こんにちは!株式会社NTTデータフィナンシャルテクノロジー(以下、NTTデータFT)決済イノベーション事業部です。
私たちは、NTTデータグループの社会貢献活動「NTTデータアカデミア」の一環として、子どもたちにプログラミングの楽しさを届ける取り組みを行っています。
2025年11月には、沖縄県恩納村(おんなそん)で中学生向けの出前授業を実施しました(※)。このストーリーでは、エンジニアとして参加した曾 宇宸(そう・うしん)さんの声をお届けします!
※今回は2回目の実施。初回(2024年度)の取り組みは以下のストーリーで紹介しています
「普段はできないことにチャレンジしたい」という想いで、今回のプロジェクトに手を挙げた曾さん。事業部を超えた多彩なメンバーとともに準備した4か月間、そして中学生たちと全力で向き合った3日間を、「すごく楽しかった」「自分自身の糧になった」と振り返ります。
本番では想定外のハプニングもあったそう。笑いあり、学びありだったプロジェクトの舞台裏や当日の様子を、メンバーの視点で語ってもらいました。ぜひご覧ください!
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曾 宇宸
決済イノベーション事業部 第四担当 主任
2020年入社。社内システムのフロントエンド開発を経て、2022年よりスマホ決済サービス『BankPay』のバックエンド開発を担当。現在はプロダクトオーナーにもチャレンジするなど、仕事の幅を広げながら活躍中。
「普段はできない経験」を求めて。沖縄の中学校でのプログラミング授業に参加
――曾さん、本日はよろしくお願いします!ちょうど先週、沖縄に行っていらっしゃったんですよね。
曾:はい。先週の火曜日に行って、水曜日から金曜日まで授業を実施し、土曜日に帰ってきました。すごく楽しかったですよ!体力は削られましたけど(笑)。
※本インタビューは2025年11月27日(木曜日)に実施
――どんな体験をされたのか、これからお聞きするのが楽しみです!
まずは、今回のプロジェクトの概要を教えてください。
曾:今回私が参加したのは「NTTデータアカデミア」の取り組みです。これは、NTTデータグループが子どもたちにプログラミングの楽しさを体験してもらうために行っている社会貢献活動で、グループ各社がそれぞれの地域で展開しています。
今回は2025年11月19日から21日までの3日間、沖縄県恩納村立うんな中学校で出前授業を実施しました。うんな中学校での開催は昨年度に続き2回目です。
――授業はどのような内容でしたか?
曾:メインは昨年度と同様、中学1年生向けのプログラミング授業でした。「micro:bit」(以下「マイクロビット」)という教育用の小さな端末を使って、プログラミングを体験してもらう内容です。昨年度のメンバーがつくった講義や「宝探しゲーム」をベースに、改善を重ねて実施しました。
これに加えて、2年生を対象に、「システムエンジニアの仕事を知る」をテーマにしたキャリア教育も新たに実施しました。
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――曾さんは今回が初参加だと聞きました。
曾:はい。前回のメンバー募集時にも興味はあったのですが、初開催だったので「超大変そうだな」と思って。あえて見送り、実際に参加した人の話を聞くことにしました。
昨年の参加者に「どうでした?」と聞いたところ、「大変だったけど楽しかった」「昨年のベースを使うから今年は負担が減ると思うよ」と言われて。それなら私も参加しようと思い、応募しました。
――「このプロジェクトに参加したい」と思った理由は何ですか?
曾:私は「普段は経験できないこと」にチャレンジしたい性格なんです。仕事で出張に行くチャンスはなかなかないので、非日常を味わえるのは魅力的でした。それに、沖縄という土地も好きなので、仕事で行けるのもいいなと。
また、中学生に何かを教えるのも未経験だったので、「どういう感じなんだろう」という興味もありましたね。倍率は高かったと聞いていますが、参加できることになって嬉しかったです。
部署を超えたメンバーが集結!目指すは「全員が楽しめる」授業
――本番の前に、舞台裏について少しお聞かせください。どのような体制・流れで準備を進めましたか?
