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※この記事は2019年に公開されたものです。
2月22日、福岡大学 商学部 森田泰暢研究室(以下、森田ゼミ)の2回生たちがはるばるインフォバーンにきてくれました!
森田ゼミでは、ユーザーエクスペリエンス(UX)を中心としたサービスデザインを研究しています。そこで、UXや無意識の行動などを利用し、実店舗の購買における課題を見つけ出し、どうしたら解決できるかの実験と研究を実施。今回は、その研究発表をしました。
課題は、「サービスデザインという考え方をどのようにビジネスに反映していけるのか」。インフォバーンのINFOBAHN DESIGN LAB. (以下、IDL)では、サービスデザインを利用して企業のイノベーション支援をしています。そこで、IDLに所属する川田さんも発表会に参加し、学生が研究のなかで感じた課題や不安にアドバイスしました。
普段研究している領域で働く人に研究発表ができたのは、学生にとっては貴重な機会だったのではないでしょうか。
共通言語をみつけて、中身をデザインする。
IDLではサービスデザインの考え方を基に、ワークショップの設計やファシリテーション、リサーチなどを用いて企業のイノベーション支援をしています。
川田さんのIDLでの役割は、コンテンツストラテジスト。「コンテンツストラテジストの仕事は共通言語をみつけて、それをもとに中身をデザインすること。お客さんが潜在的にしたいと思っていることを言語化して、プログラムをつくっていくんです」。
実店舗での観察も踏まえて学生が研究発表!
1チーム目は、「ビジネスデザイン」についての研究について発表してくれました。
まずは、とあるスポーツ店で3週間ほど実際に働きながら店舗を観察。さらに、店舗利用者にインタビューを行ったうえで、「顧客のペルソナ像」と、「店舗の中にある価値」を分析し、店舗ができるサービスをどうしたらより良くできるかを考えました。
2チーム目の研究テーマは、「無意識の行動を利用して、課題解決する」。
カフェの店舗と、消費者の行動を観察し、見つけた課題と行動傾向を照らし合わせて、仮説を立て、人間の無意識の行動を利用して解決へ導くための実験をしたそうです。
試行錯誤の繰り返し。モヤモヤしているのも大切な時間!
学生は研究のプロセスで「うまく言語化できない!」「分析がうまくいかない!観察不足なの?」「悩んだときに人に頼ってしまう……。」などさまざまな課題にぶつかったといいます。
そんな振り返りに川田さんは「私も最初はできませんでした。けれど、いろいろなプロジェクトを3、4つくらいしていくとコツがわかってきて、少しずつ言語化できるようになっていきました。これは経験を積むことがとても大事です」。
分析だけではないですが、何かに取り組むとき、「何のためにしているのか?」を常に意識して、都度その目的に立ち返ることでブレずに進めていくことができるのだそう。「そのためにも前提となる仮設、課題定義はもちろん、それに対して、どう調査し、分析していくのかをきちんと設定することがとても大切です」と川田さん。さらに「人に頼ることは決して悪いことではなく、そこから学んで視野を広げるきっかけになります。一人で抱え込むのではなく、先生に聞いたり、チームのメンバーと話し合ってみるというのは一つの打開策だと思います」。
最後に、川田さんは学生にエールを送りました。
「この領域というのは試行錯誤を繰り返す世界。モヤモヤする時間ばかりですが、目的を持ってその方向に進んでいけば、遠回りしたとしても何かが見つかるはずです」。
実際にビジネスとしてやっていても、うまくいかないことや課題はつきもの。
課題があることに不安を感じていた学生たちも、「次はこうしてみよう!というような前向きな気持ちを持てるようになりました!」と言ってくれました。私たちも、大学2年生のみなさまの未来にワクワクしています!