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「情報の架け橋」になる 偶然出合った会社への共感と成長

インフォバーンで働く社員へのインタビュー企画。今回は、コミュニケーションデザイン第3事業部で、コンテンツディレクター(Web編集職)として活躍されている上田平紗佳(うえたびら・さやか)さんです。

上田平さんは2021年度の新入社員として入社され、4月から4年目を迎えます。「最初は右も左もわからなかった」と本人は言いますが、今ではクライアントや先輩社員からの信頼を得ながら、日々コンテンツ制作に取り組んでいます。

そんな上田平さんに、大学時代の観光学部での学び、就活でのインフォバーンでの偶然の出合い、入社してからの仕事ぶりについてなど、お話をうかがいました。

観光学部での気づきと地方創生への興味

――上田平さんは旅行がお好きだとか?

そうですね。好きというか、日々過ごしていると無性に、日常から抜け出したくなるときがあって。自分の中にその信号が灯ったら「ちゃんと、日常を過ごす」ために、ふらっと旅行に出かけることが多いです。

だから基本的には「思い立ったら、行く」スタンスなのですが、やっとコロナ禍が明けて海外に行けるようになったので、久しぶりに半年前からしっかり計画を立てて、年末年始にフランスへ行ってきました。凱旋門の前で年明けのカウントダウンをするニューイヤーイベントも見ましたよ。

▲上田平さんが撮影した写真。あちこちにDJブースが出て、シャンゼリゼ通り一帯がクラブ状態だったそう。

――年末年始に海外とは、旅好きでも本格派な感じですね。

でも、今回の旅行で気づいたのですが、やっぱり年末年始は日本で過ごすのがいいかも(笑)。年末年始は、1年の中でいちばん日本を感じられる時期じゃないですか。おせちやお餅を食べたり、初詣に行ったり、親戚と団らんしたり。年末年始は日本的な行事の濃度が濃いから、その時期に日本にいないと全然年越しをした感じがしなくて。

―― 旅行好きなのは昔からなんですか?

そうですね、よく両親に連れて行ってもらった記憶があります。あと私自身「ディズニーチャンネル」を観て育ったので、小さいころから海外への興味が強くて(笑)。それで大学でも「国際観光学部」に入りました。

――「国際観光学部」では、どのようなことを学ぶんですか?

インバウンドや地域観光などの観光産業を、持続的なものとしてどう盛り上げていくか、どう地域に還元していくかを考える学部です。観光を学科や専攻として学べる大学はいくつかあるんですけど、学部として観光学部がある大学は限られていますよね。ちょうど私が入った大学では、学科から学部になるタイミングで、私は一期生だったんですよ。

それもあってか学生の熱量が高くて、キャビンアテンダントやホテルマンなど、大学に入る時点で将来の夢が具体的に描けている人が多かったです。私はというと、ただ純粋に観光や旅行をするのが好きなだけだったので、そこまでの熱量はなく……。なので、自分はサービスを提供する側ではなくて、あくまでも観光は受容する側の人間でいたいと気づけたことが、大学での一番の学びだったかもしれません。

――何かゼミに入ったり、専攻として学んでいたりはしたんでしょうか?

ゼミはマーケティングのゼミに入っていました。そこでは、日本酒関連の協会をクライアントとして日本酒の売り上げを伸ばすPR施策を考えたり、1年限定でしたが、実際に株式会社を設立して文化祭のブースで販売したりしていました。

――会社をつくるなんて面白いゼミですね。どんな会社をつくったのですか?

オリジナルのリップスティック制作・販売をする会社です。使う人はイメージできると思うんですが、リップって、「好きな人に会う前」とか「大勢の人の前に出るとき」とか、気合いを入れたいタイミングで使うじゃないですか。その気持ちを自社製品で後押ししたい、使う人の力になりたいという想いを込めて、会社を設立しました。

――インフォバーンのグループ会社・メディアジーンで制作している「7NaNatural」に近い感じですね。

まさにそうです。インフォバーンに入ったあとに「7NaNatural」がローンチされることを知って、私たちが目指していたものと、似ているものがあるなと感じました。

――それでは就職活動では、マーケティング業界を受けていたんですか?

