👋 こんにちは、Posh 映像編集担当の勢志です。
映像制作歴5年。普段はAfterEffects(AE)をメインに、モーショングラフィックスや
LIVE 背景映像、イベントOP、リリック制作などを
最近特に多い質問がこれです:
「映像編集用のPCって、結局何にお金をかければいいんですか?」
この記事では、映像編集、とくにAfter Effectsに向いたPC構成について、専門的すぎず、
それでいてしっかり深掘りして書いてみたいと思います。
🧠 CPUは「脳みそ」──どれだけ同時に考えられるか
After Effectsは時間軸上で大量の画像処理・合成・エフェクトを同時にこなすソフトです。
ここで重要になるのは、CPUのコア数とクロック数です。
- クロック数(GHz):1つの作業をどれだけ速く処理できるか(=頭の回転スピード)
- コア数:同時にいくつの作業を並行処理できるか(=何人で考えるか)
AEは2022年から「マルチフレームレンダリング(MFR)」という機能を導入し
複数コアを活かせるようになりました。
📌 例:
テキストレイヤーにモーションブラー付きの複数エフェクトをかけた場合
1フレームの処理に高負荷がかかります。
MFR対応CPUなら複数フレームを並列処理できるため、プレビューが格段に早くなります。
🧩 推奨スペック例(2025年時点):
Ryzen 9 7950X(16コア32スレッド)
Ryzen 9 7900X(12コア24スレッド)
🧠 メモリは「作業机の広さ」──素材を全部並べて作業できるか
メモリは、作業中の素材やプレビュー情報を一時的に置く「作業机」のようなものです。
僕自身は32GBのメモリ環境でシングルタスクに集中させる使い方をしています。
軽めのプロジェクトなら問題なく動きますが、作業を複数タスクに分散させると途端に厳しくなります。
📌 例えば:
- フルHD動画ならプレビューも軽い
- 4K動画を複数重ねたり、エフェクトを多用すると数GB以上を一気に消費
🧩 メモリ推奨スペック:
- 最低ラインは32GB(シングルタスク集中で編集可能)
- 推奨は64GB以上(複数の重いレイヤーやソフトの併用に余裕)
- 理想は128GB以上(4K以上の高解像度作業や複数アプリ同時使用に最適)
🎮 GPUは「助手」──重い描画や特殊効果を手伝う存在
AEは昔に比べてGPU対応エフェクトが増えてきました。
Lumetriカラー補正、ブラー、シャドウ、Glowなど多くがGPUを活用しています。
また、Blenderなどの3Dソフトを併用するならGPU性能が特に重要です。
📌 例:
CyclesなどのGPUレンダリングでは、レンダリング時間に数倍〜大幅な差が出ることがあります。
高性能GPUの恩恵が大きい代表的な分野です。
🧩 推奨GPUスペック:
RTX 4070 Super or RTX 5070(VRAM12GB以上推奨)
3D多用者はRTX 4080〜4090も検討の価値あり
⚖️ コストは無限じゃない。必要なパーツの取捨選択が超重要
スペックを盛れば快適さはアップしますが、価格も比例して高くなります。
例えば:
- メモリ32GBから128GBに増やすだけで数万円変わります。
- GPUをRTX 4070からRTX 4090にすると価格差は数十万円にもなります。
だからこそ、**「自分が何を作りたいのか」**を最初にしっかり考えて、
不要なパーツにお金をかけすぎないことが大切です。
🎯 目的別おすすめ構成例
- AE中心のモーショングラフィックス
- 優先パーツ:CPU & メモリ
- 推奨スペック:Ryzen 9 + 64GB以上メモリ + RTX 4070
- AE+Blender(3D合成含む)
- 優先パーツ:GPU & CPU & メモリ
- 推奨スペック:Ryzen 9 + 128GBメモリ + RTX 5070〜4080
- 映像編集+DaVinci Resolveでカラーグレーディング
- 優先パーツ:GPU重視
- 推奨スペック:128GBメモリ + RTX 4080〜4090
📝 まとめ:自分の「やりたいこと」から逆算して選ぼう
プロ向けPCだからといって、スペックの数字に振り回される必要はありません。
何を作りたいか、どんなソフトを使うかを軸に、
必要な部分にだけお金をかけて、無駄なく快適な環境を作るのが一番です。
弊社ではWindows・Mac問わず、用途に応じたPC構成を複数用意しており
実務に合わせた快適な作業環境を整えています。
各種ソフトに最適なマシン選定や技術相談もできる体制です。
現在、私たちは映像に本気で取り組む仲間を募集しています。
高いスペックの機材環境と、知識を共有できるメンバーが揃ったこの場所で
ぜひ一緒に新しい映像表現にチャレンジしませんか?