曾:2025年6月に公募があり、7月にメンバーが決定して、そこから約4か月かけて準備を進めました。沖縄チームは事務局(人事担当)の3名を含む12名体制で、決済イノベーション事業部からは私と菱沼徹哉部長を含む3名が参加しました。
はじめにキックオフを行い、顔合わせや意気込みを共有。その後は週1回の定例会を設けて、昨年のアンケート結果や先生からのフィードバックを確認しながら、検討・改善を進めていきました。
――昨年つくったプログラムをベースにしたとのことですが、どのような改善・変更を行いましたか?
曾:主に操作性や難易度を見直しました。たとえば、タッチパネルのように指で操作すると、ブロックが意図せず合体してしまうことがあったので、誤操作によるバグが起きにくいように修正。また、「宝探し」のプログラムを“全員が確実にできる”レベルを目指してシンプルにしました。
その一方で、プログラミングへの関心が高い人向けに、新たに「初級・中級・上級」のオプションも用意しました。「初級」は画面にハートマークを表示させる、「中級」は宝までの距離を音で表現する、そして「上級」は1台の端末ですべてのキーワードを探せるようにする内容です(※)。各自のレベルに合わせてアレンジできるように工夫しました。
※基本のプログラムは、宝までの距離を「数字」で表現し、「4台」の端末で4つのキーワードを探す仕組み
――準備段階において、特に苦労したことや工夫したことは何ですか?
曾:やはり一番は、難易度の設定です。プログラミングの穴埋め問題で「どこの穴を埋めてもらうか」など、メンバーで何度も話し合って。うんな中学校の先生にも、事務局経由でヒアリングしながらすり合わせていきました。
直前には社員向けのリハーサルも実施して意見を聞き、さらに調整を重ねて本番に臨みました。本当にこれで「面白い」と思ってくれるのか、本番までドキドキでしたね。“今年度の生徒たちの反応”は、やってみなければわかりませんから。
いよいよ本番!想定外の事態に「チームの結束力」と「アジャイル的アプローチ」で対応
――ここからは本番について伺いますが、直前にハプニングがあったとか。
曾:そうなんですよ。実は、沖縄入り前日の月曜日にリーダーが入院してしまって……。急遽、リーダー不在で本番に臨むことになりました。お子さんと遊んでいたらぎっくり腰になってしまったそうです。
――それは大変でしたね。とまどいや混乱はありましたか?
曾:リーダーは前回も参加していた頼れるメンバーだったので、最初は「どうなるのかな」と少し心配しました。でも、事務局の担当者がうまく調整してくれましたし、何より参加したメンバーみんなが能動的に動いてくれて。おかげで大きな混乱もなく、無事にやり遂げられました。
――本番は各クラス1日ずつ、3日間にわたって実施されました。1日の授業の構成・流れを教えてください。
曾:構成は昨年と同じで、1コマ50分の計3コマです。1コマ目は座学で会社紹介やプログラミングの説明、2コマ目は「宝探し」で使うプログラムの作成、3コマ目は「宝探し」と振り返りを行いました。
今年度の1年生はすでに授業でマイクロビットを扱っていたので、基本的な使い方の説明を短縮。その代わりに、アイスブレイクとして「連打ゲーム」を導入しました。これはマイクロビットのボタンを連打して回数をカウントするプログラムで、ゲームを楽しんでもらいつつ、端末にダウンロードする練習をしてもらうねらいがありました。
――楽しそうですね!かなり盛り上がったのでは?
曾:いやもう、盛り上がりすぎて収拾がつかなくなったくらいです(笑)。「時間だよ」と言っても全然手を止めてくれないんですよ。予定では15分で終わるはずが、結局25分くらいかかりました。
その後もずっと連打の開始音が鳴り続けるんです。「ブーブー」って音がして連打が始まる仕組みなんですけど、講義中にもその音が聞こえてきて。初日はカオスでしたね。プログラミングの穴埋め問題も難しすぎたようで、さらに時間が押してしまいました。
――実際にやってみて課題が見つかったと。2日目以降に向けて、どのように改善しましたか?
