観光立国推進基本計画 | 観光政策・制度 | 観光庁
計画期間における基本的な目標【持続可能な観光地域づくりの体制整備】・持続可能な観光地域づくりに取り組む地域数令和7年までに100地域(うち国際認証・表彰地域 50地域)にする。【令和4年実績:12地域(うち国際認証・表彰地域 6地域)】 ...
https://www.mlit.go.jp/kankocho/seisaku_seido/kihonkeikaku.html
皆さん、こんにちは!2025年2月からNutmegLabs Japanに入社しました、@katz です。これまではSmartHRでSaaSの面白さや奥深さをとことん味わってきました。入社エントリー書かなきゃなと思ってたら、3ヶ月過ぎてたので、重い腰を上げて執筆しました。
このブログでは、僕がなぜSmartHRを卒業し、Nutmegという新天地を選んだのか、その理由とNutmegが描く未来についてお伝えしたいと思います。
SmartHRでの5年間は、本当に充実した時間でした。マーケティングとして数字と日々向き合い、年間12億円のマーケティング予算を動かし、自由に施策を打ち続ける日々。データアナリストを経て、グループ会社では、Biz(ビジネス)側の立ち上げメンバーとして、開発以外の全てを担当する「何でも屋」を経験しました。市場調査から営業、マーケティング、採用まで、まさにゼロからの事業づくり。この経験が、今の僕の土台になっています。
その後、SmartHRに戻り、アプリストア型の新しいプロダクトの立ち上げにも関わりました。マーケティング組織の立ち上げと責任者、採用、開発連携まで幅広く担当し、組織が成長し役割が細分化される中で、自分の専門性をさらに深めることができました。しかし、より広い視野で事業全体に貢献したいという思いが強まり、新たなチャレンジを求めるようになりました。
日本の観光産業が今、どれだけ伸びる可能性があるかご存じですか? 観光は、単なる遊びではなく、日本経済を引っ張っていく大きな産業に育っています。新型コロナウイルスの影響を乗り越え、訪日外国人旅行者数と消費額は、過去最高を更新しています。
2024年の訪日外国人旅行者数は約3,700万人を超え、使われたお金はなんと8.1兆円に達しました。これはコロナ禍前の2019年と比べても非常に大きな数字です。そして、2025年には旅行者が4,020万人を超える予測が出ており、これからもどんどん盛り上がることが期待されています。国内旅行も元気を取り戻し、一人当たりの消費額も増えるなど、日本の観光はまさに勢いに乗っています。( 参考 : 国土交通省 観光の現状について )
Nutmegが狙う市場規模
この力強い成長の背景には、いくつか理由があります。円安で日本への旅行がお得になったり、モノを買うより体験を重視する「コト消費」が増えたり、日本の豊かな自然や文化、食が注目されたり。国際的な大きなイベントも、外国からのお客さまを増やす後押しになっています。
もちろん、良いことばかりではありません。観光客が集中しすぎて困る問題や、人手不足、大都市ばかりに観光客が偏る課題も出ています。しかし、政府もこの成長を後押ししようと本気で動いています。「観光立国推進基本計画」を掲げ、質の高い観光と地方への誘客を重視しています。
そして、この巨大な観光市場の中で、Nutmegが特に注目しているのが「タビナカ」市場です。これは、旅行中のアクティビティや体験、つまり「旅先での過ごし方」に特化した市場を指します。ホテル予約や航空券手配といった「タビマエ」はもう成熟していますが、「タビナカ」はまだまだデジタル化が進んでおらず、これからの伸びしろがものすごいんです。観光施設の方々は、今も予約を紙や電話で管理したり、手作業で在庫を管理したりすることが少なくありません。せっかく素晴らしい体験を提供しているのに、情報がうまく伝わらなかったり、予約の手間でお客さまを逃してしまったり…これって、すごくもったいないですよね。Nutmegは、この「タビナカ」市場を変えるため、オールインワンのDXソリューションを提供し、観光事業者さまの売上アップと業務効率化を応援しています。
