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ソフトバンク・ビジョン・ファンドをはじめ国内外から資金調達を実施し、競合のスタートアップ企業を買収、アジアや北米といった海外への進出など、挑戦を続ける株式会社SODA。
SODAで働く人を紹介する”Why I'm Here”シリーズ第13弾は、オンライン・オフラインを統合した1次流通ブランドのアイテムが揃うマーケットプレイス HYPE DROPの新規ブランド獲得や別注企画を手がける、ブランドビジネス部のマネージャー・池本氏にインタビューを実施。
年間GMVが数百億円規模にも上るスニダンを運営するSODAで、1次流通のマーケットプレイスを創出していくやりがいと未来の可能性とは?
アパレル業界でのキャリアを活かしHYPE DROPの立ち上げに参画
—HYPE DROPの運営を担うブランドビジネス部でマネージャーを務める池本さんですが、もともとファッション・アパレルに興味があったのでしょうか?これまでの経歴を教えてください。
池本:キャリアとしては、高校卒業後、20歳で上京してきたところからのスタートになります。もともとアパレル業界に興味はあったのですが、僕は出身が福井県でして「地元でアパレルをやる」というのは、当時は現実的な夢ではありませんでした。そんな時、隣の石川県にメンズファッションブランドの大きな店舗ができるということを聞いてすぐに応募しました。結果は通勤時間がかかりすぎるという理由で不合格でしたけど(笑)。ただ、採用してもらえなかったことで火が付いたと言いますか「上京してアパレルをやってやる!」というきっかけになって、それで東京に来たという流れになります。東京に来てから、渋谷系ファッションのECセレクトショップを立ち上げるという求人を見つけて迷うことなく応募し、採用されてからアパレル業界でのキャリアが始まりました。当時、ECサイトやセレクトショップはまだ少なく、革新的なことをやっているなと感じていましたね。そこから、アパレル・ECサイトの発送業務〜ディレクションやMD、バイイングなど一通りの業務を経験することができました。
—SODAに入社したきっかけは何だったのでしょう?
池本:SODAに入社する少し前の話になりますが、27歳くらいの時に「このままアパレル業界にいていいのだろうか」と急に不安になったんです。壁にぶつかったと言っていいのかもしれません。そんなタイミングで、総合ショッピングモールを運営する大手企業の子会社が、ファッション部門の立ち上げに伴いアパレルの知見を持つ人材を募集していることを知り、その企業に営業コンサルタントとして入社しました。それまでの僕は、仕事をする中で「組織」を意識した働き方をしたことがなかったのですが、この会社でITやビジネス的な視点をインプットする機会を得ることができました。
—なるほど。仕事で初めて「組織的なビジネス視点」を持ったということですか。
池本:はい。組織やビジネスの目線を持ちながらがむしゃらに働き、メンバーからリーダー、リーダーからグループリーダーへと昇格していく中で、ある程度「営業の仕事はやり切ったな」と。そこから「営業以外の部分をさらにインプットするためにはどうすればいいか?」と考えていたところ、SODAの事業開発部門の募集を見つけたんです。仕事内容も、事業開発に振り切るのではなくて、ブランド獲得のための新規営業という僕のこれまでの経験を活かしながら組織作りの0→1といった、僕に足りていないスキルの部分を吸収することができる理想の環境だと。アパレル業界で長年経験を積んできて、前職で組織の視点を持ちながら営業を行ってきた当時の僕に足りていないものは、この0→1を作っていく仕事だったので「今の僕に最も足りていない部分を吸収できる会社だ」と思い、SODAに入社しました。
—そこから、HYPE DROPの立ち上げに関わっていくわけですね。
池本:そうですね。入社時に「1次流通の立ち上げ部分を担ってほしい」と言われましたが、そこからは目まぐるしい日々でして、記憶にない部分もあります(笑)。まずは上長と「どういうサービスを作っていくのか」という定性的なところから決めていき、その後は「このコンセプトで行こうか」「ペルソナはこうで……」といったワイヤーフレームを日々議論し、一つ一つブレがないようにクリアしていきました。それと並行して、HYPE DROPで扱う商品拡大のための営業もやりました。細かい営業の言い回しも日々ブラッシュアップしながら、当たって砕けろの精神でさまざまなブランドと商談を重ねていったんです。
クリエイティブと組織作り、両方を担える人材が必要なフェーズに
—HYPE DROPで扱うブランドは現在、200を超えています。池本さんが0から作り上げてきたんですね。そんな環境で、今はどのような業務を行っているのでしょう?