曾:初日の授業が終わった後、ホテルに帰ってすぐに作戦会議を開き、2時間くらい知恵を出し合いました。
まず「連打ゲーム」については、時間になったらPCからマイクロビットの端末を抜いてもらうルールを設けることに。また、当初はグループの平均値で競い合うチーム戦でしたが、集計が大変なので個人戦に簡素化。タイマーを設置して時間管理も徹底することにしました。
プログラミングの穴埋め問題については、投影資料を修正して、わかりやすいヒントや完成イメージの画像を追加しました。こうした改善の結果、2日目以降はスムーズに進行できました。
――課題を見つけ、改善し、実行する。アジャイル的なアプローチですね。
曾:まさにそうですね。事前にどれだけ準備しても、実際にやってみないとわからないこともある。「まずやってみて、修正する」ことの意義を再認識しました。
私はもともとアジャイル開発が好きなんですが、その理由も「まずやってみる」スタイルにあります。金融の仕事では難しいこともありますが、この姿勢は大事にしていきたいなと改めて思いました。
自分がつくったプログラムが動く喜び。やっぱり、ものづくりは楽しい
――プログラミング授業のメインイベントだった「宝探しゲーム」について、改めて仕組みを教えてください。
曾:生徒1人に1台ずつマイクロビットを配布して、4人1組のグループで学校内に隠された宝を探してもらいました。校内に隠された「宝」となるマイクロビットと、生徒が持つマイクロビットが無線通信を行い、距離に応じて数字が表示される仕組みになっています。
宝に近づくほど数字が小さくなり、十分に近づくとキーワードが表示されます。4人がそれぞれ異なる宝を探し、4つのキーワードを集めると一つの言葉が完成する仕掛けです。
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――生徒の皆さんの反応はいかがでしたか?
曾:中学1年生という年頃もあってか、最初は興味がなさそうな子もいました。そういう子には、私たちサポーターから「ここ、友達と一緒に考えてみようよ」などと声をかけて、少しずつ巻き込んでいきました。
いざ宝探しが始まると、それまでは乗り気じゃなかった子も含めて全員が夢中になってくれて。校内を駆け回って、「キーワードが完成した!」「○○だ!」って嬉しそうに戻ってくるんですよ。その姿を見てほっとしましたし、「純粋だな」「かわいいな」と思いました。
――生徒の皆さんの反応や変化を見て、曾さん自身の気持ちに変化はありましたか?
曾:ちょっと初心に戻れた気がします。「やっぱり、ものづくりは楽しいな」って。自分がつくったものが動いて、実際に使われる。画面上のプログラミングだけではなく、目に見える形で体験することが大事だと思います。「連打ゲーム」もそうでしたけど(笑)。
「なんでこんなに」と思うくらい素直に喜ぶ姿を見て、「シンプルに喜べるって素敵だな」と感じました。この気づきが、私にとって一番の収穫だったかもしれませんね。
「SEの仕事」を伝える新たな取り組み。中学2年生との対話で見えたこと
――今回新たに実施した、2年生向けのキャリア教育についてもお聞かせください!どのような内容でしたか?
曾:2年生の全3クラス・約90名を対象に、1コマで一斉に実施しました。まずは会社とシステムエンジニアの仕事について20分ほど紹介して、その後にグループトークの時間を設けました。私たちNTTデータFT社員のプロフィールをまとめた紙を壁に貼って、各メンバーのもとに10人程度の生徒が集まって質問するスタイルです。
グループトークの準備は事務局が担当してくれて、私たちメンバーは当日参加する形でした。1年生向けとは違う難しさがあって、そのぶん新たな発見もたくさんありましたね。
――どのような違いがあったのでしょうか。
曾:2年生向けは、「仕事やキャリアについて考える」という、形も正解もないテーマだったんですよね。中学2年生はまだ就職を本格的に考える段階ではないし、システムエンジニアという職業を具体的にイメージするのは難しい。何人か鋭い質問をする子もいましたが、多くは「何を聞けばいいかわからない」「何がわからないのかわからない」ように見えました。
――難しい状況の中で、どのように対話を進めましたか?
