株式会社ノーススター:VPoE 古谷 聡希さん
新卒では株式会社ワークスアプリケーションズにてITコンサルとして従事。その後、人材育成・組織コンサルティング企業を経て、ノーススター社の親会社の一つである株式会社エバーセンスに入社。ノーススターには創業メンバーとして参画。2児の父。
目次
1. これまでのキャリアと転機
ー まずはこれまでのキャリアについて教えてください。
ー エバーセンスに入社された経緯と、その後の転機について教えてください。
2. ノーススターで挑戦する理由
ー そうした経験を経て、ノーススターへの出向を決断された経緯について教えてください。
ー ノーススターでVPoEとして組織をリードするようになった経緯や背景を教えてください。
— VPoEとして大切にしている考え方は何でしょうか。
3. チームとカルチャーづくり
— ノーススターの組織文化について教えてください。
— ノーススターの組織文化を、VPoEとしてどのように形作っていますか?
4. 働く環境と成長の仕組み
— 働きやすい環境を作るために取り入れている制度や工夫を教えてください。
— AI活用についても取り組まれていると伺いました。
5. 未来への展望とメッセージ
— 今後の組織づくりで、優先して取り組みたいことは何ですか?
— 採用において重視しているポイントを教えてください。
— 入社後のキャリアパスについても教えてください。
— 最後に、応募を検討している方へのメッセージをお願いします。
1. これまでのキャリアと転機
ー まずはこれまでのキャリアについて教えてください。
新卒で入社したソフトウェア企業では、開発や企画を担当しました。
開発の現場を支えるだけでなく、DevOps領域にも関わることで、ソフトウェアが「どう作られ、どうユーザーに届くか」を一気通貫で学びました。エンジニアとしての土台を築いた時期だったと思います。
その後、教育サービス企業に転職。EdTechの新規事業をゼロから立ち上げました。事業開発とエンジニアを兼務する中で、スピード感ある意思決定やリスクを取る難しさを学びました。
ただ同時に、「一人の力だけでは組織を動かすことはできない」という限界も痛感しました。仲間とともに挑戦する重要性を強く意識したのも、この経験が大きいです。
ー エバーセンスに入社された経緯と、その後の転機について教えてください。
2016年に現職ノーススターの親会社であるエバーセンスへ入社しました。
モバイルアプリやバックエンド開発を経てPdMとなり、医療プロダクト「キッズドクター」の立ち上げに携わりました。企画から開発・運用まで担ったこの経験は、医療領域の可能性を実感すると同時に、ノーススターに飛び込む大きな転機になったと思います。
2. ノーススターで挑戦する理由
ー そうした経験を経て、ノーススターへの出向を決断された経緯について教えてください。
「キッズドクター」のPdMを担っていた頃、利用者からの喜びの声という確かな手応えを感じる一方で、“リソース不足の壁”にも直面しました。十分な人と時間があれば、多くの家庭に役立つプロダクトになるはず、そう確信していました。
そして2020年、三井物産とエバーセンスのジョイントベンチャーで、「キッズドクター」にフルコミットできるチャンスをいただき、ノーススターへの出向を決断しました。専任として医療領域に挑戦できる環境に、プレッシャーもありましたが、同時に大きなワクワク感も感じていたのを覚えています。
参画後は、無料の看護師相談機能をリリースし、ユーザー数は急拡大。2022年には制度改正を追い風に、予約システムから“診療プラットフォーム”への進化を実現しました。
「社会に本当に必要とされる医療体験をつくれる」— その実感を得た瞬間でもあり、僕自身がノーススターで長期的に挑戦し続ける理由になっています。
ー ノーススターでVPoEとして組織をリードするようになった経緯や背景を教えてください。
立ち上げ初期からエンジニアリングマネージャーとして開発組織を率いる中で、「どうやればチームが本当に機能するのか」を考えていました。その過程で、プロダクトの出来不出来以上に、チームや組織のあり方そのものが成果を左右することを強く実感しました。
そこから自然と、僕の組織づくりの軸は「良い仲間」と「良い仕事」を両立させることになりました。
どちらか一方ではなく、両方を追求して初めて成果が最大化されると考えています。
そうした考えや姿勢が会社全体にも広がり、上司からの期待もあってVPoEという役割を担うようになったのだと思います。
— VPoEとして大切にしている考え方は何でしょうか。
「利益を生む視点を忘れないこと」「人を大切にする価値観を手放さないこと」です。
短期的な成果だけを追っても、人が疲弊すれば長続きしません。逆に仲間の関係性だけに重きを置いても、ビジネスとして成立しなければ意味がありません。だからこそ僕は、両輪を同時にまわすことを大切にしています。
「安心して挑戦できる環境があるからこそ、挑戦の結果として利益を生み出せる」— その循環を生み出すのがVPoEの役割だと感じています。
3. チームとカルチャーづくり
— ノーススターの組織文化について教えてください。
ノーススターの大きな特徴は、「360°リスペクト」のカルチャーです。
上司と部下だけでなく、エンジニア・デザイナー・看護師・ビジネス職まで、あらゆる職種が互いを尊重しながら協働しています。医療という領域だからこそ、多職種の知見が融合しないと良いサービスは生まれないと考えています。
もちろん意見がぶつかる場面もあります。しかしそれは一方的な我慢ではなく、より良いアウトプットを目指す建設的な衝突です。「相手を尊重しながら議論し、最終的に成果に向かう」ことが日常の光景として根づいています。
こうした文化があるからこそ、メンバー同士が信頼し合い、チーム全体の成果を最優先に考えられると思っています。
— ノーススターの組織文化を、VPoEとしてどのように形作っていますか?
