僕はずっと本当の経済、つまり経世済民について考えてきた。
そして、経済を壊し人類を滅ぼすものの正体は実は経済取引に使われる貨幣ではないかと考えている。
確かに貨幣は便利な道具だ。
数字で表現されるし誤解がない。ただ一方で、価値を数字で表した途端に漂白されてしまうものもある。それが文脈というものだ。文脈には意味、すなわち物語や繋がりがある。このような財の中に畳み込まれている価値の大きさを我々は過小評価しすぎているのではないか?
貨幣を使うことによる清算の手軽さより、財を形成するまでに紡がれた文脈価値の方が大きいというケースは実際多いのである。
それで僕がずっと考えてきたのは、どうやれば貨幣と非貨幣、つまりギフトエコノミーやシェアエコノミー、あるいは記帳経済のような代替取引手法を同じ土俵に載せてどちらの取引方法が最適かを決定する論理モデルを創りあげることだ。
その貨幣/非貨幣の採用判断を決定するモデルは論文にして提出した(論文はコメント欄参照)
このモデルを使うと面白いことがわかる。それは直感的には貨幣取引を用いた方がよさそうでも、実際には非貨幣取引の方が価値が大きくなるケース(もちろんその逆もある)が発見されたことだ。
たとえば小規模厨房の職人チームの賃金はどうか?
賃金で厳格に統制した方が安定すると考えられがちだが、数人規模の厨房では信頼関係と暗黙の合図が仕事を滑らかにする。職人間の物語や美学が共有され、互いの呼吸がそろうことで高い生産性が生まれる。契約中心の関係にすると「指示された範囲しかやらない」姿勢が生じ、創造性が減少する。小規模で文化が共有された場では、非貨幣の方が効用が高いという結果だ。
では小規模病院の当直当番を代わってもらいたいという時は?
直感はお金を使わずとも互助(ちょっと代わってもらう)で回るという見方であろう。だが医療現場では実際には遅刻・欠勤が致命的であり、時間厳守と責任分界が決定要因となり、貨幣を使った方が有利だ。契約・待機手当・監査は到着時間の分散を小さくし、欠勤率を下げることにつながるのだ。
次に災害初動72時間の物資配布についてはどうか?
災害直後はボランティアが最も動けると考えられるが、実際は情報や人が錯綜し、配布の記録と追跡が重要になる。初動段階では責任の所在と速度を明確にする契約的枠組みが必要で、貨幣の仕組みが効率を発揮する。互助は被災者支援の後半で価値を持ち、時間の経過とともに貨幣から非貨幣へと主役が入れ替わる。
では世界規模オンライン翻訳では?
直感は大規模経済は資金で動くという見方である。しかし実際には評判・レビュー・名誉が貢献を駆動し、作業細分化で実効規模の問題を回避できる。相互評価の可視化と権限分散が非貨幣経済を強化するのに一役買うケースである。
マイクロファイナンスはといえば?
金融は貨幣でしか動かないと考えられてきたが、宗教的規範と連帯保証の仕組みが強い共同体では、互助と監視によって返済が保証される。返済を怠ると社会的信用を失うため、金銭的契約よりも強い拘束力を持つ。小口の融資では非貨幣がよく機能するが、規模が拡大すると多様化が進み、監視が効かなくなる。結果として、制度的保証を持つ貨幣型に移行せざるを得ない。
このように貨幣/非貨幣のどちらを用いるかについては、以下の5つのSを中核変数として関数を組み実数を入れて算出した結果である。
Speed(Δq)…「締切に間に合う力」の差(お金Money−非貨幣Reciprocity)
Scale(H)…「大規模・異質さ」の強さ(大きいほどM有利)
Spark(ΔF)…「新しい価値の出やすさ」の差(資本集約=M/共創+外部性=R)
Story(ΔSem)…「意味・物語・同一性」を育てる力の差(M−R)
Settlement(Δα)…「清算の最終性・承認」の差(M−R)
このモデルの最適性についてはアカデミズムで解像度を高めるとして、僕がもっとも伝えたいことは、「今までの経済学はあまりにも貨幣(お金)を前提にその大小や集積としてのGDPを絶対価値としてとらえすぎてきたのではないか?」ということだ。
最初に言ったように、僕は人類を滅ぼすのは貨幣(お金)であると思っている。
貨幣は数字で表され、そして数字は差分をもって初めてアイデンティティを持つものである。だから数字は常に相対的関係を作りだすし、その使命を持っている。
仮に全員に一人100万円ずつ配ったとする。そうするとこの100万円は無価値となり、誰も基礎的生活を充足させることはできない。なぜなら貨幣価値とは相対的に生まれるものであり全員が100万円をもっている状況では価値はなくなるからだ。こんな単純なことさえ理解されていない金融政策の現場がある。
