ワンスターは経営戦略に対して最も結果を出したメンバーをMVPとして、半期に一度開催される総会で表彰し、社員全員が称賛する文化があります。
今回は18期上半期MVP賞を受賞されたMさんに話を伺いました!
Mさんは2016年の4月に新卒でワンスターに入社され、現在は第一事業部の本部長として活躍されています。
MVP受賞おめでとうございます!
まずは受賞時の感想を聞かせてください!
率直に言うと「ホッとした」という気持ちが大きかったです。
新規営業のミッションに取り組み始めて2年ほど経つのですが、今回の受賞は、そのミッションを始めてから丸1年が経過したタイミングでした。
「もう少し早く結果を出せればよかったな」という思いもありつつ、ようやく一つ形になったという意味で、安心したというのが正直なところです。
今回の取り組みは、個人としてというよりは、新規営業としての成功が会社の業績に大きく関わると感じていたので、プレッシャーもありました。時間はかかりましたが、その分評価という形で報われたことが嬉しかったです。
プレッシャーの中でしっかりと結果を出されたんですね。今回、受賞できた理由についてはどのようにお考えですか?
会社の重要戦略であった「新規開拓」の領域で結果を出せたことが、評価いただいたポイントだったと思います。取り組みにあたって、特に意識していたポイントは2つあります。
1つ目は「戦うマーケットをどう選ぶか」という点です。
今回の新規開拓では、これまでワンスターが得意としてきた業種ではなく、あえて新しい業種へのチャレンジが求められていました。その中で、これまで得意としてきた業種での成功要因を自分なりに分析し、それを新しい業種にどう応用できるかを考えました。その結果、どのマーケットで戦うべきかが見えてきて、しっかりと狙いを定めることができたと思います。
2つ目は「プロセス設計」です。
どんなに良いマーケットを選んでも、競合の多い領域では差別化が難しく、単に受注するだけでは成果にはつながりません。そこで、元々既存クライアントの支援を担当していた経験を活かして、新規でもその後の成果まで見据えた動きを意識していました。
新規開拓においては、接点を構築し、受注に至るまでが一般的な担当フェーズとされていますが、実際には受注した後にプロモーションがうまく立ち上がらないと、継続的な取り組みにはつながりません。ワンスターでも、この「立ち上げ」の成功確率が課題になっていました。
そこで、接点構築から受注、さらにはプロモーションの初期立ち上げまでを一貫して担う体制を取りました。提案者と実行者が分かれることでクライアントが不安を感じるケースも多く、実際に提案内容が十分に反映されないこともありました。その点を解消するために、プロセスを分断せず一気通貫で対応する体制を組み、クライアント満足度と初期の成功確率の双方を高めることができました。
結果的に、担当した新規クライアントからお預かりした広告予算が社内の過去最高額を更新し、半年間で10億円以上を運用するに至りました。こうした成果が、今回の受賞につながったのではないかと感じています。
(受賞時のお写真!)
マーケット選定からプロセス設計まで、一貫して取り組まれたことが成果につながったんですね。
そんなMさんは、ワンスターに入社されてもうすぐ10年目を迎えられるかと思いますが、これまでのキャリアを振り返って、転機となった出来事や、ご自身の成長を実感した瞬間はありますか?
自分で言うのも少しおこがましいのですが、本部長になるまでは、比較的順調にキャリアを積んでこられたと思っています。
むしろ、本部長になってからのほうが挫折の連続だったと感じていて、特に就任当初は、本部長としての役割がよく分からず、「自分は何をすべきなんだろう」と悩む時期が長く続きました。
当時は、30人ほどの組織をマネジメントしていたのですが、うまく組織を動かせている実感も持てず、後半には業績も低迷してしまって。正直、自信をなくしてしまい、自分らしさも見失っていたと思います。
そんな中で、間違いなくキャリアの転機になったと感じているのが、2年前に現在の「新規営業のミッション」を任されたことです。
その転機を経て、どのようにご自身の気持ちや姿勢が変わっていったのでしょうか?
新規ミッションをしっかりやり切ろうと思えたきっかけは、大きく2つあります。
1つ目は、上司との対話を通じて、自分の役割を深く理解できたことです。
当時、上司から「新規を任せたい」と言われたのですが、その重要性や、なぜ自分が担うべきなのかを十分に理解できていませんでした。ですが、繰り返し丁寧に向き合っていただいたことで、自分がその責任を担う意義や、事業としての可能性、組織にとっての重要性を正しく理解できるようになりました。「自分が担うべき仕事である」と腹落ちしたことで、迷いなく前を向くことができたと思っています。
2つ目は、自分自身の中でしっかりと内省する時間を持てたことです。
当時は正直スランプだと感じていましたし、自覚もありました。その原因を深掘りしていったときに、環境のせいにしていた自分に気づきました。
新卒の頃は、「ガツガツしてるね」とよく言われていました。何も持っていなかった分、攻めの気持ちが強かったのですが、立場が上がるにつれて、無意識のうちに守りに入ってしまっていたように思います。
その姿勢が、自分らしさを失わせていたと気づいたときに、もう一度新卒時代の“何もなかった頃のがむしゃらな気持ち”を思い出して、やってみようと思い、そこからようやく自分らしさを取り戻せた感覚があります。
自分の中でしっかりと納得感を持って進めるようになったんですね。
Mさんがお仕事をするうえで、大切にしている考え方やスタンスがあれば教えてください。
「凡事徹底」と「当たり前の基準を高め続けること」を大切にしています。
自覚しているのですが、自分は“天才型”ではないと思っています。何か特定の領域で圧倒的なパフォーマンスを出したり、画期的なものを生み出したりするタイプではないなと。
だからこそ、自分にできることは、一つひとつの仕事をとにかく丁寧にやること。いかに基本的なことを、常人以上にやるか。それを、1年目の頃からずっと大事にしてきました。
営業の仕事においても同じで、お客さまとのコミュニケーションにしても、奇をてらうよりも、日々の積み重ねを大切にしています。
営業としては、よく「期待値を大きく上回るように」といった意識もあると思うのですが、私の場合は“毎回少しずつ期待値を上回っていくこと”を意識しています。
基本を大切にする姿勢が伝わってきます!
