「社内ネットワークの中にいれば安全」
そう思っている人はまだ多いかもしれません。でも今のセキュリティの現場ではこの感覚はもう古いとされています。
この言葉に出会って衝撃を受けたと話すのが前回の記事にも登場した丸川です。
ここから先は本人の言葉でお伝えします。
「壁の中は安全」という前提を疑った瞬間
「ゼロトラスト」という考え方を聞いたとき正直ゾッとしました。
昔ながらのセキュリティは「境界型防御」と呼ばれます。
社内と社外の間に壁を作り壁の外だけを警戒する。壁に囲まれた城のイメージです。
自分もどこかでそんなイメージを持っていました。
ゼロトラストは日本語にすると「何も信用しない」です。
社内・社外で区別せずアクセスのたびに毎回確認する。
壁の中は安全という前提そのものを疑う発想です。
前回の記事で「攻め込まれる前提でいかに資産を守るか」という話をしましたがこれがまさにゼロトラストの考え方です。
侵入されないことを目指すより侵入される前提で被害を最小化する方が結局早い。
事が起きてから慌てる時間を減らす方が効率がいいと今は思っています。
なぜ今この発想が必要なのか
理由は働き方の変化です。
リモートワークが当たり前になり社外からアクセスする機会が増えました。
クラウドサービスの利用も広がっています。
「社内ネットワークの中」という境界そのものが曖昧になっているのが今の状況です。
境界がぼやけているのに境界だけを守っていては意味がありません。
この考え方は本を読むだけでは身につかない
正直こういう発想の転換は本を読んだだけでは腹落ちしませんでした。
実際の検証業務やインシデント対応の中で少しずつ体で覚えていくものだと思います。
私自身、未経験からこの会社に入りました。
研修でLinuxやネットワークの基礎を学び、現場に出てからログ分析やアラート対応を通してこの感覚が身についていきました。
知らないことを恥じるより追いかける方が評価につながる環境なので、変なプレッシャーを感じることなく続けられたと思います。
資格取得の費用も会社が負担してくれるので、情報処理安全確保支援士やCompTIA CySA+のような資格にも挑戦できています。
裁量を持って自分の担当領域を深掘りできるのがこの仕事の面白さです。
「やっていいんだ」と気づいてからの伸び方は自分でも驚くくらいでした。
簡単に言うとスキル爆アゲです。
一緒に学んでいきませんか
ゼロトラストのような新しい考え方が次々に出てくるのがセキュリティの世界です。
正直これで終わりということはありません。
だからこそ大事なことは、今何を知っているかより学び続けられるかどうか、だと思っています。未経験でも楽しみながら追いかけ続ける人とぜひ一緒に働きたいです。
次回予告
エンジニアの挑戦から始まったこのシリーズも次回が最終回です。
個人の探究心が会社の技術力にどうつながっていくのか。
8月連載の締めくくりとしてお伝えします。