(質問が来ていたので補足: 皆が同じ数字を有してしまった場合、貨幣は「空の器」となる。もちろん単なる交換手段としての機能は残るが、数字の大きさという優劣を失った交換プロトコルでは、希少資源の選別・配分を貨幣単独で処理できなくなるため、貨幣の中心機能は実質的に失われるという意味。)
金がある人と金がない人がいるからこそ金に存在価値が生まれる。
つまり、貨幣という数字はその本性を「差」にみる。そして「差」は人の手を借りてかならず数字自体の膨張と、数字取引によって人々の分断をもたらす。このような本質的議論を経ないで経済の本質(経世済民)を語ることは今後はゆるされないであろう。
また、貨幣取引によって安易に漂白されているが、非貨幣取引によって保全されるナラティブな価値(文脈・物語・繋がり・意味)の大きさをあらためて再評価した時、人々は新しい取引方式を採用するだろう。
僕の仕事としては、まず貨幣/非貨幣の取引手法を統一式で同じ土俵で評価することだった。
しかし、僕の最終目標は別の次元にある。それは効用において非貨幣取引が常に貨幣取引に勝るということを証明することにある。これにより貨幣取引の撤廃と非貨幣経済国家の成立と本当の豊かさに満ちた世界が取り戻される。僕の最後の仕事だ。
ここにおいて「お金のなくなる日」が訪れる。
ブルー・マーリン・パートナーズ株式会社
私たちブルー・マリーン・パートナーズ株式会社は、事業創造ファームです。共通の目的を持った多様なバックグラウンドのメンバーが、形式知・暗黙知を結集して実行する集団です。 事業創造のプロ集団として、コンサルティングや投資家など”支援者”の立場ではなく、事業を創り大きくする責任を持ち自らコミットして実務を担います。未来の産業の芽になる事業に出資し、事業開発を行います。また、事業創造の現場で培った知見を生かして、新規事業開発や戦略的事業買収などをテーマとしたコンサルティングを提供しています。 ◆全てはこの国の未来の発展のため  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 私たちブルー・マーリン・パートナーズ株式会社は、新たな事業を創造し、日本の発展に寄与するために存在する会社です。 2040年以降の継続した日本の発展のためには、超長期の産業の芽を育てるために、アート・医療・農業・金融・宇宙、そして健康と人権を保全するさまざまな仕組みを考えなければなりません。そこで、地球環境・生態系、そのような分野における恒久性を担保する「新しいエコシステムの創生」を目指しています。 ◆どのような事業をやっているか  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 主力事業は大きく3つです。 1. コンサルティング 「本質的に必要なものは何か」「この事業における価値は何か」を常に問い続け、クライアントへの価値を提供します。領域は、新規事業検討た戦略的事業買収など、戦略&ファイナンスの領域が多いです。3名〜5名ほどのチームを組んで、 2. 事業創造・投資 私たちは現在、事業創造・投資を積極的に行なっています。例えばこれまで、宇宙産業・AI・ロボット産業など10年、20年先に、花開くであろう事業に対して投資を行なってきました。単なる目先の利益ではなく産業の中でパラダイムの転換を起こせるか、すなわち産業を一歩前に進められそうか、という首尾一貫した観点で支援をしています。ここが私たちの最大の強みであり、特徴、面白さであると考えています。 3.自社サービスの提供 ブルー・マーリン・パートナーズは、子会社・関連会社も含めて自社で産業創造に貢献するプロダクトを持っています。天才性を基点に個人の主体的な人生を支援する『ジーニアス・ファインダー』、企業分析を市民全員が直観的に理解でき金融参加を可能にするシステム『バリュエーション・マトリクス』、学生向けのグローバル人材育成支援のための海外ビジネス研修『武者修行プログラム』などが主になります。事業創造支援に留まらず、自社プロダクトによって会社の目指すビジョンを達成できるエコシステムの創生を行っています。 会社説明はこちらをご覧ください URL: https://bluemarl.in/case/760 実際の投資先はコーポレートサイトに貼ってあります。どの企業もワクワクする事業を展開しているのでご覧ください! ▼投資先企業様 https://bluemarl.in/business/#:~:text=%E3%81%99%E3%82%8B%EF%BC%88%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%81%B8%EF%BC%89-,%E6%8A%95%E8%B3%87%E5%85%88%E4%BC%81%E6%A5%AD,-2018.1.1