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上京”就職”物語――私たちがインフォバーンに入ったワケ【前編】

みなさん、こんにちは。今回の社員インタビューでは、インフォバーンの社員の中から、地方から東京に出て新卒入社された3名に、「上京就職」をテーマに話していただきました。

インフォバーンは東京都渋谷区にオフィスがありますが、もちろん出身地や在籍地に関係なく、全国の学生や就活生を対象に新卒採用募集をしています。

かつてほど「東京」に憧れを抱く時代ではなくなり、今や「上京」という言葉も死語になりつつあるという話も、耳にするほど。それでも、就職活動や新天地で働くことにおいて、「地方出身ならでは」の感覚や苦労があるのではないか? 経験者の話を伝えることで、地方の就活生の方々にも何か参考になるのではないか?

そんな想いから、それぞれの大学事情から、就活の進め方、入社してからの生活まで、地方大学出身の3人に語り合っていただきました。前後編に分けてお届けします(※後編はこちら)。

青森、宮城、岡山、それぞれの大学事情

▲左から井上圭乃さん、佐々木七海さん、鈴木海人さん

――今日は地方大学出身の3人に集まってもらいました。就職活動において、東京近郊の大学生とは少し違う、「地方出身ならでは」の感覚や苦労もあるかと思いますので、ぜひお話を聞かせてください。まずは一人ずつ、簡単に自己紹介をお願いします。

鈴木海人(以下、鈴木):鈴木海人と言います。僕は2019年入社なので、ちょうど5年経ったくらいですね。最初から今にいたるまで、ずっとコンテンツディレクターとして、クライアント企業のオウンドメディア運営に携わって、コンテンツの企画・編集を担当しています。

出身は宮城県仙台市なんですが、大学は青森県弘前市にあったので、上京就職の矢印としては、青森⇒東京になります。大学では、教育学部の特別支援教育養成課程というところにいました。

佐々木七海(以下、佐々木):私は2023年新卒入社で、昨年の春から上京しました、佐々木七海です。肩書としてはWebディレクターですが、まだ新入りなので、先輩と一緒に資料作成やリサーチをしたり、Webの仕組みを勉強をしたり、担当案件に関わらず幅広く業務や業界のことを勉強させてもらっています。

住所はけっこう転々としたんですけど、今は実家が海人さんと同じ宮城県仙台市にあって、大学も宮城にある大学に通っていました。

鈴木:僕の実家は、仙台市の愛子(あやし)という山形との県境に近いところにあるんですけど、佐々木さんは同じ仙台市でも海側だよね?

佐々木:どちらかというと海側です。愛子は、電車が鹿とか落葉とかの影響で止まりますよね?

鈴木:そうそう。鹿と落葉で止まる。でも、雪では絶対に止まらないんです。

――仙台市は都会のイメージがありますけど、エリアによっても雰囲気が違うんですね。

佐々木:そうですね。だいたい宮城の大学は山の中にあることが多くて、私の通っていた大学は、仙台市から少し離れた黒川郡というところにありました。今年は実家のほうは全然雪が積もっていないらしいですけど、大学はめちゃくちゃ大雪みたいです。

――それでは最後に井上さん、お願いします。

井上圭乃(以下、井上):はい、2022年に新卒入社した井上圭乃です。業務はWebディレクターとして、クライアント企業の公式サイトや採用サイトの運用をしています。

出身は大阪府なんですが、岡山県にある大学に入学して、デザイン学部デザイン工学科製品・情報デザイン領域というところで勉強していました。

――デザイン学部といっても、グラフィックデザインなどとは違う専攻なので、学べる大学も多くはなさそうですね。

井上:物をつくったり、アート的な表現を学んだりする芸術系の大学なら、関西でもいくつかあるんですけど、情報デザインやインターフェイスデザインのような広義のデザインを扱っている大学は限られていますね。

佐々木:私も広義のデザインを勉強していたんですけど、東北でも学べる大学はしぼられてきます。

――同級生は地元出身の人が多いですか? 東京に就職する人が多いとか、地元で就職する人が多いとか、そこも大学によって違いそうですよね。

井上:私の大学は、地元の人か、隣県の兵庫県とか、瀬戸内海を挟んだ香川県から来る人が多かったですね。東京に就職する人は、全然いなかったです。

鈴木:弘前だと、東北六県から来ている人たちと、北海道から来てる人たちが多かったです。特に僕は教員養成系の教育学部だったので、周りには各々の地元に帰って教師になる人が多くて、まったく教育に関係ない東京の会社に入る人は、学部全体でも数人だったと思います。

――じゃあ、みなさんはわりと特殊な例なんですね?

佐々木:私の周りは半々くらいでしたけど、みんなが東京を目指していたわけではないです。

鈴木:地元以外で教師になる人でも、東京を選ぶ人は少なくて、神奈川、千葉、埼玉あたりが多い印象ですね。

――デザイン学部の学生だったら、仕事が多そうな大阪や東京に出る人も多そうですけど、そうでもないんでしょうか?

井上:意外と地方でも、デザイン系の制作会社や事務所はけっこうあるんですよ。私の大学には建築学科もあったんですけど、特に建築系の仕事は地方でもいろいろとあるみたいです。

佐々木:確かに建築系の人は、地元に就職する人が多いかもしれないですね。

上京就職か? 地元就職か?

――みなさんは就活を意識し始めたときに、東京に行こうというのが先にあったのか、むしろ地元志向だったけど、職種や業種から上京が選択肢に入ってきたのか、そのあたりはどうですか?