池本:ブランドビジネス部は第1チーム/第2チーム/クリエイティブチームと分かれていて、僕はマネージャー兼リーダーとして、ブランドのバイイングを行う第1チームを主に見ています。業務内容はHYPE DROPクリエイティブディレクターと共に、新規のバイイングとエクスクルーシブアイテムの企画提案・構築がメインとなり、既存ブランドとの継続的なMD調整も担当しています。チームはこれまで、セレクトショップとして一定のボリュームを出す点と、競合他社と比較しても劣らないブランド・商品数を担保することを最優先の目標に掲げて仕事をしてきました。ただ、今後は従来の仕事のやり方では難しいとも感じているんです。
—それはなぜでしょう?
池本:HYPE DROPのコンセプトをより明確にしつつ、そのコンセプトに寄せたマーケットプレイスを作っていくフェーズに入ってきたからです。商品数と質はこれまで通り担保していきながらも、お客様に対して「我々が何をしたいのか?」をしっかりと伝えられるセレクトショップを作っていかなければいけないということになります。
—池本さんが作ってきた0→1から、HYPE DROPが次の段階に進んでいくタイミングなんですね。
池本:ただ、コンセプトや明確な目標の設計がきちんとできていない若いチームでもありまして、現状で課題が多くあります。現在、ブランドビジネス部の各メンバーには「どういう方向性で行けばいいのか?」を考えて各々で動いてもらっています。もちろん個々でしっかりと考えて欲しいのですが、業務として非効率な部分があるというのも正直なところなのです。
—組織の変化に向けてチーム内の動きも変わっていく必要がある。
池本:はい。これからのフェーズを考えた際「メンバーがしっかりと動けているか?」の把握であったり、それを管理するということをしっかりとやらねばなりませんが、他業務や人員数の都合もあり、僕がバイイングとメンバー管理の全てを担えていない状況です。なので、「この案件はどうして落ちたんだっけ?」という営業目線の壁打ちから、各メンバーが持っている企画へのアドバイスやスケジュール管理といった人を育てること、同時に、新規でエクスクルーシブアイテムの企画提案もできるバイヤー視点を持ったチームリーダーが必要なタイミングなんです。
—メンバーの育成と、バイヤーとしての企画力の両方を持っている人材を欲しているんですね。
池本:具体的には、アパレル業界での一定の経験があり、一通りのバイイングとアパレルの商慣習に携われるレベルの規模感で働いてきたマネジメント経験者とマッチしそうだと思っています。入社後は、クリエイティブディレクターの相談役としてHYPE DROPでしかできない新しい企画を立てられるバイヤーの顔を持ちつつも、組織作りの面では僕のパートナーとして俯瞰的な目線でチームマネジメントができる方というイメージですね。
—まさに、チームの要となる立場を担うポジションなのではないでしょうか?
池本:要です。このポジションのやりがいとして、エクスクルーシブアイテムの企画は成果が分かりやすいのでご自身の実績にも繋がりやすく、組織作りの0→1も楽しめる、なおかつ、今後は過去にお断りされたブランドや、条件が合わなかった案件をチームとして動かしていきたいとも考えているので、とにかく幅広い業務に携われる点だと思っています。企画を動かしながら組織的にチームを作り上げていくことは、HYPE DROPの発展に繋がりますし、メンバーが働きやすい環境を作ることはSODAの成長にも直結する重要な部分です。HYPE DROPのサービス規模感でバイヤー兼マネジメントの経験を積める機会はあまりないように感じます。
後発的なサービスだからこその強み
—他に、HYPE DROPならではのやりがいポイントはありますか?
池本:HYPE DROPはセレクトショップとしては後発的なサービスですが、だからこそ「これから」について熟考できる強みがあると思っていますね。コンセプトを早急に定めることによって、例えばバイイングの方向性にブレがなくなるなど、効率よく仕事ができるという利点も確かにあります。一方で、それに伴うユーザーの取りこぼしといったデメリットも発生する。後発サービスだからこそ、今は俯瞰的に市場を眺め、自分たちの置かれた状況を含めて「どういう方向性で動いていくのがいいか?」を焦らず考えてやっていけるんです。
—コンセプトを定めていく必要はあるけれども、焦らず丁寧に成長を進めていけるということですね。
池本:そうですね。また、SODAは韓国のKREAM Corporation(以下、KREAM)と提携をしていているので、「KREAMとのリレーションをどう活かせるか?」など、グローバル目線で新しい仕事を作っていける環境でもあります。こうした情報を利用しながら「これとこれを組み合わせたら新しいことができるのではないか?」と、セレクトショップの既成概念にとらわれない柔軟な考えが可能になると考えます。
—年末に「BT21 X FRAGMENT」ポップアップストアをHYPE DROP新宿店にて開催し、JR原宿駅の改札内に交通広告も掲載しました。この案件はKREAMからの紹介で実現した企画でしたよね?