ほとんど受けなかったですね。そのゼミに入ったのも、マーケティングを学びたいというより、なんか面白そうなことをやっているな〜と興味を惹かれて選んだので。さっき、「観光学部での学びは、自分は観光する側でいたいと気づいたこと」と言いましたが、地方創生には興味があったんです。だから、何か地方を盛り上げるためにできる仕事はないかなと、就活を通して考えていました。

私は陶磁器を集めるのも趣味で、国内旅行に行くときは、目的の半分は陶磁器を買うために行っているくらいなんです。陶磁器って、昔の人が生計を立てるために生み出された手工芸品でもあるので、地域の土や身の回りにある素材が色濃く反映されているんです。昔の人が限られた状況の中で知恵と工夫を凝らして作りあげたものが、今もこうして地方の産業として残っているという背景を想像するだけで、ごはん三杯は食べられますね(笑)。

でも、そんな民芸品としての陶磁器も、地域が元気でないと廃れていってしまう……という危機感もあって、何かしら地方に携わることをやりたいと思っていました。

▲上田平さんが波佐見焼きを求めて訪れた長崎にある「やきもの公園」で撮った写真。写っているのは穴窯。

――陶磁器とは渋い趣味ですね。観光以外の形で、地方創生を意識したわけですね。

地方には良いものがたくさん残っているのに、発信する人がいなければなかなか届かないし、発信したくても相手に届けるためには技量や工夫が必要なので、何か発信したい人と届けたい人との架け橋になる仕事がしたいと思ってました。そのためにも、まずはスキルを蓄えて、いずれは地方創生に携わる仕事に挑戦してみたいなと。

偶然の出合いで「情報の架け橋」に共感

▲渋谷某所にあるマンション。大学時代に建築系の調査アルバイトで来たことがあるそう。

――そこからインフォバーンに興味を持ったきっかけは?

本当に偶然が重なって出合った会社でした。一度、広告業界の合同説明会に参加したんですが、授業があって遅れての参加になってしまって。会場に着いて慌てて受付を済ませようと「受付っぽい人」に話しかけたら、それがたまたまインフォバーンの方だったんです。「インフォバーンに興味がありますか?」って尋ねられて、全然知らなかったんですが……そんな風に笑顔で言われたらなんだか断れなくて、「あります!」と返事していました(笑)。

それから、ブースで当時新卒の人事を担当されていた田汲さん(※田汲についてはこちらの記事を参照)のお話を聞くうちに、面白そうな会社だなと思ったんです。最後に「オワコンになったものを、もう一度蘇らせるには?」という課題がバーンと出されたのもすごく印象に残っています。すごい面白そうな課題だな〜って。

私はそれまでの就活ではけっこう苦労していて、「自分は企業にとって魅力的な人間ですよ」とアピールするのが得意でなくて悩んでいたんです。だけど、「自分自身ではない、何か違うものを通してアピールするならできるかもしれない」と思って、選考に挑戦してみたのがインフォバーンとの出合いでした。

――本当に偶然が積み重なっての出会いですね。インフォバーンに対しては、選考を受けるなかでどんなイメージを持つようになりましたか?

最初に田汲さんから受けた印象は、私にとってはかなり大きかったですね。田汲さんはいわゆる人事担当者という感じではないじゃないですか(笑)。面接の雰囲気も、他の企業だと面接官と対峙して、品定めされているような感覚が強かったんですけど、インフォバーンでは、雑談べースで普通に会話をする気持ちで臨めたので、それが自分にとっては合っていました。

――入社後は研修を挟んで、コンテンツディレクターとして配属されましたが、最初はどうでしたか?

私は、コンテンツマーケティングとか、記事制作とか、本当に知識も経験もないままの入社だったので、最初は右も左もわからなかったです。それでも研修期間には、原稿のつくり方とか、写真の撮り方とか、請求書や契約書の作成とか、網羅的に基礎的なことを勉強する機会をいただけたし、配属後も先輩がトレーナーとして2人ついてくれました。

その先輩方が毎週ミーティングをしてくださったので、そこで「今週はどうだった」とか「今こういうことに悩んでいる」とか、業務・メンタル面含め相談してました。インフォバーンには、感情的なところで人を傷つけてくる人が本当にいないですよね。穏やかな文化で、だからといって放任されるわけでもない。自分がつくるコンテンツは面白いと、みんな自分の仕事にプライドを持って働かれていて、かっこいいなと思います。

――仕事で苦労したり、ショックを受けたりはしましたか?

今は3年目ですけど、いまだにたくさんありますよ。私の仕事には、ライターさんが執筆した原稿を編集するといった業務があるのですが、1年目のころは私のスキルがおよばず、編集した原稿を先輩に総直ししていただくことになってしまったり、広告のキャッチコピーを何十回と直したりもしました。

あと、まさに情報の架け橋として、クライアントの方、関係者の方、パートナーの方ときちんと意志疎通するためには、相手との共通言語を用いながら、ちゃんと解像度の高い言葉で伝える必要があると痛感しましたね。特にデザインに関するやり取りは言葉が抽象的になりがちなぶん、上手く意思の疎通が取れなかったこともあって、反省した場面もありました。

――落ち込んだときには、どう乗り越えられていましたか?