いま、観光業界は大きな構造変化のまっただ中にあります。
1990年代以降、音楽業界や出版、小売、広告といった業界では「プラットフォーム集中型モデル」が急速に台頭しました。CDショップに足を運ぶかわりに、iTunesやSpotifyで音楽を聴く。紙の雑誌を買うかわりに、キュレーションアプリで情報を拾う。これらに共通するのは、“中央集権的”なデジタルプラットフォームへの集約です。
観光業界でも、同様のことが起きました。大手OTA(Online Travel Agent)に頼れば、全国・全世界に販売できる。SEOや広告に時間を割かずに集客できる。そんな合理性のもと、観光事業者さまの多くがプラットフォームに「集約」されていったのです。
しかし、ここ数年で流れが大きく変わりつつあります。
こうした課題が顕在化し、「脱プラットフォーム」「自社チャネル強化」への関心が急激に高まっています。
この「プラットフォームに頼りすぎる形から、自分たちで直接お客さまとつながる形へ」という大きな変化こそが、Nutmegが挑戦している分野です。これは、新しい技術の進化や、消費者の価値観の変化によって、ますます加速しています。企業は、間に業者を挟まずにお客さまと直接つながり、集めたデータを活用して、長く良い関係を築くことで、コストを減らし、自分たちのブランド価値を高め、一人ひとりに合わせたもっと丁寧なサービスを提供できるようになっています。
では、具体的にNutmegが目指す「タビナカ」市場でのD2C(Direct to Consumer:お客さまと直接つながる)支援とはどういうことか? 例えば、観光施設が、これまで旅行予約サイト経由でしか予約を受け付けていなかったとします。サイトに手数料を払い、お客さまの情報はサイトが管理し、観光施設はお客さまと直接向き合うのが難しい。これでは、何度も来てくれるお客さまを増やすことや、一人ひとりに合わせたきめ細やかなサービス提供は難しいですよね。
Nutmegは、このような観光事業者さまが、自分たちのウェブサイトから直接予約を受け付けられるように、予約管理、在庫管理、お客さま管理、決済、さらには販促まで、全部まとめて支援するSaaSを提供します。これによって、観光施設は手数料を減らし、浮いたお金をサービスの向上や新しい企画に使うことができます。お客さまの予約情報や来店履歴、好みといったデータを自分たちで管理し、一人ひとりに合わせたサービスを提供できるようになります。これは、お客さまと長く良い関係を築くことにも直結します。
Nutmegの機能群
私たちは、この変化を「観光業界の構造を変えること」と捉えています。多くの観光事業者さまが、大きなプラットフォームに頼るのではなく、自分たちの力で直接お客さまとつながり、ビジネスを自由に展開できる世界を目指しています。この挑戦には難しいことも伴いますが、「予約は紙と電話」「在庫管理はエクセル」といった現状を目の当たりにし、「ここには、必ず僕たちの価値を届けられる」と確信しています。
僕がNutmegと出会ったのは、Coral Capitalが主催する「Startup Aquarium 2024」でした。
そこで初めて創業者のtakashiさんと会いました。初めてお話ししたときから、丁寧な口調ながらも、「グローバルを目指す挑戦心」がひしひしと伝わってきました。日本市場だけでなく、最初から世界を見据える野心の大きさは、ビジネスパーソンとしてもう一段階ステップアップしたい!と考えてた僕にとって、理想の上司だとと強く思えました。
また、創業時にシリコンバレーで立ち上げたサービスが、コロナ禍のパンデミックで売上ゼロという絶望的な状況に直面したにもかかわらず、プロダクトを再構築。見事にPMF(プロダクトマーケットフィット)を迎え、今では成長フェーズに突入しています。このエピソードを聞いたとき、今後どんな困難があっても何度でもチャレンジできる、そんな会社の強さを感じさせてくれました。僕自身もSmartHRで立ち上げに関わったグループ会社を一度クローズした苦い経験があるからこそ、ハードシングスを乗り越えたtakashiさんの姿に深く共感しました。
