こんにちは!医療AI推進機構、通称MAPIです。
MAPIでは、「医療AIが溢れる世界を創る」というミッションを掲げ、医療データの利活用を促進し、患者さん一人ひとりに最良のケアが行き渡る未来に向けて様々な分野で取り組みを行っています!
今回は、MAPIの具体的な取り組みやビジョンについて深く知っていただくために、
創業者である島原にインタビューをしていきます!
目次
民間の力で切り拓く医療AIの未来
データを安全かつ効率的に、価値へと変える
医療AIを未来の社会インフラに
未知の領域にチャレンジできる組織を
【プロフィール】
島原 佑基/機構長
東京大学新領域創成科学研究科博士課程修了(生命科学)。
2014年エルピクセル株式会社創業。代表取締役として医療・創薬分野の画像解析AI事業に従事。2019年に深層学習を活用したプログラム医療機器の承認を取得。これまでに、医療画像業界で最大の業界団体である日本画像医療システム工業会にて常任理事を務め、内閣府規制改革推進会議による提言等で様々な行政、規制緩和に貢献。厚生労働科学研究費事業(2021~23年度)にてデータ加工ガイドライン作成。
2023年エルピクセルの取締役を退任後、医療AI推進機構株式会社を設立し、内閣府が主導する次世代医療基盤法を活用した医療データの利活用促進等に取り組む。
同時に、Bio Engineering Capital株式会社を設立し、ファンドを通じて医療DX/AI領域の起業家支援および事業成長支援に取り組んでいる。
民間の力で切り拓く医療AIの未来
私は学生時代、生物学、特に遺伝子工学や生物画像解析の研究に取り組んでおりました。
2012年頃、いわゆる第三次AIブームにより人工知能の進歩が著しく、人間よりもAIの方が猫の画像を高精度に判別できるようになったことが注目を集めました。その真っ只中で、生物画像の画像認識や分類を機械学習を活用していた研究室で研究を行っており、医療分野の研究も、人間のミスを減らし、医療の質を向上させることができると考えました。
そこで、2014年にエルピクセル株式会社を設立し、医療や創薬分野での画像解析AI事業に取り組んできました。
しかし、この約10年間で、法規制の緩和や医療データの利活用といった面で、日本は米国や韓国に比べて遅れていると感じました。
データベースの使いやすさや規模、予算など、多くの課題があります。
そこで、民間の力でこの領域を推進し、フロンティアとして国を動かすような活動をしようという思いで、2023年11月に医療AI推進機構を立ち上げました。
データを安全かつ効率的に、価値へと変える
現在、主に医療データベースの構築に取り組んでいます。
このデータベースは、AI製品の開発などに活用できるもので、スタートアップ企業や医療機器ベンダー、ITベンチャー、製薬企業などに提供することで、医療AIの普及と発展を促進したいと考えています。
幸い、多くの医療機関から協力の前向きな回答をいただいており、期待と課題が混在する状況です。
また、次世代医療基盤法の認定事業者取得を目指しており、設立から1年でISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)を取得し、最低限のデータセンターを構築し、これから拡大するところです。
さらに、国内外のスタートアップを対象に、データ取得や法規制対応支援などを中心にサポートしています。
加えて、AIを活用して高効率かつ安全に匿名化などのデータ加工ができるよう、大阪公立大学と共同研究を行っています。(※1)また、クラウドを活用して効率的にデータ収集・加工ができるよう、株式会社エムネスとも提携しています。(※2)これにより、医療データの管理と共有を効率化し、データ提供元の医療機関の負担軽減を図っています。
(※1)
(※2)
医療AIを未来の社会インフラに
医療AIの持続可能な発展のためには、公的保険制度と連携しつつ、同時に自立したビジネスモデルの構築が重要であると考えています。公的保険制度は、医療サービスの普及と公平性を支える基盤であり、AI技術の導入においてもその役割は大きいです。その役割への期待が反映され、2022年度、2024年度の診療報酬改定では、AIを用いた画像診断補助に対する加算が改訂され、保険適用が進められています。今後生まれてくるAIの医療経済的な価値をしっかり位置付けて、現在の医療制度の中で評価されるように支援することは大切です。
一方で、医療AIの革新と多様化を促進するためには、保険財政だけに頼らない仕組み作りも不可欠です。
具体的には、自由診療で活用したくなるようなAIのサービス開発も必要でしょうし、それが多くの患者に提供できるようにするためには、効率的に高品質なデータを取得できる仕組み作りも不可欠です。
このビジョンを実現するため、研究開発支援にとどまらず、適切なインセンティブ設計の推進、医療機関や行政との連携強化など、多岐にわたる取り組みを進めています。
中長期的にはデータドリブンでマクロな医療政策や社会保険の在り方などを提案する公的なAIの開発を手掛けたいです。まずは医療AIが多様な領域で価値を提供し、持続可能な成長産業として確立される先に、我々が支援する医療AIが持続可能な社会を支える基盤になることを目指しています。
未知の領域にチャレンジできる組織を
上記のように幅広く、かつ多方面での取り組みを行なっているため、やることが常に絶えず、慢性的な人手不足を感じています。
データの取得や、取得したデータを整理・加工する技術開発分野、さらに営業・マーケティング支援など様々な力が必要です。
それぞれにおいて専門的な経験がある方と働いていけることはとても嬉しいです。
ただそれ以上に、医療AIの分野は技術革新が急速に進んでおり、常に新しい知識やスキルが求められるため、自己成長意欲が高く、未知の領域にも積極的に挑戦できる方と共に働きたいと考えています。
いかがでしょうか?
少しでも取り組みやMAPIの目指す先について、イメージを持っていただけたら嬉しいです。
興味を持っていただけた方は、ぜひお気軽に「話を聞きにいきたい」ボタンからご連絡ください!
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