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【社員インタビュー】一番のやりがいは「富士登山に貢献している」という実感。すべてを「自分ごと」として責任感を持ってやるからこそ、仕事を心から楽しめる

松原慶明さんは現在、フィールド&マウンテンで「やまどうぐレンタル屋」の事業部長を務めています。前職は社員数千人規模の大手旅行会社で、そこで10年ほど働いていたそうです。しかし2015年、当時まだ創業6年目で社員が5人しかいなかったフィールド&マウンテンに飛び込みました。

大企業のポストを投げうって、松原さんはなぜ転職を決意したのでしょうか。そして、今の仕事のどんなところにやりがいを感じているのでしょう? お話をじっくりと聞いてきました。

■転職のきっかけは、代表の山田淳からの誘い

――前職は大手旅行会社にお勤めだったと?
ええ。はじめは旅行ツアーの企画、手配、販売、添乗のすべてを一貫して担当するという、社内でも特殊な部署に配属されて、そこに7年半いました。その後、会社の中枢を見てみたいと思い、航空券の手配をする本社の部署で働きました。

――やりがいのあるお仕事をされていたようですが、なぜ転職を?
航空券の手配は大きなお金を動かせる仕事ではあったのですが、私としては「マネーゲームみたいでつまらない」と感じていたんです。そんな話をあるとき山田(淳。フィールド&マウンテン創業者/代表取締役)にしたら、「じゃあ、うちに来れば?」と言ってくれて。

――山田社長とはもともとお知り合いだったのですか?
私が旅行ツアーの部署にいたとき、富士山や屋久島のツアーにやまどうぐレンタル屋を使ってくれないか、と山田が営業に来たんです。それが出会いのきっかけでした。その後、山田は登山ガイドもしているので、逆にこちらから「ガイドをしてもらえないか」と依頼して。それで山田がガイド、私は添乗という立場で富士山や屋久島に一緒に行くようになり、やりとりをする機会が増えていったんです。

――いろいろ選択肢がある中で、山田社長の誘いに乗ったのは? フィールド&マウンテンという会社のどこに魅力を感じたのですか?
人、ですね。山田をはじめ、フィールド&マウンテンの社員の方たちって、みなさんずばずばモノを言うんです。当時は取引先の社員だった私に対しても、壁を作らず、ストレートに接してくれた。そこに「誠実さ」を感じたんです。

創業してまだ数年で仕事が大変だということは、山田から話を聞いていたので、わかっていました。それでもこの人たちと一緒に働きたい、働いたら楽しそうだなと思い、転職することにしたんです。

■自分の管理不足で、深夜3時まで梱包作業をすることに……

――フィールド&マウンテンに入社して、すぐに「やまどうぐレンタル屋」の担当に?
私が入社した2015年ごろは、ちょうど独自のツアーブランドとして「Yamakara」を立ち上げようとしていた時期で、私も登山ツアーの企画などをやっていました。ただ、当時は私を含め社員が6人しかいなかったので、実際には「一人一人が何でもやる」状態で(笑)。

――前職では登山ツアーを専門にしていたわけではないですよね。慣れない仕事にご苦労も多かったのでは?
おっしゃる通り、私は前職で富士山や屋久島のツアーはやっていましたが、ほかの山のことはまったく知りませんでした。たとえば「燕岳」と書いて「つばくろだけ」と読むなんて、当時の私にとってはほぼ暗号レベルでしたから(笑)。

――では、登山に関する知識や、登山業界のことは、仕事をしながら覚えていったのですか。
そうですね。

――入社後、特に力を入れて取り組んだことは?
やはり今も担当している「やまどうぐレンタル屋」ですね。やまどうぐレンタル屋の事業は会社の創業と同じタイミングでスタートして、社長の山田自身がずっとマネージメントに携わっていましたが、2017年から私がその仕事を引き継ぐことになったんです。

初めは正直、目の前のことをこなしていくだけで精いっぱいでした。現場からは頻繁に「○○はどうすればいい?」と聞かれるし、BtoBの業務では夏の登山シーズン中は100社ぐらいの対応を私1人でしなければならなかったので。

今でも覚えているのは、夏の最盛期、深夜3時まで梱包作業をしたことがありまして……。

――3時ですか!?
原因は私の管理不足でした。今のままのペースで発送作業をしていると出荷予定日に間に合わなくなる、という事態になってしまって。それで山田も含めて計7人のスタッフに会社に残ってもらい、ひたすら梱包を行い、やっと終わったのが深夜3時だったんです。

ただ、このときの経験が、私にとっては大きな転機になったというか。以後は、目の前のことをこなすだけではなく、どうすればオペ―レーションを最適化できるのか、ということを常に考えるようになりましたから。

――松原さんが担当するようになって、どんな点を改善されたのですか?
たとえば、夏の富士登山シーズンはどうしたって忙しくなるため、オフシーズンにできる作業は先にやっておくことを徹底するようにしました。

最近では、オリジナルの折り畳みコンテナを導入できないかと思い、いろいろリサーチをしていました。倉庫と店舗の間でレンタル品をやりとりする際、店舗の棚のサイズに合う折り畳みコンテナがあれば、倉庫ではそのコンテナにレンタル品を詰めて発送し、店舗ではコンテナを棚に並べるだけ、と作業を効率化できるんじゃないかと考えたんです。

――なるほど。で、実際に導入はしたんですか?
実は業者に問い合わせをしたら、こちらがイメージするコンテナを製作するには1000万円かかると言われてしまって(笑)。さすがにそれはお金をかけすぎだろうと思い、諦めました。

ただ、フィールド&マウンテンという会社の特徴でもあるんですが、決まった仕事をただ機械的にこなすだけではなく、「良いと思ったことはとりあえずやってみろ」というのが社長の山田の方針でして。一人一人の裁量が大きく、スタッフがチャレンジすることを否定しない風土があるんです。おかげで楽しく仕事ができていると思います。

■自分たちの仕事は「富士登山のインフラ」

――お話を聞いていると、かなり自由な職場だという印象を受けます。
たしかに自由度は高いですね。頭ごなしに細かく指示されることがないので、やりたいことがはっきりしている人にとっては、働きやすい環境だと思います。

もうひとつ、うちの会社の特徴を挙げるとすれば、オンとオフの期間が明確に分かれていることです。しかもオンの期間が短く、夏の富士登山シーズンの約2ヵ月半だけ。その短期間で年間売上の約8割を稼いでいるんです。

残りの約9カ月半はオフシーズンで、比較的ゆったりと自分のペースで仕事ができ、趣味やキャリアアップのために新たなことに取り組む時間を取ることもできます。ちなみに私は、オフシーズンにクライミングジムに通いまくり、5.11台のグレードまで登れるようになりました(笑)。

――夏の2ヵ月半で年間売上の8割ってすごい……とはいえ、相当に忙しいのでは?
それだけ多くの人に利用してもらっている、ということですよね。私たちはよく、「自分たちの仕事は富士登山のインフラなんだ」という言い方をしています。もしうちの会社がレンタル事業から撤退したら、少なくない数の人たちが「道具にお金がかかるから」という理由で富士登山を諦めるかもしれないし、不十分な道具で登ってトラブルに遭うかもしれない。

「自分たちは富士登山に貢献している」という思いは、この仕事をやっていく上での大きなモチベーションになっていることは間違いないですね。



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