業界が変わることはありませんでした。

―設立するまでの経緯を教えてください

弥田:2010年頃にIFAの仕事でお客様の相続税申告に携わり、税理士の見積もりをとったら1,400万円になると言われました。10数億の金融資産をお持ちのご家族であったものの、特段難しい評価があるわけでもないのに高額であることに疑問を感じ、報酬が総額比例しない税理士に見積依頼したところ、33万円と言われました。
「税理士が評価する財産の内容は同じであり、結果も同じ申告書が作成されるのに、こんなに差があるとは」と驚きました。
そこで「財産総額に比例しない報酬で申告ができる会社を自分もつくろう」と考え士業のパートナーとともに準備を始めたのです。

―その時点ではまだ会社設立には至らなかったのですね
弥田:メンバーが集まった直後に私が公私ともに忙しくなり、一度話が消えかけてしまったのです。

―時間が経って2018年に設立に至った経緯を教えてください
弥田:ちょうど公私ともに落ち着いた頃、大学の後輩から転職の相談を受けたのがきっかけです。相続分野で起業したい思いは変わっていませんでしたので「一緒にやろう」ということになり、もともとのパートナーも、もう一度集まってくれました。

―現在のメインプロダクトはAI相続ですが、アイデアはいつ生まれたのですか

弥田:2010年の時点では、税理士報酬が財産に比例しないというだけで他社と差別化ができたのですが、8年の間に同じ考えの会社が出てきていました。
そこで、我々のシンボルとなるサービスが必要だと感じ、試行錯誤する中でAI相続のアイデアが生まれました。

―正式にリリースに至ったのは2020年ですね

弥田:リリースまではエンジニア探しや要件定義、テストなど大変な日々が続きました。
おかげで、他のソフトにはない、ユーザーにとってわかりやすいUIが完成しました。

士業向けで一般の方には入力が難しいソフトが多い中、大きく差別化できていますし、ユーザーの方にも「直感的に入力できる」と評価の高いコメントを多くいただいています。
「家族が自分たちでやりたいと思うならそれを応援する。自分たちでやるのが難しくて専門家に任せることを望むのであれば、しっかりとサポートする」との考えで現在、サービスを提供しています。

―ソフトとサービスの二本柱なのですね

弥田:無料申告書作成ソフトの「AI相続」と税理士に適正価格で申告書作成が依頼できる「シンプル相続」。この二つが当社のサービスの柱です。
ただ、両サービスで6000名以上のお客様に依頼をいただく中で、自然と相続不動産に関する相談も多くいただくようになり、最近は不動産のサービスにも力を入れるようになりました。

―相続不動産の売却ですね

弥田:ただの売却ではなく、私たちがお客様の代理人となり、不動産会社に売却活動を競ってもらうことで、お客様にとって最高の結果になることを目指す当社独自の「代理人売却」という仕組みを提供しております。
お客様は相続した不動産を買いたたかれることなく、安心してはやく・高く売却できます。売却意思が固いお客様をご紹介できるため、不動産業者側の方にも喜んでもらえています。まさに三方良し、のサービスです。

―ありそうでなかったサービスですね

弥田:無いです。最近多い一括査定サイトは物件不相応の高値査定が横行していますので、正しい競争原理が働かないという矛盾を抱えています。査定においても販売においても正しい競争原理を働かせることができるサービスは当社「代理人売却」だけではないでしょうか。

―「無料ソフト」と「適正価格での税理士申告」と「不動産売却サポート」、この3つに共通するのは何でしょうか

弥田:透明性です。大切な方を失くされたご家族様に、情報の非対称性を使って不当なビジネスをするようなことを当社はしません。必要とする方に、必要とされるサービスのみをフェアにご提供する。それが当社の信念です。

―今後はどのような挑戦をしていかれますか

弥田:信念はそのままに、ご家族に必要とされるサービスを充実させていきます。AI相続の機能強化やオプションサービスの追加、AI相続を使った新しいサービスも考えています。
申告サービスや不動産サービスのご依頼も増えているので、プロフェッショナルな仲間をもっと迎え入れたいですね。
社会に必要とされる企業であるために、もっと多くの方に弊社のことを知っていただくための発信も増やしたいと考えています。


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