初めまして!営業部の小谷です。
今回のストーリーでは、弊社が実施している三次元点群測量について、リアルな現場や社内の様子を交えてご紹介いたします!
三次元点群測量とは?
三次元点群測量とは、レーザースキャナやカメラのセンサーを使い、地物・地形の外見や形状を精密に計測する技術です。この計測で取得したデータは点群化され、地物・地形の位置、色彩などの情報を三次元点群データとして記録します。
皆さんの身近なところで言うと、iPhone12以降のProシリーズに搭載しているLiDARセンサーも簡易的ですが三次元点群データを取得することができます。
従来の手法より現場作業が短縮され、危険な箇所に立ち入る必要がないのが大きな特徴です。新たな測量技術として注目されており、成長が著しい最新技術になります!
計測手法について
三次元点群測量にはさまざまな計測手法がありますが、弊社が行っている手法についてご紹介いたします。
据置型3D計測
計測機器を三脚等に固定し計測します。
据置型は他の計測手法に比べ、安定かつ最も高精度に計測することができます。弊社では主要な計測方法の1つとして使用しています。最近、RTC360という最新の機材を導入し、以前に比べて作業効率が向上しました。機材も進化し続けており、技術者は常に新しい知識を学びながら業務に取り組んでいます。
移動体型3D計測
計測機器を移動しながら計測します。
移動しながら地形・地物等のデータを取得する移動体計測機器は車の上や専用の台車などに搭載します。道路及びその周辺(歩道や構造物)の計測に向いており、広範囲に計測することができます。機材を車の上に搭載して計測する際だけでなく、専用の台車を使用して狭い路地を通過する際も、機材が衝突しないように細心の注意を払いながら計測を行います。
ハンディ型3D計測
計測機器を手に持ちながら計測します。
小型で軽量なため、現場での移動が容易に行えます。点群の密度は他の危機に比べて薄いですが、歩きながら計測できるので効率よく計測ができます。このような柔軟性から、様々な形状やサイズの対象物を効率的かつ他の計測方法に比べ自由に計測できるといった特長を持っています。弊社では据置型や移動体型3D計測で取得できなかった箇所の補備計測として、ハンディ型3D計測が活躍してくれています。
UAV搭載型3D計測
レーザースキャナ及びカメラが搭載されたUAV(ドローン)で上空から計測します。
UAVの高い機動性を活かし、人が立ち入れない危険な箇所の計測や広範囲を短時間で計測することができます。弊社では災害時などに備え、いつでも即座に対応できるよう定期的に操縦のトレーニングを実施しています。
水中音響3Dスキャニングソナー
音響ビームを扇状に発射し、水中を計測します。
ソナーヘッドを専用の三脚に取り付け、三脚ごと水中に沈めて観測を行います。音波により計測を行うため、水中の汚れの影響を受けにくく、濁水中での調査・計測にも適しています。ソナーヘッドと三脚の総重量が約20㎏あるため、機材の取り扱いにはある程度力が必要になります。観測の翌日はいつも腕がパンパンになるそうです。体力を使う仕事になりますが、普段立ち入ることのできないダムの中や河川の排水施設の中に入ることができるのが魅力のひとつです。
三次元点群データの活用
さまざまな手法で取得した三次元点群データはあらゆる面で活用できます。
弊社は三次元点群データを活用し、地形図・縦横断面図の作成や地形モデルの作成、BIM/CIMモデリング化等を行っています。詳細については、HPに掲載しておりますので是非ご覧ください。
(i-Construction|事業紹介|株式会社八州 (hasshu.co.jp))
また、近年ではPLATEAU(国土交通省ホームページ https://www.mlit.go.jp/plateau/)関連で三次元点群データを活用した都市モデル作成業務が増えてきました。私たちが現場で取得したデータが、安全に暮らせるための維持管理や災害対策に用いられるようにもなり、生活に欠かせないものへとなってきています。
以上、三次元点群測量のご紹介でした。
弊社ではお客様の詳細なご要望やニーズをお伺いし、お客様の目的に合わせた最適な測量プロセスをご提案させていただく中で、三次元点群測量の導入を進めております。
4,5年前に比べ、国や地方自治体からも三次元点群測量業務の依頼が増えてきており、需要が増えていくと考えておりますので、弊社は今後も三次元点群測量で取得したデータを活用し、新たな挑戦に取り組んでいきたいと思っております!