NutmegはまだまだシリーズAの段階。日本そして世界の観光産業を変革していくためには、現在のプロダクトだけでなく、さらに多くのプロダクトを世の中にリリースしていく必要があります。新規事業が一度で成功することは稀だからこそ、このハードシングスを乗り越えた経験を持つリーダーがいるこの会社なら、どんな困難も乗り越えていけるだろうと確信しました。
そして、Nutmegは「Day1から世界へチャレンジ」を掲げていますが、プロダクト開発にもその考え方は反映されています。海外と日本の最新の観光トレンドを徹底的に調べ、プロダクトに落とし込んでいます。多言語対応をはじめ、世界で通用するプロダクトとして開発を進めています。
日米を拠点にビジネスを展開
そして、AIへの積極的な投資もNutmegの大きな特徴です。単に効率を良くするだけでなく、観光事業者さまのビジネスをより効率的に、よりパーソナルにするためにAIを積極的に活用しています。AIによる予約データの分析で、お客さまの好みや行動パターンを予測し、一人ひとりに合わせたおすすめを提案することで、売上アップにもつなげています。また、お客さまからの問い合わせにAIが自動で答えたり、多言語対応のチャットボットを導入したりすることで、事業者さんの負担を大きく減らし、お客さまへの対応をより良くすることも可能です。今もAIの新機能を開発中なので、リリースが待ち遠しいです。
僕の最近のキャリアは「事業を創る」ことに携わってきました。BtoB SaaSの新規事業立ち上げから成長まで、プロダクト企画、戦略設計、チームづくりなど、事業を前に進めるすべてを経験してきました。これらの経験は、Nutmegで今、僕が担当しているミッションに直結しています。
そして、Nutmegにジョインしたもう一つの大きな理由は、「これまでの経験をフル活用してチャレンジできる」という強い魅力があったからです。シリーズAという、まさにこれから成長していくタイミングで、本当の実力が試せる。この環境に、僕はワクワクしました。毎日、お客さまの声を聞き、課題を整理し、プロダクトやマーケティング、セールスと一緒に改善を重ねる。この事業の進展を間近で感じられることに、僕が求めていたものがありました。
また実は、僕が観光業界に特別な思いを抱くようになったのは、学生時代の原体験に遡ります。大学生の時、ダイビングサークルで伊豆や沖縄の海に潜り、地元の小さなダイビングショップのオーナーさんたちにお世話になりました。彼らが、最高の体験を提供するために日々奮闘しているのに、予約管理やお客様対応などがアナログで大変そうなのを見て、ずっと心に残っていたんです。「こんなに素晴らしい体験を提供している人たちが、もっとビジネスに集中できたら、もっと多くの人に感動を届けられるのに…」。この時に感じた「想い」が、僕が今、Nutmegで挑戦する原動力になっています。
僕は今、NutmegLabs Japanという新たな舞台で、観光業界のDXという大きな挑戦をしています。成長し続ける市場、時代の流れを捉えたビジネス、そして何よりも、創業者の熱い想いと「最初から世界を目指す」「日本の観光産業を盛り上げる」という想いが、僕をワクワクさせてくれます。
誰の心にも、育った地元の空気や忘れられない旅の思い出ってありますよね。あの感動、あの景色、あの出会い…そんなあなたの人生の思い出となった旅行や観光、地元の魅力を、もっと多くの人に届けたい、もっと盛り上げたい。そう考えている方がいたら、ぜひ一度、気軽に話してみませんか?
僕たちは、観光業界の未来を一緒に創っていく仲間を本気で探しています。あなたの「好き」と「実力」を思う存分発揮できる場所が、Nutmegにはきっとあります。