What we do
海士町役場は、島根県隠岐郡に位置する、人口約2,200人の海士町の行政機関です。「ないものはない」を合言葉に、豊かな自然と独自の文化を活かしたまちづくりに取り組んでいます。
海士町では5年毎に町の総合戦略が策定されます。この戦略に基づき離島観光振興チームはこれまで、ホテルEntôの開発支援、観光事業者に対して研修や学びの場の提供、部分的な観光コンテンツの開発などを行ってきました。2025年4月から新たな5年に入ります。現在まさに新たな観光戦略を策定中ではありますが、次の5年は海士町の観光を産業の柱としてより強くするために、島内外の事業者と連携しながら、主に以下について取り組んでいく予定です。
■高度観光人材の育成
2025年9月から3年間をかけて観光マーケターを育成していきます。日本で最も有名なマーケティング会社と提携し、地域の特徴を価値に変え、仕組みを作っていける人材を島内で育成していきます。
■観光コンテンツの開発
ゲストの満足度と消費額を向上させるため、海士町や隠岐諸島の特徴を活かした観光コンテンツの開発を民間事業者と連携しながら取り組みます。
■自然、文化への再生型観光の促進
地域の自然や文化、暮らしを消費する観光ではなく、来島者が来ることでそれらが豊かになる観光を目指しています。そのための仕組みづくりや測定、レポートの策定を民間事業者と協力して行っていきます。
■島宿のリブランディング
島にある民宿の体験価値をより向上させると同時に、持続可能なオペレーションを構築します。またブランディングに取り組み、認知やイメージの獲得、予約獲得の仕組みづくりに取り組んでいきます。
■島内の移動手段の最適化
島内外の移動手段を提供している会社やメーカーと組みながら、島内、隠岐諸島観光の移動体験の向上とそのオペレーション構築、運用について取り組んでいただきます。
Why we do
「交流は何かの手段じゃなくていい、
交流を目的にしなさい。
交流さえ続ければこの島は生き残れる。」
これは海士町の発展に大きく貢献した山内前町長が遺した言葉です。
古来から続く「交流」の文化こそが海士町の重要なアイデンティティのひとつです。そして「交流」の起点である来島のきっかけを作ることこそが、観光の目的です。
この小さな離島の、産業の大切な柱のひとつは観光です。
ユネスコ世界ジオパークにも認定されている、地球が長い時間をかけて作り出した自然、
歴史のなかで培われてきた離島の文化や、人々の営み
世界的にもユニークで島を訪れる人々にとって魅力的な場所であると信じています。
一方で来島者が島にもたらすことも大きく、観光を通じてでしか、なし得ない島への貢献があります。
経済的な貢献はもちろんのこと、来島者が増えることで、失われつつある自然や文化が再生し、未来へ受け継がれていく。
そのようなポジティブな循環を生み出していくことがわたしたちのミッションです。
How we do
働く環境やチームには以下3つの特徴があります。
■「意志ある未来」と「なりゆきの未来」から始める。
十数年前、海士町が人口減少、財政危機、高校の廃校寸前など、大き過ぎる課題を抱えていた当時、2つの未来を語り、描きました。
一つは、もし何も手を打たなかったらこの島は5年後どのようになるかを描いた「なりゆきの未来」。もう一つは自分たちが積極的に選び取りたい「意志ある未来」です。その2つの未来のうち海士町は後者を選択し、行動してきたことで今があります。
今でも各分野において「なりゆきの未来」と「意志ある未来」のシーンを想像し、言語化しその方向には向かわない、その方向には向かうということをやっています。
わたしたちのチームも同じです。5年後の観光の未来を語り、シーンを描くところから始めます。
■多様なバックグラウンドで垣根なく
このチームは様々なバックグラウンドの人で構成されています。ITベンチャー、ホテル開発、広告代理店、国際環境コンサルタントなど。それぞれが培ってきた知識や経験を活かして、時にはアンラーニングしながら協力してプロジェクトに取り組んでいます。
また同じオフィスには、観光協会職員、民間観光業者、大手観光会社からの出向者など様々な所属の人がいるため、日常的に垣根を越えたコミュニケーションと連携が起こります。
■スマートに、泥臭く働く
わたしたちは島の観光をアップデートする主体者です。島宿の清掃を手伝ったり、ゲストを自ら送迎したり、アテンドしたり、祭りの準備や後片付けなど身体を動かして全力でやります。一方で課題を整理し、改善、改革の施策は戦略的に、論理的に行い、提案し実行します。どちらかが欠けることなく、バランスを大切に働きます。
大きな目的や目標の中で、自ら課題やゴール設定を行い主体的に働くことが求められます。