「Weteamは単なるアプリではありません。それは、新しい『価値転換』を提案する生きたムーブメントそのものです。」
そう語るのは、株式会社Weteamの創業者、近石健介。
連続起業家として数々の事業を成功させ、NASDAQ上場企業のVice President職も経験した彼が、なぜ今、「先進国の貧困」という根深く見過ごされがちな課題に挑むのか。自身の壮絶な経験から生まれた「やさしさの経済圏」構想と、Weteamが描く未来、そして共に働く仲間への期待をインタビューしました。
Q. Weteamを創業されたきっかけ、原体験についてお聞かせください。
近石: 僕の社会課題への関心は、ナイジェリアで育った幼少期に、母親と現地の困っている人々へ寄付活動をしていた経験に遡ります。これが最初の原体験です。
その後、事業家として活動する中で、周囲の友人たちが倒産したり、予期せぬ事態でお金に困窮したりする姿を目の当たりにしました。当時は金銭的な支援をしましたが、彼らが抱える問題の表面しか見えていなかったんです。
そして決定的な転機は、自分自身の経験です。年商数十億円あった会社が突如として崩壊し、無一文になりました。眠れない夜が続き、社会から見捨てられたような無力感と孤独感に苛まれました。この絶望の中で差し伸べられた温かい手と、心の奥底にあった「まだ何かできるはずだ」という小さな光が、僕を支えてくれました。この経験は、経済的な困窮だけでなく、社会からの孤立感や、お金だけでは解決できない困難、そして何よりもその「痛み」を身をもって理解する機会となりました。この痛みが、Weteam創業の大きな動機です。
日本でも相対的貧困層は2,000万人にのぼり、多くの人が生活の苦しさを感じています。その困難は心理的な孤立や自己肯定感の喪失にも繋がります。既存の支援は時に断片的で、本当に助けを必要とする人に届きにくい。そして「支援する側とされる側」という固定的な役割や、「貢献は特別なこと」という価値観が、真の共感に基づく繋がりを阻害しているのではないかと感じました。
Q. ご自身の壮絶な体験が、社会課題への強い意識に繋がったのですね。Weteamとは、具体的にどのようなサービスを目指しているのでしょうか?
近石: Weteamは、誰もが安心して自己開示でき、小さな一歩が称賛され、具体的な貢献を通じて再び社会と繋がれるという設計思想です。
まずは、困難を抱える人々が「支援されるだけの存在」ではなく、その経験や勇気、乗り越えようとする力そのものが社会に新しい視点を与える「価値ある存在」だと捉え直すことから始めました。
2021年にはMVPを展開し、51名の参加者への詳細なインタビューを実施。そこから見えてきたのは、「手軽な支援」「寄付のカジュアル化」「相互支援の輪」といったニーズと共に、「支援成果の報告自動化」「支援の連鎖による成果の可視化」という強い要望でした。この学びが、現在のWeteamの核心である「やさしさの連鎖」の原点となっています。
僕は、この社会的ミッションへの揺るぎない情熱を持つ各分野のメンバーたちと共に、Weteamの開発を本格化させました。彼らが単に僕のビジョンに共感しただけでなく、それぞれが抱える社会への想いやWeteamで実現したい個人的な願いがあったからこそ、この困難な挑戦に身を投じる決断をしたのです。
Q. 「やさしさの連鎖」、素敵なコンセプトですね。Weteamが目指す「やさしさの経済圏」とは、どのような社会の姿なのでしょうか?
近石: 私たちが目指すのは、「すべての人が、何らかの形で支え手となり、応援し合うことが当たり前となる社会」です。そして、その「やさしさの連鎖」が、国境や立場を超えて広がり続ける世界です。
Weteamでは、困っている人が勇気をもって「困っているコト」を発信し、なにげないやさしさに触れたり、応援される中で解決に近づいていく。そして、その解決したノウハウや物語を、同じように困っている人に提供していく。この過程で、その人はもはや「困っているヒト」ではなく、世界に素晴らしい影響を与える人に「変容」していく。この『変容』こそ、僕が自身の経験を通して信じる人間の可能性であり、Weteamが社会に提供する進歩なのです。
従来の「与える-受け取る」という一方向の支援ではなく、誰もが価値を提供し、誰もが価値を受け取れる、循環型の新しい経済モデル。そこでは「経験」や「共感」さえもが、社会を動かす力に変わります。
Q. Weteamの今後の展望についてもお聞かせください。
近石: まずは、2025年末のベータサービス開始を目指しています。一部のユーザーの方々に「やさしさの連鎖」を直接体験していただき、そのフィードバックを力にAI「Hal」をさらに進化させ、より多くの人々が心を通わせ、支え合える場を創造していきます。
将来的には、社会貢献を企業の成長エンジンへと転換するお手伝いをし、「やさしさの連鎖」が社会全体へと拡がるインパクトを可視化していきたいと考えています。また、社会全体のDE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)推進など、より多角的で深い社会貢献を目指していきます。
Q. 最後に、Weteamに興味を持ってくださった採用候補者の方々へメッセージをお願いします。
近石: 僕たちの挑戦は、まだ始まったばかりです。Weteamが目指す「やさしさの経済圏」という壮大なビジョンに共感し、社会をより良くしたいという強い情熱を持つあなたと共に、このムーブメントを加速させていきたいと心から願っています。
あなたのスキル、経験、そして何よりも「誰かの力になりたい」という想いは、Weteamにとってかけがえのない財産です。困難な課題に立ち向かい、新しい価値を創造していく過程は、決して楽な道のりではないかもしれません。しかし、同じ志を持つ仲間と共に、社会に大きなインパクトを与える喜びを分かち合える、そんなエキサイティングな環境がここにはあります。
もしあなたが、自分の力を社会のために活かしたい、そしてWeteamの描く未来にワクワクするのなら、ぜひ一度話を聞きに来てください。あなたの一歩が、誰かの希望に変わり、そしてその希望がまた新たな「やさしさの連鎖」を生み出す。そんな未来を、私たちと一緒に創りませんか? あなたからのご連絡を、心から楽しみにしています。
創業ストーリーやこれからのWeteamについては、是非コーポレートサイトのストーリーもお読みください。