ワンスターでは、半期に一度行われる総会で、経営戦略に対して最も結果を出したメンバーをMVP賞として表彰するという文化があります。
今回は18期下半期のMVP賞を受賞されたTさんにインタビューしました!
Tさんは2022年の4月に新卒でワンスターに入社され、クリエイティブディレクターとして活躍されています。
MVP賞受賞おめでとうございます!
受賞時の感想と受賞できた理由はどう考えられていますか?
まさか受賞できるとは思っていなかったので、驚きが大きかったです。
同時に、MVPを取るまでの半年から一年ほどは、自分の中で“挫折期”というか、沈んでいた時期でもあったので、ようやくそこを抜け出せたという安堵感もありました。
受賞できた理由としては、2つあると考えています。
1つ目は、直属の部下4名のマネジメントです。
セクションリーダーとしてはかなり多い人数を見ていたのですが、その中で一人ひとりと向き合いながら、部下たちがしっかり育ってくれて、私がいなくても成果を出せるような組織づくりができたと感じています。
「成長の機会を渡せた」と言えるほど立派なことではないのですが、部下たちの成長を後押しできた点を評価していただいたのかなと思っています。
(受賞時のお写真)
2つ目は、新しいサービス立ち上げのリーダーを任せていただいたことです。
半年前から「認知施策」に挑戦する新規プロジェクトの責任者を務め、その推進力を評価していただけたのではと感じています。
もともとワンスターは「買っていただく」=“獲得”領域に強みを持つ会社ですが、伴走型のスタイルを掲げる中で、「知ってもらう」という入口づくりも欠かせないと感じていました。
そこで、これまでになかった“認知”のためのソリューションを新たに立ち上げたのが今回の取り組みです。
最終的にはYouTubeなどで配信されるWeb CMを想定しており、現在は制作を進めつつ、今後は交通広告などへの展開も視野に入れています。
今はまさに立ち上げの段階ということですね。
挫折期があったとのことでしたが、詳しくお聞かせいただけますか?
大きく分けると、2つの挫折期がありました。
1つ目は、マネージャーとしての仕事とプレイヤーとしての仕事のバランスに悩んだ時期です。
新人賞を受賞した頃は、マネジメントの責任と自分の成果の両立が難しく、「やりたいのにやれない」というもどかしさを感じていました。
もともと1年目から自分の成長に強くコミットしていたので、部下に任せることへのハードルが高かったんです。
「自分の成長ではなく、誰かの成長にどう向き合うか」という切り替えにも時間がかかりました。
そんな中で意識を変えるきっかけになったのは、「もっと個人を知ろう」と思えたこと。
仕事だけでなく、これまでの経験や価値観を丁寧に聞くようにすると、本人も気づいていない強みが見えてきて、「それってあなたの良さだね」と伝えると、本人も楽しそうに前向きになってくれて。
そこからは、自然と「この仕事はこの人がやった方が成果が出る」と思えるようになり、任せることが腑に落ちるようになりました。
結果としてチームの雰囲気も柔らかくなり、仕事の流れもスムーズになりました。
「仕事が楽しくなった」と言ってくれる部下も増えて、その姿を見ることが私自身のモチベーションにもなっています。
(チームメンバーとのお写真)
もう1つは、新しい施策のプロジェクトリーダーとして、答えのない挑戦に向き合ったことです。
明確な正解も進め方もない中で、「どこまでやれば正しいのか分からないけれど、進まなければならない」という状況は大きなプレッシャーでした。
ただ、自分の中にはこのプロジェクトに取り組む「意義」がありました。
社会人2年間で感じてきた課題を形にできる挑戦だったため、迷いよりも「やるしかない」という気持ちのほうが強かったです。
分からないことは自分で調べ、必要であれば社外にも話を聞きに行くなど、手を動かしながら少しずつ道をつくっていきました。
「新しいことに挑むこと自体が楽しい」と思えるようになったのもこの頃です。
同じ思いを持つメンバーと、何もないところから形にしていく時間は、とても濃くて充実していました。
不安の中でも、明確な目的意識を持って挑まれていたのですね。
では、その「このプロジェクトをやる意義」とは、具体的にどのようなものだったのか教えてください。
新卒のときに担当させていただいたクライアントの商品が発売から4年ほど経ち、一定の認知を得ている一方で、これまでの手法では新しい層に届きにくくなっていました。
どれだけ良い商品でも、時間とともに伝わり方が固定化してしまう。だからこそ、ブランドの世界観を守りつつ、新しい魅力を届ける方法を模索したいと思ったんです。
一方で、2年目には市場に出たばかりの新商品を担当し、“まず知ってもらうこと”の難しさを実感しました。
この2つの経験から、“知られていない商品を知ってもらう”“既存商品の魅力を新しく伝える”、その両面の重要性を強く感じました。
ちょうどその頃、社内で現場から課題を提案できる仕組みがあり、「認知施策をサービスとして形にすべきだ」と提案を続けていました。
その提案が経営陣に拾われ、プロジェクトとして正式に動き出した、という流れです。
なるほど。このプロジェクトはTさんの提案から生まれたものなんですね。
ご自身の提案が形になっていく中で、きっとさまざまな学びや気づきもあったのではないでしょうか。新人賞を受賞された頃と比べて、仕事への向き合い方やご自身の中で感じる変化などはありますか?
