こんにちは。SOIL Nihonbashi HotelのGeneral Managerを務める永原です。日本橋のエリアマネージャーを担当している甫足さんたちのチームに加わり、8月の開業に向けて準備を進めています。今回のnoteでは僕のホテルへの想いや、SOIL Nihonabshi Hotel開業への思いを皆さんと共有したいと思います。
Soil Nihonbashi Tokyo賑わう大通りから一本裏手に入る、空気が流れる路地裏に佇む、全14室の小さなホテル。朝、屋上のハーブを摘み、お湯を注いで静かsoilis.co
永原 大奨 | DAISUKE NAGAHARA
SOIL Nihonbashi Hotel General Manager
東京生まれ大阪育ち。学生時代はラグビーに熱中し、大学卒業後にホスピタリティ業界へ。
Plan.Do.Seeでキャリアをスタートし、ハレクラニ沖縄、ジャヌ東京の開業をF&Bマネージャーとして経験しました。
「世界中の魅力あふれる街に、人が集い、心躍らせる場をつくっていきたい」という想いのもと、2025年5月よりStapleに参画。現在はSOIL Nihonbashi Hotelの開業準備に奔走中です。
趣味は海・サウナ・音楽・お酒・美味しいご飯。
美しい海辺で焚き火を囲みながら、お酒を片手にのんびりと、気の合う仲間と人生を語り合えるような日々を過ごすのが夢です。
ホテルが教えてくれたこと
ホテルで働き出したきっかけは、「なんかオシャレでかっこいいかも」という、正直とても安易な動機でした。部活に明け暮れ、アルバイトの経験すらなかった僕にとって、「この世界に飛び込めば、いろんなことが学べそうだ」と感じたことも理由のひとつです。学生時代、泥だらけになって楕円球を追いかけていた僕が、将来「ホテルマン」としての人生を歩むなんて、当時は想像もしていませんでした。
新卒でPlan.Do.Seeという会社に入社し、気づけば12年。この仕事にどっぷりと浸かってきました。そこで初めて、“接客”という仕事に出会いました。レストランの“れ”の字も知らなかった僕が、お客様の前に立った初日のことは、今でも鮮明に覚えています。
緊張と動揺で全身は汗だく。頭は真っ白になって、何を話せばいいのかもわからない。そんな僕に、初めて接客をさせていただいたご夫婦のお客様が、優しく声をかけてくださいました。
会話を重ねるうちに、僕と同い年のお子さんがいらっしゃることや、ご夫婦のさまざまなお話を聞かせていただきました。やがて、そのお席が結婚記念日であることを知り、当時の上司に相談。チームのみんなの協力を得て、ささやかなサプライズのお祝いを行うことに。お二人はとても喜んでくださり、帰り際にはハグまでしてくださって、チップまでいただいてしまいました。
前職のメンバーと
そんなふうに始まった僕のサービスマンとしての人生は、たくさんの出会いや経験を通して、仕事の楽しさ、そして何よりも「お客様や仲間と過ごす時間の尊さ」を教えてくれました。
その後、ハレクラニ沖縄やジャヌ東京といったラグジュアリーホテルの開業に携わり、多様な価値観・文化・背景を持つ人たちと出会う中で、「ホテルとは何か?」を考え続ける時間を過ごしました。仕事を通じて、いろいろな街に暮らし、多くの人と出会った経験は、僕自身の人生をとても豊かにしてくれました。
この仕事のいちばんの魅力は、きっと、そんな“出会いと時間の積み重ね”にあるのだと思います。
Stapleとの出会い
ホテルの仕事が好きな理由のひとつは、「人と人とのやりとり」にあります。
フロントでのさりげない会話、レストランで交わす笑顔、見送りのときに背中へかけるひと言。そんな小さなやりとりが、ふと心に残ったり、思いがけず誰かの人生の彩りになったりすることがあります。
ホテルは、その土地の文化や空気感を伝えながら、旅人を迎える場所。土地に根ざした記憶と、人々の想いが交差する“ハブ”のような存在だと感じています。だからこそ、何度でも戻ってきたくなるし、そこで働く自分たちも、誰かの大切な瞬間に関われる喜びを感じられるのだと思います。
僕は、そんな「日常と非日常の交差点」としてのホテルがずっと好きです。これからも、魅力あふれる街に、人が自然と集まり、心が動くような場をつくっていきたい。そんな気持ちが、自分の中で年々強くなってきました。
Stapleとの出会いは、自分の想いに共鳴できる仲間と出会えた瞬間でした。「SOIL」という場所に込められた思想や願いに触れたとき、自分が大切にしてきた価値観とぴったり重なった感覚がありました。これからの人生をここで共に歩んでいきたいと思い、ジョインを決めました。
Stapleのオフィスの前にある堀留児童公園
未来のお客様を想像しながら、開業準備を進めています。
現在は開業前段階のため、ホテルはまだ建築中。準備は主にオフィスで行っています。各分野のスペシャリストが集まり、それぞれの知見を持ち寄りながら、日々対話を重ねています。
オフィスから、SOIL Nihonbashi Hotelまでは徒歩1分!毎日眺めながら完成を楽しみにしています。
客室イメージ
建設中のSOIL Nihonbashi HOTEL photo credit: kyohei
たとえば、
僕たちがホテルをつくる「この街」はどんな街か。
ご近所にはどんな方がいて、どう関わっていけるか。
訪れるお客様は、どんな気持ちでこの場所を選ぶのか。
このホテルを通して、どんな滞在体験を届けたいのか。
この街のどんな魅力を、訪れた方に知っていただけたら嬉しいか。
このホテルの存在が、この街にどんな良い影響をもたらすか。
そんな問いを日々議論しながら、少しずつ、一歩ずつ、理想のホテル像を形にしています。
開業に向けて、同じ日本橋エリアにあるHotel K5でハウスキーピング(清掃)のトレーニングもしています!
ハウスキーピング(清掃)のトレーニング中!
開業メンバー募集中!
僕は、ホテルという場所は「究極の社交場」だと思っています。さまざまな想いを持った人が、さまざまな場所からやってきて、偶然出会い、交わる。そのひとときが思い出となり、心に刻まれ、またそれぞれの場所へ帰っていく。その一つひとつの出会いが、ドラマであり、ロマンなのです。
ホテルを通して、その街の文化や歴史、人との出会いを深く味わえる。そして、働く僕たち自身も、日々の中で新しい物語に出会える。そんな「交差点」のような場所を、一緒に楽しみながらつくっていける仲間を探しています。
もちろんスキルや経験も大切ですが、それ以上に大切にしたいのは、「人に対する想像力」や「関わるすべての人への思いやり・愛情」です。お客様、街の方々、働く仲間。すべての人に思いやりをもって接することができる方と、チームをつくっていきたいです。
ホテル経験がなくても、まったく問題ありません!むしろ、多様なバックグラウンドを持つ方が集まってくれることで、SOIL Nihonbashi Hotelはもっとユニークで、温かい場所になるはずです。
「また来たい」と思ってもらえる場所を。
「また会いたい」と思ってもらえる人を。
そんなホテルを、一緒につくっていきましょう。