株式会社ESP 代表取締役 高原です。
最近あるマンガを読んで、「心の座」という話題がありました。
心は体のどこにあるかという議論です。
■心はどこにあるか?
かつて、紀元前に生きたプラトンは脳と答え、アリストテレスは心臓と答えたそうです。
私見ですが、これは医学が進んだ今考えると、脳が正解なのかなと思います。
脳が何かを認知し、感情という刺激となり、交感神経を通じて心臓の鼓動を早くする。
つまり、原因が脳で、結果が心臓という理屈です。
心は2千年以上前も人々の関心だったようです。
■無意識が先、意識が後
私はできるだけ日々の心の動きを分析するよう努めています。
分析すると、無意識に感情が先行し、理由は意識で後付けと気づかされることが多いです。
例えば、〇〇さんが好き!という感情が先にきて、その理由は後から考えるようなものです。
そもそも好きは自分の中の感情で、理由を考える必要もないように思います。
好きな人や好きなことを「好き!」と言えると、世界が変わって見えます。
■2次感情はコントロールできる
無意識が意識より先ということは、本質的に無意識に湧き上がる1次感情のコントロールは不能です。
また、アンガーマネジメントを学ぶと、怒りや悲しみのネガティブな感情は、2次感情ということが理解できます。
怒りや悲しみの裏には何かの「期待」が隠れていて、「現実」が「期待」通りにならなかった場合に「不満」という1次感情が発生し、「不満」のストレスが解放できず、「怒り」や「悲しみ」の2次感情になります。
例えば仕事で、「部下が何度注意してもミスする」という状況でイラっとしたとします。
この裏には「部下にもっと成長して欲しい」という、相手への期待があります。
この期待が裏切られた時に不満を感じ、不満のやり場がわからないため、怒りや悲しみの2次感情になります。
見方を変えると、自分が勝手に他人に期待しておいて、その期待が裏切られたから不満という状況です。
これは他の誰でもない自分で自分の首を締めているという構図になり、まるでお笑いコントです笑
■不満を楽しみに変換するフレームワーク
15年位前にふと発見したのですが、負の2次感情はあるフレームワークを使うことで、コントロールできます。
その方法は2次感情の前に以下の接続詞を挟んで、あてはまる内容を考えるだけです。
その魔法の接続詞は
「おかげで」→「だから」
です。
例えば先の例だと以下の通りです。
★部下が何度注意してもミスする
→おかげで注意だけではミスを防げないことに気付いた。
→だから人はミスをすることを前提に、仕組みから考え直す。
イラッとした時に、メモに書きだして考えると効果的です。
自分の見方を変えることができ(心理学で「リフレーミング」と呼ばれる)、不満を建設的なエネルギーに変換できます。
または、自分にある無意識の期待に気付けるかもしれません。
気付けたらその期待を手放すだけです。
慣れるとパズル感覚で楽しめます。
参考になると幸いです。