こんにちは。
株式会社KiZUKAIの深水(ふかみ)と申します。
今回は弊社の代表取締役である山田 耕造氏にインタビューをしてきました。株式会社KiZUKAIを立ち上げた経緯や、今まで何をやってきて、これから何をしたいのかを掘り下げていきたいと思います。
山田 耕造 kozo yamada
インタビュアー:今日は宜しくお願い致します。
山田:よろしくね!
気遣い社長の転職
インタビュアー:では早速、KiZUKAI起業までにやっていた仕事を教えてください。
山田:新卒でSIerの営業として入社し、CRMツールの導入をした経験から顧客軸のビジネスに興味が沸いて、その後CRMのリーティングカンパニーであるベルシステム24に転職をして、CRMの運用やオペレーションに携わる仕事をしていました。CX一筋って感じですねw
インタビュアー:なぜ新卒でSIerを選んだんですか。
山田:営業として入社した時はとにかく難しいものを売りたいと思っていて、例えばそのペンを売りますとかではなくて、無形のものを売りたいと思ったんだよね。
無形のものの方が機能や価値が見えづらい分、しっかり訴求して提案しないと伝わらないんだよね。営業の難易度も高いからそのスキルをつけたら、将来の自分に役に立つんじゃないかと思っていたかな。
インタビュアー:その後のご転職は起業を考えていたからしたものでしょうか。
山田:そうだね。もう二十歳ぐらいの時から起業したいと思っていて、どうせ起業するなら何か好きなテーマがいいなと考えていたね。
昔はまだ CX(カスタマーエクスペリエンス)という言葉や概念がなく、その頃はCRM (カスタマーリレーションシップマネジメント)のお客さんとどうやって関係構築をするかっていうところに結構興味があって。それでCRMシステムの販売などをしたんだけど、管理が煩雑で結構難しいと感じるところがあって、CRMのリーディングカンパニーのベルシステム24に転職を決めたんだよね。
インタビュアー:そこでCXに関するノウハウを溜められたんですね。
「命の重さ」自らの甘さを痛感
インタビュアー:起業背景を教えてください。
山田:20歳の時に1年間ほど海外で生活したんだけど、フィリピンでボランティアをした際に、あまりの日本との違いにカルチャーショックがあって。それと同時にもっと逞しく生きなきゃなぁという感情を抱いて、20代の内に起業でもしようと考えたんだ。
どうせ起業するなら、自分が一番好きな分野が良いと考えて、社会人生活が始まってからビジネスライフを捧げるテーマを探していたんだけど、やっぱり顧客軸の仕事が好きだったから、テーマはCX(カスタマーエクスペリエンス)として、ビジネスモデルを考え始めたのがきっかけ。
現代社会では企業からの広告はあまり目に止まらず、消費者同士のコミュニケーション(SNSなど)も含めて購買行動が走る世の中だから、本質的に顧客のことを考えて、必要なコミュニケーションを取り、サービスの価値を提供することが重要になっていっていることを肌感でも感じていて、絶対に必要なビジネスドメインだと確信してたんだけど、そのプレイヤーが少なかったことも起業した理由の一つかな。
インタビュアー:カルチャーショックとはどんなことがあったんですか。
山田:そう思った出来事が2つあって、オーストラリアを周った後にフィリピンに行った際、最後に何かしたいなと思って、ボランティアをすることにしたんだ。
ボランティアをするなら困ってる所に行った方がいいだろうと考えて、発展途上国で探して、フィリピンにあるマザーテレサの施設でボランティアできることがわかって行ってみたんだよね。そしたら、毎日のように人が亡くなるくらい環境も治安も悪くて、そもそも運ばれてくる人たちがすでに衰弱し切っている状態だったり。。。
自分はぬくぬくと日本で育ってきたけど、これはもう少し人生頑張らなきゃと思って起業ぐらいはしたいと考えたんだよね。
もう一つがマザーテレサの施設がどこにあるか分かんなくて、マニラって事だけわかったから、30件くらい電話しまくったんだけど「あなたはお金いくら持ってるの?お金がないならいらないわ」みたいな感じで断られたんだ。なんかそもそも感覚が違うと言うかね。。。テレアポ2週目に入ったんだけど、「どこかボランティア出来るとこ知らない?」みたいな感じの電話に切り替えたら2、3件目ぐらいで紹介してくれて。
それがマザーテレサの施設だったんだけど。自分がどれだけボランティアを頑張っても、本当に困っている原因は貧富の問題だったり。もっと大きなことをして、本質的に世の中の役に立つことをしたいなと思ったんだよね。
インタビュアー:言い方悪いかもしれないですが、同情するなら金をくれということを感じたわけですね。自己満足じゃ世の中変わらないんですね。。
コンサルティング⇒KiZUKAI
インタビュアー:起業後に感じた変化はありますか。
山田:5年前に起業したんだけど、CXのニーズがどんどん高まっているのを感じている。サブスクが流行って継続率や解約率の科学が進み、KiZUKAIのビジネスドメインに注目が集まり始めている。そして最初はコンサルティングサービスを提供していたが、共通課題が見えたのでSaaSサービス「KiZUKAI」に切り替えた。
インタビュアー:CXのニーズの高まりを感じる要因は何ですか。
山田:1つは消費者ネットワークが広がったことかなと思ってる。ユーザーが勝手に SNS とかでコミュニケーションするようになったから、企業がいくら「私達はすごいブランドですって言っても」 ユーザーは消費者同士の意見の方が信じられるようになった。それがやっぱ5年前ぐらいから変わり始めたのかなっていうところが大きいかな。
2つ目は、最近でサブスクリプションのサービスモデルが増えたことかな。満足しなかったらやめちゃう。やめちゃう=収益が止まるっていう。しっかりとCXを加味した顧客接点を持たないとだめだという考え方が広まったからかな。
インタビュアー:なるほど、その時代の流れとともにサービス変化していったわけですか。
山田:そうだね。開発したいシステムやツールって結構お金がかかるからそのお金を貯めてからじゃないと起業できない。だからまずは自分のノウハウを使ってお金稼ぎを始めたっていうとこかな。それがコンサルだった。
コンサルからスタートしていて、始めてからすぐシステム開発とかも取り組んだりしていろいろトライしたけどやっぱり失敗した。
実際コンサルティングでお客さんに深く入り込んだ時に結構大手の会社さんが多かったから、業界の変化とか裏側で困ってることがノウハウとして溜まって、それを「KiZUKAI」に反映させていたっていうようなストーリーかな。
後編へつづく。。