社員インタビュー二回目となる今回は、引き続きCEO洲脇に、「Nest診療支援システム」の理想像と、具体的な戦略についてだけでなく、プライベートな一面についても伺いました。
「製品」「会社組織」という二つの製品基盤
組織構築にあたって、中国企業に大きく影響を受けたと聞いていますが
ByteDanceの創業者、张一鸣(チャン・イーミン)の"Develop a Company as a Product"という言葉があります。直訳すると「会社を製品として育てる」となりますが、「製品の背後に技術システムがあり、技術システムの背後にチームと文化がある」という意味が含まれています。Botlogyでも自社の「製品」とともに、「会社組織」をいちプロダクトとして捉え、両者のプロダクトが高度に融合する方向性を理想と考えています。
この「製品」と「会社組織」のプロダクト的融合を、Botlogyでは二つの基盤化と呼んでいます。「製品」は「会社組織」のデータとオペレーションの基盤となるべき(製品基盤化)で事業の成長を主導するものでなければならず、つまり、「製品」は顧客のためにあるわけではありません。
一方、「会社組織」は「製品」を高度化させる基盤であるべき(組織基盤化)という考えに基づき、有機的で生物のような動的平衡のある組織へ育てていきたいという思いがあります。
医療DX化に適応したプロダクトへ
ここから具体的な事業目標と戦略についてお聞かせください
Botlogyでは2026年5月末までに、10,000件の医療機関に対し、Nest診療支援システムとLINE公式アカウントを提供することを中期的な目標としています。
しかし、クリニックの導入拡大に向けて、リードの獲得〜商談という一般的なBtoBマーケティングは有効的な手段とは言えません。また、導入による経済的なメリットも、彼らの意思決定における重要な要素でもありません。ここが、他の一般的なSaasと大きく異なる点です。
そのため、Botlogyでは大きく以下3つの手段を取っています。
- Nest診療支援システムを政府が進める医療DX化に適応したプロダクトにすること
- Nest診療支援システムの導入障壁を下げること
- 医療品卸やメーカーなど既存販路を最大限に活用すること
1.の医療DX化に適応したプロダクトという面では、この1年〜1年半の間に電子処方箋に関連したサービスにフォーカスし、マネタイズの検証をしていきます。併せて、マイナポータルAPIと連携した機能の提供に向けても準備を進めています。
2.の導入障壁を下げる面では、Nest診療支援システムをクラウド前提のプロダクトとすることはもちろんですが、2023年にはインフルエンザワクチン接種予約機能に限定し無料開放することで、手軽に診療支援システムをご利用いただき、有料化に繋げていくという施策も取っています。その他、テックタッチなサポートを実現できるコンテンツの拡充など、これらをプロダクト手動で構築しています。
最後の3においては、大手製薬メーカーであるスズケンさんとのパートナーシップにより販路を拡大しており、2のフリーミアム施策とあわせてクリニック契約を拡大しています。診療支援システムの拡大が、彼ら製薬会社にとっても価値あるようなプロダクト開発も重要と捉えています。
求む!ロマンある実業主義者
ところで、ボットロジーは京都と東京の2拠点ですが
はい、私がまだ京都府立医療大学の医学部に在籍しているので、京都と東京を行ったり来たりしています。京都にいる間はよく鴨川をのんびり散歩しています。場所によって歴史を感じるところもあったり、全く景観が変わるので、いつ歩いていても飽きないです。
東京ではシェアハウスに住んでいます。CEOらしくないと言われそうですが。。。15人弱の共同生活で、不定期にご飯会があったり、そこで、特技のクロースアップマジックを披露することもあります。滝行やスキーにも行ったり、今年の年始には皆で初日の出を見て、書き初めをするなどお正月らしさを満喫したりして、もはや大家族みたいですね。
そういえば、私はガジェットが好きなのですが、先日「VISION Pro」をいち早く入手して、社員だけでなく、シェアハウスの皆と遊んだりもしました。
最後に、Botlogyに来てほしい人のイメージは?
Botlogyは医療現場に浸透するSaasの提供事業者としてだけでなく、医療産業全体で大きな役割を担いたいという思いで日々事業を推進しています。以下に掲げる事業目標に対して、賛同してくれる方にぜひ来ていただきたいです。
- 医療機関と生活者に対して、ユーザーフレンドリーかつ最適化された新時代の医療・健康体験の提供。
- 医療機関、生活者だけでなく、卸・メーカー、行政も含む医療産業全体に対し、インフラとしての価値提供。
- あらゆるプロセスの科学的統合を通して、トラフィックとデータの価値を社会と組織全体に最大化し、「人の意思決定」「システムのアルゴリズム」双方の活躍と安全性を最大限に支援できること
とはいえ、上記に挙げるような、ロマンだけでは現実的な手段がおぼつかないですし、実業主義にのみ凝り固まってしまっても、面白みがなくなるので、バランスよく、ロマンのある実用主義者の方たちと一緒に働きたいです。