田舎って、何もないと思っていた。でも見方を変えたら、全然違った。
那賀町は、確かに不便です。コンビニは遠いし、街灯も少ない。
でも、空の青さや緑の濃さ、人の距離の近さ。都会では味わえないものが、ここにはたくさんある。
一見「何もない」ように見えるかもしれないけど、よく見ればこの土地には魅力の原石がそこら中にある。
それが分かるようになったのは、ここで暮らし、仕事をする中で少しずつ積み重ねた実感でした。
あるとき、近所の農家さんに「田舎の良さって何だと思う?」と聞いたら、「時間の流れが違うってことやな」と笑って返されたことがありました。 それを聞いて思ったんです。「都会の常識で測れない価値」がここにはある、と。
でもそれは、地元の人にとっては“当たり前”すぎて気づかれてないことも多いし、逆に外から来た人には伝わってない。
「それって、伝えられてないだけじゃない?」と思ったんです。 価値はある。でも、PRされてないから届かない。 だったら僕らが、広告で届けよう。
僕たちは都市部の企業と組んでプロジェクトを動かし、地方の企業や団体の魅力を形にしていく仕事をしています。
地域の良さを可視化し、都市部とつなげていく。それは単なる広告の枠を超えて、「社会とつながる接点づくり」だと思っています。
広告って、誰かの想いを社会に翻訳する仕事なんだと気づいてから、自分の仕事がすごく面白くなった。 だから今、僕たちは地方にあるたくさんの“まだ伝えられてない価値”を、丁寧に発信していく役割を担いたいと考えています。
Vol.4では、「地方の未来を守る仕組み」と「いま僕が感じている葛藤」について書きます。