~判断の質でゲーム事業を支える~
こんにちは。セガ 第2事業部 戦略分析室 室長の柏田です。
これまでの記事では、「戦略分析室とは何をする組織なのか」「なぜ私たちは課題起点にこだわるのか」「分析者はどのように価値を生み出しているのか」についてご紹介してきました。
最終回となる今回は、戦略分析室が目指している姿や組織として大切にしている考え方、そして実際の働き方や求める人物像についてお話ししたいと思います。
📌 筆者プロフィール
- 柏田(戦略分析室 室長)
セガ入社後、『WORLD CLUB Champion Football(WCCF)』をはじめとしたアーケードゲームの開発・運営に従事。その後、事業管理・管理会計領域を担当し、現在は第2事業部 戦略分析室 室長と管理部門を兼任。ゲーム開発、事業管理、分析という異なる立場を経験しながら、現在はゲーム事業における意思決定支援組織の運営を担当している。
ゲーム開発に正解はありません
私がゲーム開発に携わる中で、強く感じてきたことがあります。それは、「ゲーム開発に正解はない」ということです。
例えば、現場では日々以下のような問いに直面します。
- この機能を実装するべきか?
- この難易度は適切か?
- このコンテンツは本当に面白いか?
- この施策を続けるべきか?
これらの問いに対して、事前に100%の正解を知ることはできません。ゲームはどこまでも「人の感情や体験」を扱うものだからです。
だからこそ、その時々の「意思決定」が極めて重要になります。そして、その意思決定の質をデータと論理の力で少しでも高めること。それこそが、戦略分析室の役割だと考えています。
戦略分析室は何を提供しているのか
私たちは分析組織ですが、分析結果を提供すること自体がゴールではありません。また、綺麗に整えられたレポートを作ることが目的でもありません。
私たちが提供したいのは、「より良い判断のための材料」です。
- 何が起きているのか
- なぜそう考えられるのか
- どのような選択肢(アプローチ)があるのか
- それぞれにどのようなリスクがあるのか
これらを緻密に整理し、関係者が納得感を持って次のステップへ進める状態を作ることを目指しています。分析そのものよりも、分析を通じて意思決定を支援すること。そこに戦略分析室の本当の価値があります。
私たちが大切にしていること
これまでの連載でも触れてきましたが、戦略分析室では次の4つの考え方を特に重視しています。
- 🎯 課題起点
どの分析手法を使うかではなく、「何を解決したいのか」から逆算して考えます。 - 🌐 構造化
現象をそのまま受け取るのではなく、本質的な課題を整理・分解します。 - 👁️ プレイヤー理解
数字の表面だけを見るのではなく、その背景にある「プレイヤー体験」を理解しようとします。 - 🤝 意思決定支援
分析結果を出して終わりにせず、現場の実際の判断やアクションに繋げることを重視します。
戦略分析室の組織構成について
ここで改めて、私たちの組織について簡単にご紹介します。
- 組織人数: 8名
- 年齢構成: 20代3名、30代1名、40代3名、50代1名(若手からベテランまで幅広い世代が在籍しています)
- 中途入社比率: 75%
ゲーム業界出身者だけでなく、コンサルティング業界、IT業界、他の事業会社など、さまざまなバックグラウンドを持つメンバーが集まっています。
なぜ「出社」を基本としているのか
候補者の方からよくいただく質問の一つが、働き方についてです。
戦略分析室は、基本的に出社を前提としています。これは、単に「出社という形式が好きだから」ではありません。私たちの仕事において、以下のようなコミュニケーションが極めて重要だからです。
- 開発チームとの密な議論
- プロデューサーからのタイムリーな相談
- 曖昧な分析テーマの壁打ち
- メンバー同士のリアルタイムな育成
特に、若手の育成や「正解のない曖昧な課題」を整理する場面では、対面でホワイトボードを囲んで行う議論が大きな価値を持つと考えています。
一方で、育児や介護などの事情がある場合は、在宅勤務も柔軟に活用しています。働き方そのものを目的にするのではなく、「チームとして最大の成果を出すこと」を一番に重視しています。
私たちが求めている人
最後に、戦略分析室で活躍している人の共通点についてお話しします。
私たちは、必ずしも「分析技術が一番優れている人」を求めているわけではありません。むしろ、以下のようなマインドを持った方が活躍しています。
- ゲームが好きであること
- プレイヤーの行動や心理に興味があること
- 課題を深掘りして考えることが好きなこと
- 物事を構造化して整理するのが得意なこと
- チームや関係者と議論することが苦にならないこと
逆に、「分析結果を出すこと自体」が目的になってしまう方や、技術の追求のみを目的としたい方は、少しギャップを感じるかもしれません。私たちは分析そのものではなく、「分析を通じてゲームをより良くすること」を目的としているからです。
おわりに
全4回にわたり、戦略分析室についてご紹介してきました。
私たちは、データを見る組織でも、AIを作る組織でも、レポートを量産する組織でもありません。ゲーム事業における意思決定を支援し、より良いゲーム体験を実現するための組織です。
ゲームが好きで、プレイヤーを理解したい。課題を解決したい。そして、分析を通じてゲームをもっと面白くしたい。
そんな熱い想いを持った方と一緒に働けることを、メンバー一同楽しみにしています。最後までお読みいただき、ありがとうございました!