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「ビジュアルも言語」社会意義のあるデザインで人々を幸せに【クリエイティブ部インタビュー vol.2:Raddawan Tayarachakul】
私たち「株式会社 天地人」は、衛星データとAIを活用して社会課題のソリューションに挑む、JAXA認定ベンチャーです。水道管の漏水リスクを検知する「宇宙水道局」などのサービスを展開しています。
本シリーズでは、天地人のことをより深くお伝えすべく、入社の決め手や業界のポテンシャル、仕事のやりがい、チームのカルチャーを掘り下げた社員インタビューを紹介します。
今回は、グラフィックデザイナーのRaddawan Tayarachakulさんにお話を伺いました。
プロフィール
Raddawan Tayarachakul / タイ・バンコク出身
クリエイティブ部 グラフィックデザイナー
タイの大学を卒業後、大学院進学を機に来日。大学院修了後は都内のデザインスタジオに勤務し、その後はイラストレーターやアニメーターとしてフリーランスで活動。シンガポールの医療系企業でインハウスデザイナーを経験したのち、現在は株式会社天地人でグラフィックデザイナーとして活躍中。「Polly」という愛称で呼ばれている。
宇宙×BtoBという未知の領域へチャレンジ
ーーまずは、天地人を知ったきっかけを教えてください。
入社前に、単発の仕事で天地人に関わる機会があって、そのときに知りました。インパクトのある名前だったので覚えていたんです。
ーー当時、天地人にはどんな印象を持っていましたか?
「宇宙」とか「衛星」とか、とてもかっこいい会社だなと思っていました。でも、何をしている会社かはすぐに理解できなくて。ひと言で説明するのが難しい印象でした。
ーーそんな中で、入社を決めた理由はなんでしたか?
「学べることが多そう」と思ったのが、天地人に興味を持ったいちばんの理由です。宇宙業界はもちろん、BtoBビジネスに関わるのも初めてでした。
デザインは「何をデザインするか」で求められる考え方や表現も変わるので、これまで触れてこなかった領域でチャレンジしてみたいなと思いました。同じような仕事の繰り返しではなく、これまでとはまったく違う分野に飛び込んで経験を広げたかったんです。
会社の雰囲気もフレキシブルで、ほかにも外国籍の社員が活躍していると聞いて、それも安心材料でしたね。
イラストひとつにも“正確さ”が求められる
ーー入社してみて、ギャップはありましたか?
想像以上に学ぶことが多かったです。
たとえば衛星のアイコンひとつとっても、デザイン性がよければいいという訳でなく、正確な表現が求められるので、専門的な内容をしっかり理解する必要がありました。イラストも含めて、外に出す成果物の精度に対する意識の高さは、社内全体で感じます。
一方で、宇宙ビジネスの会社って、もっと真面目で、堅い雰囲気かと思ってたんですけど、実際はそんなことなくて。みんなフレンドリーで、上下関係も感じなかったです。日本文化は先輩後輩の関係が厳しいイメージがあったんですけど、すぐに馴染めました。
チームとしても、気軽に相談しやすい雰囲気があります。興味のあるジャンルがそれぞれで違うので、Slackで積極的に情報共有したり、展示会に一緒に出かけたりと、学びの機会が自然と生まれています。
ーー普段どのようなデザインの業務をしていますか?
現在はプロダクト(※)以外のグラフィックデザインがメインです(※水道DXソリューション「宇宙水道局」等)。
コーポレートサイトやLPのデザインをはじめ、動画CM、広告バナー、イベントで展示するパネルといった社外向けのものから、ピッチ資料や営業資料などの社内向けクリエイティブの制作まで幅広く手がけています。
そのほか、パーカーやTシャツ、ステッカーなどのノベルティグッズを制作することもあります。
入社したときに比べると、ここ1年で制作物の量が大きく増えました。特に「宇宙水道局」のプロダクトが進化して、機能も増えてきたことで、デザインとして伝えるべきことが多くなりました。その分、内容の精査や伝え方の工夫も必要になって、業務の深さも増してきたと感じてます。
ーーそうなると他部署との連携も欠かせませんよね。
そうですね、営業やプロダクト開発、PR、マーケなど、いろんな部署の人と連携して情報をもらいつつ、細かく確認しながら制作を進めています。
自分のチームだけではなく、他のチームとも密にコミュニケーションを取ることでいろんな考え方を共有できるようになって、仕事がよりスムーズになってきました。
ーーデザインの提案も、ご自身から行うことが多いのでしょうか?
はい。デザインの依頼にただ応えるだけじゃなくて、「もっとこうしたほうが伝わりやすいのでは」と提案することもあります。天地人では、デザイナーも自分の視点で積極的にアイデアを出していく文化があると思います。
プロジェクトの初期段階から関わることも増えていて、課題の定義やゴールの共有にも参加しています。そのことで、アウトプットに対する納得感も増しましたし、表現の幅も広がったと感じます。
ーーそうしたチームの姿勢が、アウトプットの質にもつながっているんですね。
▼クリエイティブチームによる制作物の一例
▼「衛星データで漏水リスクを検知する仕組み」の図解イラスト。明解でわかりやすいと社内外から好評
▼作成した動画の一例はYouTubeにて公開中
「社会課題」と向き合うクリエイティブを
ーー天地人のデザイナーとして、特に意識していることは何ですか?
「正しいことが当たり前」という姿勢ですね。さっきも言ったように、難しい内容を間違いがないように伝えなきゃいけないので。それに、主なお客様は自治体様なので、かっこいいデザインであることよりも、わかりやすさの方が重要だと考えています。利用意欲を高めることも含めて、「誰が見ても理解できること」を意識しています。
ーーそのほかで天地人らしさを感じることはありますか?
いちばん感じるのが、お金のためだけというよりも、「地球にとっていいことをしている」という意識で働いている人が多いなと感じます。それが会社のみんなのモチベーションになっている。
だから私にとっても、いろんな種類のデザインをたくさん作ることより、「私のやってることが本当に社会にとって意味があるのか」っていうのがとても大事です。
ーーでは、これから仲間になる人に期待することは?
誰かのアイデアをただビジュアル化するだけじゃなく、いろんな部署と連携しながら自身のアイデアを提案できる人だと、天地人に合ってると思います。
それと、「意味のあるデザイン」を作れることですね。ただ作るだけでなく、たとえば「この情報は誰に届くべきか」「何を伝えたいのか」をきちんと考えられる人。
私は、“ビジュアルも言語のひとつ”だと思っています。情報を翻訳してデザインで置き換えるという感覚で、誰に、どうやって、何を伝えるかをちゃんと考えられる人だと、同じ方向を向いて頑張れるかなと思います。
ーーそういった意味では、タイ語も日本語も話せるpollyさんは、デザイナーにとても向いてますよね。最後に、今後チャレンジしたいことがあれば教えてください。
社会にインパクトを与えるようなデザインをつくっていきたいです。映像でも、グラフィックでも、ジャンルはなんでも。
将来的には、イラストやコミックなど、グラフィックデザインの枠を超えたビジュアル表現にも挑戦したいです。ビジュアルを見た人の気持ちが少しでも変わったり、幸せになってくれたら、それがいちばん嬉しいです。