では、日頃の部下との接し方で意識していることはありますか?
これは「上司の役割」にも関わる部分だと捉えており、私自身はその役割を大きく2つに整理しています。ひとつは「未来を示すこと」、もうひとつは「基準を提示すること」です。
まず「未来を示すこと」についてですが、これはメンバーにとっての目指すべき方向性を言語化し、共有することを指しています。本人が将来的にどうありたいのか、そのビジョンをともに描き、そこへ向かう道筋を照らすことが、上司としての重要な役割の一つだと考えています。
次に「基準を提示すること」ですが、これは組織としての“当たり前”の水準を常に引き上げ続けることだと捉えています。これは先ほどお話しした私自身のスタンス――「凡事徹底」や「基本の徹底」にも通じる部分です。
そのうえで、部下と接する際に特に意識しているのは以下の2点です。
まず1つ目は、メンバーそれぞれの能力が最大限に発揮される場を用意することです。
私自身が新たな取り組みを生み出し、多様なタイプのメンバーが、それぞれの特性を活かして力を出せるような環境を整えることを意識しています。
2つ目は、自らが規範となることです。
組織の基準は、言葉で示すだけではなく、自身の行動によって体現することが求められると考えています。これは、私がかつて既存組織をマネジメントしていた際に、自身の課題として強く感じた部分でもあります。
当時は、ついメンバーの現在のスキルや状況に合わせて基準を調整してしまうことがありました。「今の状態ではこのくらいで十分だろう」と、無意識のうちに妥協してしまう場面があったのです。
ですが本来、基準というのはメンバーの現状に合わせるのではなく、「お客様の期待値」に照らして設定されるべきだと、今では考えています。現状に応じて基準を引いてしまうと、メンバーの能力もそれ以上に引き上がっていきません。だからこそ、上司が目指すべき基準を明示し、そのなかで各自が自由に取り組める余白を持たせる、というようなスタンスを意識しています。
(チームメンバーとのお写真!)
一人ひとりの力を引き出すための工夫が感じられますね。
そうしたマネジメントをされる中で、ご自身としては今後どのような目標を描いていらっしゃいますか?
短期的には、ワンスターの新規営業をさらに伸ばしていくために、「立ち上げを一気通貫で担える人材」を育てていきたいと考えています。そういった人材が増えることで、組織全体の成長スピードも上がると思っていますし、自分としても取り組んでいきたいテーマです。
そのうえで、自分自身ももっとレベルアップして、会社に対してできることを広げていきたいと思っています。
たとえば今後、また既存の組織を任されることがあったとしたら、新規での経験を活かして、以前とは違う形の組織づくりができるんじゃないかと感じています。
また、今はすでに社内にあるビジネスを磨いていくようなミッションが多いですが、まだ確立されていない領域にも取り組んでみたい気持ちもあります。ゼロから事業を立ち上げて、育てていくような経験にも、いずれチャレンジできたらと考えています。
ご自身の成長だけでなく、次の世代の育成や新たな領域への挑戦にも視野を広げていらっしゃるのですね。
では最後に、今後、事業部や会社をどのような姿にしていきたいとお考えですか?
個人的には、「売上1,000億円」という景色を一度見てみたいという思いがあります。
私が入社した当時は、売上30億円ほどの規模でした。そこから5倍以上の規模に成長するまでの過程に関われたのは、自分にとってもすごく貴重な経験でしたし、やりがいを感じる場面も多かったです。
この業界には、売上が数百億円規模の企業はたくさんありますが、1,000億円を超えている企業となると、それほど多くはありません。だからこそ、そこを目指していく挑戦に、チームの一員として関わっていけたら嬉しいなと思っています。
売上1,000億円…!スケールの大きな目標ですが、ぜひ実現に向けて頑張ってください!
本日は貴重なお時間、ありがとうございました!
今回のインタビューを通して、誠実に成果を積み重ねてこられたMさんの姿勢がとても印象的でした。
挑戦の中で見出したご自身のスタンスや考え方が、これからの組織や事業の成長にもつながっていくと思います!今後の更なるご活躍を応援しています!