池本:はい。「BT21 X FRAGMENT」規模の大型案件を行うのは初めてだったこともあり、チームとしての動き方が明確化されておらず、年末だということもあり色々とバタついてしまったという反省点は残ったものの、これまでとは違う層のお客様に店舗を知っていただくきっかけになりました。
—他にも収穫はありましたか?
池本:「BT21 X FRAGMENT」があったからこそ、会社として大型案件を実行するフレームができた点ですね。そして、「効率よく、どのように大型案件を獲得することができるのか」という部分について、KREAMと共有する機会が増えてきたことです。
—今後、同じような大規模企画にチャレンジできる土壌が整ったと言えそうです。
池本:KREAMとの連携案件は増えていくでしょうし、「BT21 X FRAGMENT」を成功させたことで、トップダウンではない形での企画もより行いやすくなったと思います。もともとSODAは「会社としてプラスになることは止めない」社風で決まりごとが少なく、コストの部分も含めてあまり限界を定められないんです。会社にとって少しでもプラスになれば、基本的にネガティブなフィードバックはなく、どんどんやっていくスピード感もある。HYPE DROPとして新しい企画にチャレンジしていける環境が、より整ったなと感じます。実際にクライアントや取引先、業界から「今、すごい勢いがあるね」と言われる機会も多く、社内外から期待値が高いという実感もありますので、そこに応えていきたいです。
スニダンとの融合の先にあるもの
—また、SODAはスニダンを運営する会社です。その中で1次流通のマーケットプレイスを作っていけるというのは、業界でも特殊なのではないでしょうか?
池本:はい。スニダンという大規模なサービスを活用しながら運営する、これまでにあるようでなかったロールモデルの中で新しいセレクトショップを作り上げていく環境は珍しいですし、他では得難い「ファッションビジネス」として新たな挑戦ができる舞台だと思ってます。
—一方で、HYPE DROPのユーザー層はスニダンと異なり、共存の難しさもあるはずです。
池本:会社としての最終的なゴールに対して、そこを乗り越えて1次/2次流通の融合をうまいこと図り、それぞれの商材をどうマッチングさせていくかが鍵だと思っています。おっしゃる通り、スニダンとHYPE DROPでは客層が大きく異なりますが、今いるお互いのユーザーや、市場にいる人たちを「どのようにして巻き込んでいくか」を慎重かつ攻めの姿勢で検討していきたいです。スニダンにはメディアもあり、メディア×ECというのも他にはない強みでして、実際にスニダンを窓口にHYPE DROPに新しいユーザーが来てくださるケースもあります。こうした事例は今後も増やしたいですし、プロモーションの面でもスニダンの知名度を活かしながら進めていきたいと考えています。
—異なるサービスだからこそ、新しいユーザーの獲得がしやすい環境でもあるのですね。
池本:ユーザーだけではなく、知名度の高いスニダンがきっかけとなり、HYPE DROPで獲得できた案件も少なくないんです。やはり、SODAならではの強みですよね。そうした案件を着実に前進させていくのはとても大切です。ただ、そこに目が行き過ぎるとHYPE DROPとしてのコンテンツが成り立たない場合もあるので、今はまず、我々独自の世界観を作っていくことに注力していきたいですね。「HYPE DROPでしか買えないモノ」「HYPE DROPでしかできない企画」など、スニダンと差別化できる要素を積み上げることが、セレクトショップとして箔が付くことにも繋がります。その結果として、HYPE DROPからもスニダンの新規ユーザーを獲得していく……。そんな融合を実現したいです。
—ぜひ叶えたい目標ですね!
池本:HYPE DROPが実現したいビジネスの形は、今までにないものだと思います。「アパレル業界の常識を壊す」とまでは言いませんが、業界の商慣習を変えて、前進させていきたいという個人的目標を持っていて、SODAはそれができる環境です。1次/2次流通をうまく融合させ、多くの人に認知され認めてもらうべく、HYPE DROPを共に成長させていきましょう!
—本日はありがとうございました!
池本国泰/ 株式会社SODA ブランドビジネス部門 マネージャー
アパレルEC業界で企画・バイイング・ディレクターなどを経て、前職のauコマース&ライフ株式会社にて総合ショッピングサイトのファッションカテゴリ領域で営業コンサルタントに従事。2022年6月に株式会社SODAに入社し、HYPE DROPの立ち上げに尽力。現在、ブランドビジネス部門のマネージャーとしてエクスクルーシブアイテムの企画提案から組織運営を担っている。
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