「研修が充実しています」――
エンジニア採用の求人を見ていると、よく目にする言葉です。だけど、その一文だけで、入社後の毎日を思い描くのはなかなかに難しいものです。
「研修期間が長いから安心」や「誰でも半年で一人前!」と心踊らされる言葉が並んでいても、それだけでは研修の本質まで見えてきません。
もちろん、技術を学ぶことは大切です。ただ、本当にその人を考えるのであれば、技術そのもの以上に、まずは「どのように学ぶのか」であったり「どう考えるのか」、「困ったときにどう前へ進むのか」といったことを教えるべきです。
なぜなら、みなさんにはこれから、長い長いエンジニア人生が待っているのですから。
そこで今回は、コネクトに入社したあと、どのような研修を行っているのかを少しだけ話をしてみたいと思います。
まずは研修そのものの話に入る前に、コネクトが大切にしている「人」について話しをさせてください。
コネクトが大切にしたいこと、3つのOur Values
コネクトには、Autonomy、Consideration、Self-Innovationという揺るぎない3つのOur Valuesがあります。
- Autonomy
「自立した考え」を持ち、行動することです。
率直に相手へ伝え、誰かのせいにせず、自分の発言に責任を持つ。お互いが自立しているからこそ、依存関係ではない、本物のパートナーシップを築けると考えています。
- Consideration
「思いやり」を持って人と向き合うことです。
異なる意見にも耳を傾け、無関心で終わらせず、関心を寄せる。そのうえで、思いやりを持ち素直な意見を伝える。信頼し合えるチームをつくるための姿勢です。
- Self-Innovation
「自分を変革」させていくことです。
コンフォートゾーンの外へ出て、誰かと一緒にやってみる。自分より大きなもののために動くなかで力を磨き、今の自分を超えていく。一人ではできないことも、チームなら挑戦できると考えています。
コネクトが目指しているのは、仕事で人を育て、事業で社会を良くする循環です。その中でも研修は、その循環を支える根幹の一つだと考えています。
経験が違っても、全員が受ける共通研修
コネクトでは、新卒・中途、未経験・経験者を問わず、入社したエンジニアは全員、同じ研修を受けてもらいます。研修は入社初日から始まり、OFF-JT(実務外研修)は標準で2〜3か月。OFF-JTを経て、配属先で先輩社員のもとOJT(実務を通じた研修)で実務経験を積んでいきます。
「経験があるのに、同じ研修を受けるのだろうか」と思った中途採用の人もいるかもしれません。
経験者がこれまで培ったもの、もちろん大きな力になります。私たちとしても大変勉強になります。一方で、「ここではどう設計を考え」、「レビューでは何を大切にするのか」というコネクトでの観点や共通の前提も欠かせません。全員が同じ研修を受けることで、技術経験が異なる人同士でも、同じ地図を見ながら話せるようになります。
研修から実務までをシームレスに
研修は、オンボーディングから始まり、文書化・設計、プログラミング・実装、プロジェクト研修の流れで進みます。要件を整理し、設計に落とし込み、実装とテストを経てレビューを受ける。開発の仕事を部分ごとに切り分けて覚えるのではなく、一つの流れとして経験してもらう構成です。
また、研修と配属後の現場をできるだけ切り離さないことも、コネクトの研修の特徴です。研修では実際の開発現場と同じ環境や進め方を取り入れ、OFF-JTで経験したことを、そのままOJTでの実務へつなげられるようにしています。研修が終わった途端にまったく違う環境へ放り込まれるのではなく、研修から現場へシームレスに移っていけます。
OFF-JTの修了にあたっては、仕様の背景を理解し、設計の意図やコードの品質について、自分の言葉で考えを伝えられることを重視しています。また、必要なときに自ら相談し、仕事を前へ進められるかも含め、日々の積み重ねを総合的に見ながら配属を判断します。
OJTでは、OFF-JTで身につけた開発の流れや考え方を土台に、実務経験を重ねながら、少しずつ自分の力で仕事を前へ進められる状態を目指していきます。
現在コネクトでバリバリ働いている社員も、最初からすべての仕事を一人で担えたわけではありません。それぞれの現場で考え、相談し、試しながら、一つずつできることを増やしてきました。
花が開くまでの速さは、一人ひとり違います。だからこそ、目の前のことに素直な気持ちで向き合い、実直に積み重ねていくことを大切にしています。
すぐに結果が出なくとも、実直に積み重ねていくなかで、自分の力を花開かせていく人を、コネクトはこれまで見てきました。一人ひとりの成長に向き合いながら、その歩みを支えていきます。
「一人でできる」が、自走ではない
研修中には、「15分考えて解決しなければ必ず相談する」という目安を設けています。この15分は、ひたすら一人で悩む時間ではありません。実現したいことや試したこと、どこで手が止まったのかを整理し、誰に何を聞けば前へ進めるのかを考えるための時間です。決して、答えを早くもらうことではありません。大切なのは、このプロセスを通して前へ進めたという成功体験を積み重ねることです。
そのため、毎日の夕会では進捗や困りごとを共有、定期的な1on1では研修や会社生活を振り返りを行なっています。プルリクエスト上のコードレビューでは実装の品質を確認し、対面レビューでは設計の意図を対話ですり合わせます。相談を受けた研修担当者も、すぐに答えを渡すのではなく、問題を一緒に切り分け、本人が次の一手を選べるところまで向き合います。
コネクトが考える「自走」とは、何でも一人で解決することではありません。自分で考えたうえで、必要なときには適切な相手と協力しながら、仕事を前へ進める力のことです。研修では、その力を日々の実践のなかで身につけてもらいます。
AI時代にこそ必要な、判断するための土台
生成AIがコードの生成や定型作業を担えるようになった今、コネクトはAIの活用を積極的に推進しています。これからの開発において、AIを大いに活用していくことになるでしょう。
だからこそ、AIに任せることと、人間が担うことを切り分ける力が必要だと考えています。AIが出した答えが仕様に合っているのか、設計に問題がないのか。少なくとも現在、その判断を担うのは人間です。
その判断力を身につけるため、研修では原則としてAIを使わず、まずは自分の力で課題に向き合ってもらいます。自分なりの判断基準を持つことが、AIを正しく使いこなすための土台になると考えているからです。
AIの進化によって、エンジニアに求められる力も変わり続けます。仮に今を乗り切れたとしても、この激動するITの潮流のなかで、10年後もあなたはその波に乗れているでしょうか。
だからこそコネクトは、時代に左右されない普遍的な価値観、自分の頭で考える「自立」、相手と向き合う「思いやり」、変化を受け入れて自分を更新する「自己革新」という3つのValuesを大切にしています。
コネクトの研修は、単に今必要な技術を身につけるためだけのものではありません。
AIと人、それぞれの良さを生かしながら、これからの変化のなかでも自分で考え、仕事を前へ進められる人を育てる。そのための最初の時間です。