垣畑 陽|note
テックタッチ VP of Customer Success 2006年、商船三井に入社し営業や経営企画に従事。その後マッキンゼーに移り、新規事業戦略から生産現場のカイゼン活動まで幅広く関わる。2020年、テックタッチに入り、一貫してCSチーム作りに取り組む
https://note.com/yo_kakihata
はじめまして!
2025年10月に、カスタマーサクセスとして入社した藤井です。
プライベートでは一児のパパで、人生で13回引越したことが、ちょっとした自慢です!(TOP画像は、幼少期に住んでいたオランダ・アムステルダムです)
さて、私のキャリアは金融業界でスタートしました。
キャリア1社目の政府系金融機関では、中小企業向けの営業・事務(システムを使う側)だけでなく、本部や情報システム部門(導入する側)なども経験。そして、数年経ってから、2社目のSIer(提供する側)へ転職しました。
2社で共通するのは、いわゆる「ザ・日本の大手企業」で、社会インフラを支える誇り高い仕事でした。
そんな私の社会人人生を振り返ってみれば、
「システムの理想と、現場の現実の大きなギャップ」
という、一つの問いとずっと向き合い続けてきたように思います。
1. 「なぜこんなに使いにくいんだ」— ユーザーとして感じた非効率
現場では、お客様と向き合う時間よりも、慣れないシステムの操作に四苦八苦している状況が日常でした。
「この申請、どこからやるんだっけ?」「ここに何を入力すればいいんだっけ?」
分厚い紙のマニュアルは読んでも頭に入らず、結局ヘルプデスクへの電話や同僚の手を止めることで、何とか業務が回っている状態です。
「ここが使いにくい」
そんなユーザーとしてのシンプルな「もどかしさ」が、私のキャリアの原点です。
2. 「なぜ使ってくれないんだ」— 導入側として感じた板挟み
のちに私は、この現場経験を活かして本部や情報システム部門へと異動します。
しかし、そこで待っていたのは、「使う側」とはまた別の「もどかしさ」でした。
「せっかく多額の予算を投下して構築したシステムが、何故こんなに活用されないんだ」
「導入された瞬間、現場からは不満の嵐。なぜだ? あれだけ現場から改善要望を吸い上げて要件を決めたのに…」
経営からは「成果」を問われ、現場からは「使いにくい」と突き上げられる。
「システムを導入した側」の板挟みの難しさです。
さらに、現場から無数の「ちょっとした改修要望」が上がってきても、法改正対応など「対応必須」な改修が常に最優先。現場の「使いにくい」という要望に対応する予算もリソースもない。
「ユーザー」の気持ちも、「システム部門」の構造的な限界も、本当に両方を当事者として痛感しました。
3. 「“成果”まで伴走したい」— 提供側として感じたミッションの違い
1社目で感じたこの根深い課題を、今度は「システムを提供する側」から解決できないか。その想いから、私は大手SIerに転職しました。
お客様の要件通りにシステムを納品するという重要な役割を担う中で、1社目での経験から「導入後の利活用」に対しても、次第に強い関心を持つようになりました。 そこで、お客様の「導入後の成果」にも踏み込むような、プラスアルファの利活用支援を模索し始めました。
ただ、SIerのビジネスモデルにおいて、最大の成果は「プロジェクトを無事カットオーバー(導入完了)させること」と「安定稼働させるための運用保守」に設定されているのが一般的です。これは社会インフラを支える上で、極めて重要で誇り高いミッションです。
私が模索した「利活用支援」は、当初の契約や工数の範囲を超えることも多く、プロジェクトのリスク管理や採算の観点から、実現が難しい場面も経験しました。
だからこそ、私個人の関心は、「お客様がシステムを真に利活用し、ビジネス成果を出すところまで伴走したい」という点へ、キャリアを考える上で自然と向かっていきました。
ユーザー、情シス、SIer。それぞれの立場で感じた「もどかしさ」。
私は、「システム導入の“ラストワンマイル”」、つまり、完成したシステムをユーザーの手に届け、日々使いこなしてもらうまでのプロセスが、日本企業全体で大きく欠落しているのではないかと身をもって痛感しました。
「この“ラストワンマイル問題”を、正面からビジネスとして解決できる場所はないか」
転職エージェントからの紹介もあり、何気なくカジュアル面談を受ける中で、「テックタッチ」に出会い、そして、テックタッチのミッションを目にしました。
「すべてのユーザーが、システムを使いこなせる世界に」
「テックタッチ」は、金融機関時代にユーザーとして「こんな機能が欲しかった」と感じたものであり、情シスとして「これがあれば現場の理解を得られたかもしれない」と思ったものでもあり、SIer時代に「これをセットで提供したかった」と感じました。
私の場合、大手2社を経ての転職でしたが、入社を後押ししてくれたのが、「テックタッチ」というプロダクトと「組織」、特に「CSチーム」への強烈な共感でした。
面接を受ける中で、VP of CSであるyoさん(垣畑 陽)のnoteに、何度も目を通しました。
お客様のシステム利活用を能動的に支援することで、お客様が本来の業務に集中できる時間を最大化するパートナーであり、「お客様のお隣1mmで伴走するガチDXコンサル型CS」。
それはまさしく、私が金融機関時代に「慣れないシステム操作」によって「お客様と向き合う時間」を奪われていた、あの“もどかしさ”を根本から解決するものでした。
私が2社で感じてきた「点」としての課題感が、スッと「線」として繋がり、「課題解決」がクリアに見えた瞬間です。
面接ではyoさんはじめ、CSメンバーと何人もお話しし、
「このチームで、『システムが使われない』問題を解決したい」と強く感じ、
覚悟が決まりました。
私が入社後も印象的だったのは、選考過程でも感じたCSチームの「情報の透明性」と「チームプレイ」の姿勢でした。
特に、個人のスキルに依存せず、チーム全体で成功するための「再現性」や「仕組み化」を重視するという考え方に、強く惹かれていました。
実際に入社してまだ1ヶ月ですが、この魅力は想像以上でした。
前職までは、個人の知見は個人のものであり、部門間の連携もスムーズとは言えませんでした。
しかしテックタッチでは、普段のMTGだけでなく、SlackやNotion(情報共有ツール)上で、日ごろの悩みごとにとどまらず、お客様の成功事例も、プロダクトへの要望も、すべてがオープンに議論されています。まさに「チームで勝つ」ための仕組みが徹底されているな、と感じます。
このスピード感と組織の一体感は、私が経験した大手企業の文化とは大きく異なり、日々とても新鮮です。
今、私はカスタマーサクセスとして、かつての私自身や、かつてのお客様のような方々を支援するために、日々試行錯誤している最中です。
そして、この1ヶ月で、私は、チームの仲間たちが本気でお客様の「システムの利活用」に向き合っていることを感じ、プロダクト「テックタッチ」が持つ可能性の大きさを、日々、肌で感じております。
「すべてのユーザーが、システムを使いこなせる世界に」
そんな世界を目指して、私も一歩ずつ進んでいきます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
この記事を読んでくださっている皆さんは、もしかしたら、かつての私と同じようにもどかしさを感じているかもしれません。
あなたが現場で感じてきた「もどかしさ」や「原体験」こそが、ここでは本当に一番の“価値”になると感じています。ぜひ、そんな皆さんと一緒に働けることを楽しみにしてます!