社会が変わると公共空間の在り方が変わります。コトブキでは、コロナ禍の状況を受け、「屋外空間におけるこれからの衛生対策」を考えた、抗菌・抗ウイルス加工を施した新たな再生木材『k:skin』を2021年5月に開発しました。k:skinは独自技術により表層の樹脂層に抗菌・抗ウイルス加工を施しながらも、屋外環境に適した全く新しい再生木材です。今回は、k:skin開発の背景から今後の展開まで私達の取組をご紹介します。
開発の背景〜ウイルスという目に見えない不安を取り除き「“公共空間の賑わい”を取り戻す」〜
全国約400自治体様に屋外空間のウイルス対策の必要性や対策有無をヒアリングしたところ、多くの自治体様が「必要」または「あった方が良い」と答える結果となりました。
ウイルス対策に関しては、お客様である自治体も必要性を感じている一方、実際に対策には至っていないケースが多数あることがわかりました。
- 「屋外での衛生対策として何をしたら良いか分からない」
- 「少しでも衛生的な屋外環境を整えたい」
- 「ランニングで管理コストを掛けたくない」
などのお悩みを解決するべく、「より衛生的で快適な空間づくり」を実現する『k:skin』開発に至りました。
【k:skin特徴】
①抗菌・抗ウイルス剤を素材自体に混錬するため効果が持続します(表面塗布ではない)
②ウイルス付着から24時間以内で(従来品と比較し)99.9%以上の抗菌・抗ウイルス性能を確認
③業界初!屋外環境に耐える抗菌・抗ウイルス性能を備えています
④製品保証期間:(従来品同様に)3年
⑤抗菌・抗ウイルス性能の試験方法:国際標準規格のISOに準じた試験方法(ISO21702)にて抗菌・抗ウイルス性能の効果を確認しました。
上記のような特徴をもつ製品を開発した結果、様々な公共空間のニーズに答えることができ、公園や駅前だけでなく病院や大学のキャンパスなど様々なシーンで採用され、47道府県全てに設置されています。
開発がゴールではない。常に進化を続けるスピーディーな展開
2021年5月にk:skinの開発を行い、ベンチ上台(座る部分)を抗菌・抗ウイルス化した製品に展開しました。その後、特に高齢者や子どもにおいては肘への接触率が高いことから、競合との差別力を強化するため、2021年8月にはk:skinを使用した肘を展開。また、公園で飲食や休憩をする際に使用するテーブル製品においても、抗菌・抗ウイルス化は不可欠であると考え、2021年10月にピクニックテーブルとテーブルセットの展開を行いました。今後は、抗菌・抗ウイルス加工を施したベンチのバリエーションを増やすほか、ベンチ以外のファニチャーでも開発を進めたいと取り組んでおり、屋外空間における社会課題の解決のため常に進化を続けています。