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過酷さを増す環境のなかで奮闘する農家さんの思いを一人でも多くの人に伝えたい。野菜ソムリエプロが手がける「こゆ野菜セット」

世界一チャレンジしやすいまち、宮崎県新富町。
この町で、自分のやりたいことにチャレンジしてみませんか?

宮崎県新富町が2017年4月に設立した地域商社こゆ財団は、新富町でチャレンジを始める新たな仲間を募集しています。詳しくはこちらをご覧ください。

ここでは、私たちこゆ財団をはじめとして、いまどんな仲間がいるのか、町ではどんなチャレンジが起こっているのかを紹介しています。

今回は、新富町の野菜を詰め合わせた「こゆ野菜セット」です。



「こゆ野菜セット」は、宮崎県新富町が2017年4月に設立した地域商社こゆ財団が、同年5月からスタートしたオリジナル商品です。主にふるさと納税の返礼品として全国各地にお届けしています。その数は、月平均で800件。ピーク時は1000件を超えています。

この「こゆ野菜セット」は、ふるさと納税で単月でも申込可能ですが、たくさんの方からご支持をいただいているのは毎月届く定期便です。いつも異なる内容なので、何が届くかをお楽しみいただけます。

こうした野菜セットは、農家さんとのつながりやネットワークがあればできるように思われるかもしれません。

しかし現実には、多くの困難が伴います。近年、高温多雨や台風といった自然災害に農業の現場は大きく揺さぶられています。新富町でも、台風や豪雨によって大きな被害が毎年のように出ていて、そのたびに価格が乱高下を繰り返す中、農家さんの試行錯誤もやむことはありません。さらに農家さんの多くは高齢だったり、人手不足という課題を抱えており、農業をこれからも続けていくにはさまざまな困難が伴っています。

「こゆ野菜セット」は、こゆ財団メンバーの一人で野菜ソムリエプロの資格を持つ黒木さゆみがリーダーとなり、そんな農家さん一人ひとりの思いと、重ねてきた技術と努力によって生み出されたおいしさをお客様にお届けしようと作っている商品です。



現在の契約農家数は、町内に約40軒。品目、品種、収穫予定の時期、さらには畑による味の特徴まで詳細に把握し、温度変化に弱い野菜は特に管理や取り扱い方を徹底しながら、色合いから種類、大きさ等のバランスまで想定して毎月のメニューを決定。検品・梱包担当のスタッフと密にやりとりをしながら、セットを作り上げていきます。

農業の現場は、先述の通りたくさんの環境要因に左右されています。さらに夏場はそもそも収穫できる種類も量も少ないですし、想定していた品目が十分に揃わないことは日常茶飯事です。


※豪雨で水没した農家さんのビニルハウス


それを乗り越え、毎月のセットを作りあげられているのは、黒木が地道に積み上げてきた農家さんとの信頼関係によるもの。物理的なつながりやネットワークだけではできないものになっています。彼女は新富町の農家さんと全国のお客様とをつなぐ、大きく重要な役割を果たしています。

「実家が農業と畜産をやっていて、小さいころから父親をはじめ身近に農家さんがいる中で育ちました。農家さんの地道な作業を見ていたので、むしろ私にはできないし、農家にはならない!と思っていたんです。でも、農家さんは地道な作業の中にも新しい考えを取り入れようとしていて、その姿勢がすごいなと思いました。それに毎日大変な作業をされているのに、みんなニコニコと接してくれて、すごくいいなあと」と黒木は話します。極端な偏食だった学生時代に、アルバイトで農家さんと出会い、その優しさやたくましさに触れたことから、農家さんのことが大好きになったという彼女は、それ以来農家さんのためにという思いで走り、今に至っています。

農家さんの思いを伝えるには、おいしく食べていただくのが一番。黒木がリーダーを務める野菜発送チームは、毎月の内容に合わせてレシピを作り、手書きのチラシにまとめて同梱しています。



2019年の夏、1組の家族が県外から新富町を訪問されました。いつも届くふるさと納税の野菜セットがお気に入りで、どんなところでこの野菜たちが育てられているのか、この目で確かめてみたいと思ったそうです。商店街にある「こゆ野菜カフェ」で町の野菜を味わっていただいたご家族は、来てよかったと笑みをこぼしていらっしゃいました。

新富町にはめぼしい観光地はありません。ですが、本当においしい野菜を手がける農家さんの思い、その思いをたくさんの人に伝えたいという思いは、観光地以上に人の心を動かすものだと思います。

「こゆ野菜セット」は、新富町ふるさと納税で申込ができます。気になった方はぜひ。

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