井上:私は場所はそこまで意識してなかったですね。特に東京に出ることに抵抗感もなかったし、勤務地から考えることはしなかったです。

佐々木:私は仙台がいちばん住み慣れていて好きだし、大きい街で不便もないので、最初は「仙台で就職するのもいいな」と思っていました。ただ、やっぱり希望する業種や業務内容の面で、東京のほうが募集が多かったので、東京の企業を調べることが多かったです。

鈴木:自分は大学のときに出会った「かっこいい!」と思った大人がみんな、一回東京に出たことのある人たちだったんです。それで「やっぱりかっこいい大人になるには、東京に出たほうがいいのかなぁ」なんて、ぼんやり思っていました。

――そもそも海人さんが、教師になるより民間で就職しようと思ったのは、何かきっかけが?

鈴木:教育実習のとき、指導教員の方に「あなたは教師に向いていない」と言われてしまったんですけど、自分自身でも「たしかに」と思うところがあったので、目指すことをやめました。そうしたら恥ずかしいんですけど、周りと比べて自分だけ人生が別のルートに変わっちゃった感覚が生まれて。「みんな地元に帰って教師として頑張るなら、オレは地元には戻らずに東京に行って頑張ろう」みたいな、逆張り的な意識が芽生えました。2人は「私は東京に行くぞ!」みたいな感覚はなかった?

井上:それはちょっとありましたね。出身の大阪から岡山に行ったときも、けっこうな衝撃があったんですよ。岡山に住んでいる人は、生き方だったり、生活リズムだったり、大阪の都市部の人とは全然違う。それがすごく自分にとって刺激になったし、楽しかったんです。だから就職を考えたとき、新しい場所に行って働くことがまったく私にとってはマイナスではなかったんですよ。大阪も岡山も好きだけど、「ずっと地元で」と決めてそこで働くよりも、新天地に出ることがむしろ楽しみでした。

鈴木:補足しておきたいのが、別に青森や宮城のことを十二分に知ったうえで結論を出したわけではないんですよね。まだ20歳そこそこですから、思い込みもあったと思います。「ずっと地元にいて面白いのかな?」っていう感覚を持ったのは、けっこう若気の至り的な発想ではあります。

井上:そうそう。私も岡山には大学時代の数年しかいないので、そこまでわかっているわけではないです。地元の大阪も大都市だし、逆に全然関係ない別の地方に行くという選択肢もあったんですけど、志望する業界の「先端」となったら、やっぱり東京になるのかなと。学生の浅はかな考えですけど、「東京を1度見ておきたい」という思いもあって東京に来た感じです。

鈴木:東京に対して「暮らす場所」というイメージがずっとなかったんですけど、就活のタイミングで「東京で就職したら東京に住めるんだ」と思ったら、「何か楽しそう」ってすごくワクワクしたのを覚えています。

井上:私もワクワクしていました。

数多ある東京の会社から、インフォバーンを受けた理由

――そんななかで、インフォバーンの新卒採用を受けたのはどういう経緯で?

佐々木:私の場合は最初、他にも志望していた企業があったんですけど、最終面接で落ちてしまって。そこからインフォバーンを見つけて、本命になった感じです(※佐々木さんと2023年度新入社員2名による就活体験談は過去に記事にしています。#1#2#3)。

鈴木:僕は同じ大学、同じサークルの先輩で、インフォバーンに入っていた方がいたんです。教員を目指すことをやめたタイミングで、その方に「私が今いる会社はあなたも好きそうだから、一回説明会においでよ」と誘われて、当時は1DAYインターンがあったので、そこに参加しました。

他の参加者はみんな東京近郊から来ていたんですけど、僕だけ夜行バスで来ていて、その日はどこかネットカフェにでも泊ろうかなと思っていたんですよ。そうしたら、インフォバーンの社員の方たちから、「帰るところないなら飲みに行こうよ!」と誘っていただいて、いろいろと話せたんです。その日のことが、すごく良い想い出になって……。それで結局、僕は就活はインフォバーンしか受けてないんですよね。

井上:実は私もインフォバーンの他には、もう1社しか受けてないです。インフォバーンの採用試験で、プレゼンする課題が出たんですけど、その課題制作を適当に済ませられなくて、すごく時間かかってしまったんですよね。これをやりながらだと、なかなか他の企業は受けれないなと思っていたら、いつの間にかインフォバーンだけになっていました(笑)。

――狙い打ちの就活をしていましたね! それでは、就活ではあまり東京には来てなかったんですかね?

鈴木:インフォバーンの面接がたしか4回あって、僕の場合はその4回だけです。

――でも、面接のたびに来たわけで、それだけでも大変ですよね。

鈴木:そうですね。僕は極端かもしれませんけど、東京にある他の企業もたくさん受けていくのは、現実的じゃなかったかもしれないです。新幹線代が高くて、青森―東京間だと往復で3万円以上するんですよね。だから、夜行バスを使わざるをえなくて、夜に出て朝方に上野について、そこから何社も回るとなっていたら、かなりきつかったんじゃないかな。

――岡山から東京もだいぶ遠いですけど、井上さん(22年入社)や佐々木さん(23年入社)の世代は、ちょうどコロナ禍のまっただなかで、世間的に就活もオンライン面接が中心でしたよね?

井上:そうですね。1個上の先輩の世代は就活の後半からオンライン中心に切り替わるくらいで、私のときはもう全部オンラインになっていました。

佐々木:私もほとんど就活では東京に来ていないですね。就活全体でも東京には2回来ただけで、インフォバーンに関しては全部オンラインでした。

――昨年の2024年度新卒採用では、インフォバーンもオフラインとオンラインを組み合わせる形で実施しましたが、就活生にとって、どちらにもそれぞれの良さがあると思うので、今後もうまく組み合わせて採用選考を進めていきたいですね。


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