曾:事務局ではある程度予想していたらしく、「向上心」「成長」といったトークテーマが書かれたカードを用意してくれていたんです。ただ、カードがあっても質問に結びつけるのが難しい様子で……。こちらから「『成長』のカードだから、システムエンジニアの仕事でどういう成長ができるかをテーマにしようか」などと会話を促していきました。
今年度の2年生は、昨年度の1年生。つまり、前回の「宝探しゲーム」に参加した生徒たちです。「昨年やったこと、覚えている?」「何が楽しかった?」という話から始めて、少しずつ「プログラミング」と「エンジニアの仕事」を結びつけていくアプローチも試みました。だんだんと打ち解けていって、後半はいい雰囲気で会話ができたと思います。
中には、ずっとゲームや部活の話で盛り上がっている子もいましたよ。でも、ゲームはプログラミングへの入り口になりうるし、さまざまな反応が見られたこと自体が発見でした。
――今回の気づきは、今後に活かしたいですね。次回以降のブラッシュアップに向けて、何かアイデアがあればお聞かせください。
曾:たとえばトークテーマのカードには、抽象的なワードだけでなく具体的な質問文も記載すると、もっと気軽に質問できるのではないでしょうか。
あとは、生成AIを活用して「こういう社員にはどういう質問をすればいいか」を提案させるような仕組みも面白いかもしれません。生徒たちの思考や発想を妨げないよう気をつけつつ、会話のハードルを下げる工夫をして、より充実した機会にしていきたいですね。
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大切なのは「きっかけ」を提供すること。それが自分自身の「糧」にもなる
――4か月にわたるプロジェクトを完走されました。いま、どんなお気持ちですか?
曾:本当に参加してよかったです。他の事業部の人と一緒にプロジェクトに取り組む機会は、普段の仕事ではなかなかありません。今回のメンバーとは、週1回の定例会や本番を通じてすごく仲良くなれました。移動中にみんなでワチャワチャしたり、道の駅に立ち寄ったりしたのもいい思い出です。
恩納村の先生方や役場の皆さんとの交流も含め、デスクワークでは得られない“非日常”を存分に味わえた。貴重な経験ができたし、自分自身の糧にもなりました。今後もこうした機会があれば、積極的に手を挙げていきたいですね。
――最後に、次世代の子どもたちに向けたプログラミング教育について、曾さんの想いをお聞かせください。
曾:今回の経験を通じて、「大人がきっかけを提供することの大切さ」を強く実感しました。たとえ短い時間でも「やってみる」ことで意識は変わるんですよね。一人でも多くの子どもが「プログラミングって楽しい」「自分にもできるかも」と感じてくれたら、それだけで私たちが活動する意味があります。
必ずしも、プログラミングに興味を持たなくてもいいんです。大事なのは、子どもの頃からいろいろな世界に触れて、チャレンジすること。私たちの活動が、その一つのきっかけになれたら、それで十分だと思います。
――曾さん、本日はありがとうございました!
今回は、沖縄県恩納村の中学校で実施した出前授業について、参加したメンバーの視点で紹介しましたが、いかがでしたか?
少しでもNTTデータFTや決済イノベーション事業部について知っていただけたら幸いです。
当社に興味を持ってくださった方は、ぜひ一度カジュアル面談でお話ししてみませんか。
お会いできることを楽しみにしています!
企画・編集:株式会社スリーシェイク 文:三谷恵里佳