少し先ほどの話にもつながるのですが、大きく2つあると思っています。
まず1つ目は、「自分に向いていたベクトルが、組織や人に向くようになった」ということです。
新人賞をいただいた当時は、とにかく自分の成長にコミットしていて、「自分が一番成長したい」「成果を出したい」と思って働いていました。今振り返ると、人に頼ることも少なく、かなりストイックに仕事をしていたと思います。
ただ、マネジメントを経験する中で、少しずつ人に頼ったり、部下の成長を喜べるようになりました。
部下が社内の月間賞を受賞したときは本当に泣くほどうれしくて。自分の成長よりも仲間の成果を心から喜べたとき、人としてもマネージャーとしても成長できたと感じました。
そして2つ目は、仕事への向き合い方の変化です。
特にクライアントとの関わり方は、ここ数年で大きく変わりました。
新卒の頃は、「ビジネスパーソンとしてきちんとしなければ」と思うあまり、やや硬く、下手に出すぎてしまうこともありました。
でも今は、相手の意図や背景を想像しながら対話できるようになり、自然とフラットな関係が築けています。
最近では個人チャットで雑談を振られることも増え、遠慮しすぎず、意見を伝えるべき場面ではしっかり話せるようになりました。
以前は少しストイックだった雰囲気が、今は柔らかくなって、クライアントともよりフラットに関われるようになったのですね!
一方で、ご自身の中で課題に感じている点などはありますか?
課題はたくさんあるんですけど、直近で一番感じているのは、「熱中の輪を広げる力」をもっと持ちたいということです。
私は何かに没頭して突き進むタイプで、その推進力を評価していただくことも多いのですが、どうしても“自分一人の熱量”で完結してしまうことがあると感じています。
自分の「楽しい」を誰かの「楽しい」に変えて、「一緒にこの山を登ろう」と言えるような、周囲を巻き込む影響力をもっと発揮していきたいです。
ご自身の熱量を周囲にも広げていきたいということですね。
では最後に、今後の目標について聞かせてください。
今後の目標は、現在進めているサービスの成長と、ワンスターとして掲げている“クリーンな広告を世の中に生み出し続ける”というスタイル、この2つを両立させていくことです。
最近よく掲げているテーマが「認知と獲得の境目を曖昧にする」というものです。
「1週間で−7kg」などのいわゆるグレーな誇張表現によって獲得広告を打っている代理店もいるという背景もあり、
獲得広告は表現を強めないと行けない押し売りをしてくる広告で、テレビCMのようなきれいな表現を行うブランディング広告とは全くの別物であるという考えを持たれていることが多いです。
ただ、私は広告を“素敵な商品と、それを必要としている人をつなぐラブレター”のような存在だと思っています。
だからこそブランディングと獲得を分けるのではなく、心が動き、自然と行動につながるような広告だけがを世の中に溢れるような社会を作りたいと思っています。
まずは自分自身が体現できるクリエイティブディレクターなり、ワンスターの広告から広告業界を変えていくような動きができればと思っています。
素敵な目標ですね。応援しています!
本日は貴重なお時間、ありがとうございました!
新しい挑戦にプレッシャーを感じながらも、「やるしかない」と一歩を踏み出したTさん。その姿勢の裏には、常に“誰かの想いをちゃんと届けたい”という誠実な思いがあると感じました。自分の成長だけでなく、チームやクライアントと共に成長していく姿勢は、まさに今のワンスターを体現しているように思いました!