僕は日々、「背景共有によってカルチャーを育むこと」を大切にしています。
全体ミーティングや朝会といった小さな会議体でも、単なる報告ではなく「なぜその判断をしたのか」「どんな選択肢があったのか」を丁寧に言語化して共有しています。理由を共有することで、メンバーは次に同じ状況に直面したとき、同じ視点で考えられるようになるからです。
たとえば僕は、「マネージャーは100%の力で稼働しない」という考え方を大切にしています。マネージャーは自分のタスクで手一杯になるのではなく、意思決定の背景を伝えたり判断を委ねたりできる余白を持つこと。この余白こそが、再現性ある意思決定をチーム全体に浸透させるために欠かせません。新しくマネージャーになると「活躍して成果を出さなければ」と自分を追い込んでしまう方もいるのですが、「チームの成果のために、余白を持って欲しい」と伝えています。こういった工夫や考え方を日常のコミュニケーションの中で組織に浸透させています。
こうした仕組みと考え方を積み重ねることで、ノーススターは“トップダウンに頼らない強いチーム”を育んでいます。
4. 働く環境と成長の仕組み
— 働きやすい環境を作るために取り入れている制度や工夫を教えてください。
ノーススターでは、週4日のリモートワークやフルフレックスなどの柔軟な働き方をベースにしながら、独自に「インプット休暇(年2日)」を設けています。
カンファレンス参加や積読の消化など、普段は後回しになりがちな学びを、堂々と取り組める制度です。
学んだことはチームにシェアするカルチャーがあり、個人の成長が組織全体の成長につながる仕組みになっています。単なる休暇ではなく、「学びを応援する仕掛け」として機能しているのが特徴です。
僕自身、「自分を高めたい」という姿勢を持ったメンバーを歓迎し、応援しています!
— AI活用についても取り組まれていると伺いました。
はい、Claude Code(MAXプラン)やGitHub CopilotといったAIツールの導入にも積極的です。
まずセキュリティ面の“枠組み”を設けたうえで、あえてベストプラクティスを固定せず、メンバーが自由に試行錯誤できる環境を用意しています。
今後はチーム内でAI活用に関する勉強会やナレッジ共有の仕組みも整え、常に新しいプラクティスを取り入れられる状態を目指しています。
「自由度」と「安全性」のバランスをとりながら、メンバーが自律的にスキルを伸ばせる状態をつくること。その上で、医療領域という責任ある分野だからこそ、AIを“正しく”使うカルチャーを浸透させることを意識しています。
5. 未来への展望とメッセージ
— 今後の組織づくりで、優先して取り組みたいことは何ですか?
採用は順調に進み、組織規模も拡大しています。人数が増えることで、これまで当たり前に共有できていた価値観や行動指針をより明確に伝える機会が増えていきます。
そこで、オフサイト合宿や「エンジニアバリュー」の言語化などの取り組みも進めていきたいと考えています。カルチャーを守りながら組織強化するための“仕組みづくり”に力を入れることで、組織としてさらに成長できると考えています。
— 採用において重視しているポイントを教えてください。
ノーススターではスキル以上に人柄とカルチャーフィットを重視しています。
相手を尊重できる姿勢や、良いプロダクトをつくりたいという向上心、行動力と挑戦心、そして現実世界をシステムに落とし込む志向性は、とても大切にしていますね。
面接では「この人と働きたいか」という直感も大事にしています。スキルは後から伸ばせるけれど、価値観や姿勢はすぐには変えられないものです。
「一緒に働く仲間として尊敬できるか」— この視点こそが、カルチャーを守り続ける採用の鍵になっています。
— 入社後のキャリアパスについても教えてください。
入社後はまず、アプリケーションエンジニアとしてWebバックエンドまたはモバイルアプリを中心に経験を積んでいただきます。そのうえで、大型プロジェクトのPMやチームマネジメント、プロダクトマネジメント、テックリードなど、事業拡大に合わせて多彩なキャリアを歩んでいただけます。
「成長に合わせて挑戦の場が広がる」ことが、ノーススターの大きな魅力です。枠にはまらず、自分の意思でキャリアを描ける環境を整えています。
— 最後に、応募を検討している方へのメッセージをお願いします。
「良い仲間と良い仕事」— ノーススターが本当に大切にしていることです。
社会貢献性の高いプロダクト『キッズドクター』を、一緒に育てていく仲間を探しています。同じ心持ちで挑戦できる方にお会いできるのを、楽しみにしています!