大学助教として経営学を研究してきた笹本香菜さんは、地元北海道へのUターンを考える中でリージョンズと出会いました。
Uターン転職支援を一見「非合理なビジネス」と感じながらもなぜ入社を決めたのか、そして今実際に働いて何を感じているのか、じっくりとお話を伺いました!
プロフィール
笹本 香菜(Sasamoto Kana)
北海道函館市生まれ。小樽商科大学を卒業後、同大学修士課程、博士課程に進学。経営学を専攻し、企業に対するフィールドワークに携わる。その後、国立大学に入職し経営戦略論担当助教として研究・教育に従事。2019年、リージョンズ株式会社に入社。
※本記事の記載内容は2022年7月時点のものです。
夢を実現する学問にのめり込む
── もともと研究されていた経営学とは、どのような学問なのでしょうか。
経営学は、いわば「生きている学問」です。立てた理論を実践し、実践からまた新たな理論を組み立てて、また実践して……そういったサイクルを試行し続けます。
そもそも企業活動とは、実現したい何かがあって初めて生まれるものですが、経営学はそれを実現するためのヒントを提唱し続けます。こうしたら必ず成功する、そんな魔法の学問ではありませんが、夢を実現していくために必要な学問なんです。
それに、企業活動だけではなく、個人の人生やキャリアを考える際にも役に立つエッセンスを学ぶことができるんですよ。
── 経営学を研究しようと思ったのはなぜですか?
単純に「面白い!」と思ったからです。
私は企業や経営者がどんな思いで何を実現したいのか、どのような戦略・組織をもって実現しようとしているのか……そういった話を聞くのが好きなんです。
フィールドワークの中で経営者と話す機会も何度かありましたが、いつもワクワクしながら話を聞いていました。
マクロに経済を見ていくよりも、個々の企業をクローズアップしていくような経営学の研究に面白みを感じていました。
この時の経験は、今の仕事にも活きていると思います。
リージョンズのビジネスは非合理だけど面白い
── どうして転職を考えたのでしょうか?
30歳を前に、地元北海道へUターンしたいと考えたからです。
もともと将来は家族の近くで暮らしたいという思いがありましたし、交際相手も北海道の企業に勤めていましたから、結婚も視野に入れたとき、私が北海道に戻るのが最も良い選択だと考えました。
転職活動をする際には、これまで経営者と会話を重ねてきた経験を活かし、実践の場に身を投じても何かできることがあるのではないかと思っていたので、研究者以外の道を前向きに考えていました。
── 転職活動はどのように行ったのですか?
当時は人材紹介会社という存在を知りませんでした。プロの方に転職相談をするという選択肢は頭になく、自分でゼロから企業を探していました。
面白い経営者と一緒に仕事がしたいという思いは変わらずに持っていたので、求人ありきで探すのではなくて、面白い会社、面白い経営者、という視点で企業を調べていたんです。
たとえば、「地域未来牽引企業」や「SAPPOROベンチャーグランプリ」に選ばれている企業を調べて経営者のインタビュー記事などを読んでいました。
その中でリージョンズが提供する「企業TOPインタビュー(旧:採用が経営を変えた瞬間)」の記事を見つけました。
── 地元経営者へのインタビュー記事を掲載したメディアですね。
記事の内容自体も興味深かったのですが、そもそもこの記事を提供しているリージョンズってどういう会社だろう、と気になりました。
そのあと高岡さん(編集部注:リージョンズ代表取締役 高岡幸生)の著書を読んだとき、リージョンズが行っているビジネスも、高岡さんという経営者も面白そうだったので一度お会いしてみたいと思ったんです。
当時はリージョンズのHPにコンサルタントの求人は掲載されていませんでしたが、問い合わせフォームから思い切って応募したいと送ってみました(笑)
── リージョンズのどこに興味を持ったのですか?
リージョンズが行っている地方へのUIターン転職支援サービスを調べたとき、当時の私はとても「非合理なビジネス」だと感じました。
紹介ビジネス自体も時間がかかるものですし、それに加えてUIターンとなると転職希望者への中長期の支援も必要になるため、プラスアルファで時間がかかります。
だから、どうしてこのビジネスモデルをやっているのだろう、というのが単純に気になっていました。
── 非合理なビジネスと思いながらも、入社を決めたのはなぜですか?
確かに時間はかかるビジネスです。でも、首都圏へ優秀な人材が流れてしまっている現実がある中で、「地元に帰りたい」と思っている人もたくさんいる。
そうした人がUターンするきっかけを作ること、そして地域に優秀な人材を紹介して地域活性を目指すこと、これらがとても社会貢献性の高い事業だと思ったんです。
それに、高岡さんと話をするうち、本気でやろうとしていることが強く伝わってきて、ぜひリージョンズで仕事がしたいと思うようになりました。
企業から経営課題を聞き、採用を通じてそれを解決できるビジネスは、自分の経験を活かすこともできて面白そうだなとも感じました。
シンプルだからこそマッチングは難しい
── やりがいはどんなところにありますか?
やることはシンプルに「人と企業の良いご縁をつくること」ですが、企業と転職希望者それぞれが抱えている思いは違うので、マッチングするのは難しいですね。 「双方にとって間違いなく良いご縁になる」と確信できなければ良い結果にはならないと思います。
難しいからこそ、ご縁結びができたときは本当に嬉しいです。
それから、経営者のお話を伺うのはもちろん楽しいのですが、それ以外にも、転職希望者が自分自身でも気付いていなかった可能性を引き出せたときや、転職した会社で活躍されている姿を見ることができたときはとても嬉しいです。
転職という人生の節目で相談に来ていただけるのがそもそも有難いですし、せっかくご縁をいただけたからにはきちんと向き合ってお役に立ちたいと思っています。
── 仕事の中で印象的なエピソードはありますか?
企業と長く関わり続ける中で、少しずつ信頼を得て、経営課題までお話いただけるようになったことです。
最初は募集要件の決まっている求人を預かるところからスタートしましたが、こまめに連絡を続け、紹介実績が積み上がることで、少しずつ関係性が深まっていきました。
「組織の中でここが課題になっている」とか、「これを実現するためにはこれが足りない」とか、経営課題を開示していただけるようになると、その期待に応えたい、と本気で思いますね。
枠にとらわれず地域のど真ん中でお役に立ちたい
リージョンズ15周年パーティにて、栃木担当コンサルタントの高山と
── 笹本さんにとってリージョンズはどんな会社ですか?
人としての正しさをベースにしている組織だと感じます。
迷ったときに何を判断軸にするかは人それぞれあると思いますが、リージョンズの場合はそれが「人としての正しさ」で統一されています。だからシンプルに、迷わずに判断することができますね。
企業や転職希望者とも真っ直ぐ向き合えるし、自信をもって話せます。
これがベースにあるからこそ、社内でもお互いに信頼し合えているなと感じます。
── これからのリージョンズをどうしていきたいですか?
単なる人材紹介会社ではなく、地域の企業が抱える経営課題に対してさまざまな角度から支援していけるようになっていきたいです。
「ちょっとリージョンズに立ち寄っていこうかな」というように、何かあればリージョンズを思い出していただけたら嬉しいですね。
転職や採用という枠にとらわれず、地域のど真ん中で皆さんにお力添えできたらいいなと思っています。