私はけっこうナヨナヨしくて、メンタルがお豆腐ちゃんタイプなんですよね。先輩方の中には、パリッとしていてクヨクヨ落ち込まない方もいますが、私はそうではなくて……。

でも、インフォバーンにはいろいろなタイプの人がいるので、話をしてみたら意外と同じようなことで悩んでいる先輩もいらっしゃったんです。だから、悩んだり落ち込んだりしたときは、属性の似ている人に相談するようにしています。業務面では職能の違いもあるので、特定の先輩や上司に相談することが多いですけど、メンタル面はそういうものでもないので、自分と合った人と話をして気持ちをリセットしてました。

4年目を迎え、手札を増やす挑戦を

――具体的な業務としては、どういう案件を担当されていますか?

最初は、金融機関の案件で、オウンドメディアの記事制作を担当することになりました。正直、当初は金融系の知識がそれほどなくて、NISAやiDeCoは知っているというレベルでした。ただ本当にありがたいことに、そのクライアントの担当者さんがとても面倒見の良い方だったので、自分で勉強しつついろいろと教えてもらいながら、徐々に成長していきました。

私は、一方的に解決策を提示するよりも、フラットな目線でクライアントさんと一緒に考えてつくっていくほうが合っているし、自分も前のめりになれる。3年ほど経って、それが自分の進め方なのかなと、なんとなくわかってきたところです。他には、ネット・インフラやITツールのオウンドメディアに関わって、toC向けの記事コンテンツに携わることが多いですね。

――働くなかで、コンテンツディレクターには何が求められると感じますか?

まだまだ私が言えることは多くはないですが、関わることの多いBtoC案件の場合は、どれだけお客さんに憑依できるか、それを楽しめるかが、企画を考えてコンテンツをつくるうえで大事なのかなと。お客さんへの憑依というのは、クライアントさんに寄り添うことだけではなく、読者や生活者が求めていることをどれだけ汲めるか、ということも含めてです。

「情報の架け橋になる」という話にもつながりますけど、クライアントさん、クライアントのお客さん、私たち、三方すべてが健やかに得する状態がつくれて初めて、自分が架け橋となった意味があると思っているので、これからもクライアントの気持ち、エンドユーザーの気持ちに寄り添っていきたいですね。

企画をつくるうえでも、インフォバーンにいるといろいろな案件にアサインされるので、案件に対して「私は興味がない」と思うのではなく、そこに面白さを見出せる人が向いているんじゃないかなと思います。そのままど直球に好きではなくても、関わる案件の性質と何か自分の好きなこととを結びつけて、面白がれたら良いのかなと。

――最初は右も左もわからなかったとおっしゃっていましたが、上田平さんがそう考えられるようになってきたのは、なぜでしょうか?

なんでだろう……(笑)。最初はついていくのに必死で、面白がる余裕はなかったですね。それでも仕事をしていくうちに、純粋に知識が広がりましたし、生活者の視点に立って「こういう情報を求めている」というのが見えてくるにつれて、「こういう書き方にしよう」「こういう企画にしたほうが届きそうだ」というのが、だんだん考えられるようになったのかもしれません。一面的にとらえるんじゃなくて、いろいろな角度から見えるようになると、企画の幅も広がるし、自分の心が動くものも見つかってくるんじゃないかなと思います。

――これから新たにやりたいこと、スキルとして学びたいことは何かありますか?

私は、わりとコレクター気質なんです。陶磁器もそうだし、ゲームセンターのクレーンゲームでコジコジを見つけたら絶対に取ったり(笑)。こうモノでも事柄でも、手札が増えていくような感覚がたまらなく好きで、仕事のうえでも課題を解決するための手段として、記事制作以外の手札も増やしていきたいなと思っています。

実際に最近では、診断コンテンツやインナーコミュニケーション施策といった未経験のコンテンツや案件にも、どんどん挑戦させてもらっています。インフォバーンは「自分はこれをやってみたいです」と発信したら、ちゃんと情報もチャンスも集まってくるんです。案件でも、自分がインテリアが好きなことを雑談のたびに話していたら、近しい領域の案件に関わらせてもらえるようになりました。インフォバーンには「やりたい!」と言える場もそれを叶える機会もあるので、もしインフォバーンに入社される方がいたら、ぜひ自分の好きなこと、興味あることはどんどん言ってみるといいかもしれませんね。




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