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好きなモノをあつめて文化をつくり、新たな資産形成になる豊かな未来を目指して。

2020年に創業し、コレクションアイテムの資産管理をサポートする「COLLET(コレット)」を展開。2022年11月には、「COLLET」でのコレクションデータ管理点数は2万点を超え、それらの時価総額も400億円相当になっているというbetween the arts 。どんな会社なのか、またどんな人材が求められているのか。代表取締役の大城崇聡さんにお話を伺いました。

―簡単にビジネスモデルを教えてください。

大前提として、私自身、800点以上のアートや家具、フィギュア、スニーカーなどをあつめているコレクターなんです。好きが高じてこの会社を始めました。

好きなモノをあつめることって、心が満たされますよね。それを愛でつつ、長期的に持っていることで価値が上がり、新たな資産形成にもなってくれる。こんないいことはありません。

こういう話って自分には関係ないと感じる方もいるかもしれませんが、実はポケモンカードをあつめたり、ビックリマンシールをあつめたり、アニメのおもちゃをあつめたり、そういう経験をしたことがある人はたくさんいると思います。好きなモノをあつめて愛でるという、コレクターと同じような経験した人はたくさんいらっしゃるんですよね。このコレクションを長期間大切に保管できていると資産になるわけです。ただ、あつめすぎると、コレクションを把握できなくなったり、置き場所がなくなったりと、管理ができなくなってしまいます。

そんなモノをあつめることが好きなコレクターのために、スマホで簡単にコレクションアイテムの情報をデータ登録し、その資産価値を把握しながら最適な環境で保管もできるサービス「COLLET」を作っています。


―「COLLET」に登録されたコレクションアイテムの時価総額がサービス開始からわずか1年で400億円相当まで拡大しているということですが、2023年以降どのように展開をしていく予定でしょうか。

はい。2023年から海外展開を開始し、その第一歩としてシンガポールに拠点を作る計画をしています。当社の取り扱うコレクション資産はグローバルアイテムです。今構築しているスキームのままアジアのコレクターの資産を管理することは可能です。これから3年でアジアの主要都市へ展開をしていく予定です。その翌年以降は、アメリカを目指したいと思っています。今から3年でアメリカに進出し、IPOを目指したいですね。その後はヨーロッパ展開をしたいと考えています。

―「“あつめる”が、未来を豊かに。」というミッションに込めた想いをお聞かせください。

好きなモノをあつめて愛でる。それの集合体が「コレクション」になり、そのコレクションを多くの人が認識すれば文化となり、価値が生まれます。

管理も何もしなければ離散したり劣化してしまう。でも、きちんと保管して管理することで、その文化を大切に次世代へつなげていくこともできる。資産的な価値だけではなくて、より文化的な価値を創っていくことにも寄与するので「あつめる」って素敵なことだなと思うんです。アートであれば若手アーティストの作品を買うことでもっと創作ができるようになり、そのアーティストがさらに活躍できるかもしれない。そんな有意義な面もあります。文化を作ること自体が自分の資産形成につながる世の中になれば、みんなが豊かになるでしょう。


―どんな組織をどんな人材と作っていきたいですか。

当社では「ユーザーファースト」ではなく「コレクターファースト」というバリュー(行動指針)を掲げています。コレクター気質の社員も多いので、コレクターの方々や、モノをあつめるのが好きな人たちの気持ちに寄り添ってほかの会社ができないことをするというワクワク感を、一緒に感じていけるような組織でありたいですね。

事業領域を大きく括るとフィンテックになりますが、そこに「コレクション」という当社ならではの領域も組み合わさってきます。そうなるとテックカンパニーの中ではエンジニア人材はもちろんのこと、非エンジニアの人材が持っている知識や経験も大事になってくると思います。なぜならコレクションアイテムを大切に管理していくことが非常に重要なので、そのためのプロフェッショナルを育成していく必要があります。例えば、アートやワインの世界に精通した人であったり、オンラインでのコミュニケーションでは完結できないコレクターへの対応、いわゆるコレクションコーディネーターといった人員が必要になってくるかなと思います。

ジョインいただきたい人材は国籍、性別不問。一番大切なのはコレクター気質を持っていること。その人自身がコレクターだとなおのこと良いですね。なぜかというとモノをあつめて愛でる思想を持っている人でないと、コレクターの気持ちがわからないと思いますから。


たとえば、「COLLETにアート作品を登録する上で作品情報が分からないんだけど……」といったご相談に対して、画像を手がかりに調査のお手伝いをしたり、シリーズものの作品をコレクションされている方から「あと1点揃えばコンプリートするのだけど、探してもらえないですか?」といったリクエストにも、持ち得る知識とホスピタリティで最善を尽くすのが、コレクターファーストだと思うんです。

また、お客様には富裕層や著名な方も多いので、普通に生活していたら絶対お会いできないような方とやり取りさせていただく機会が多くあり、非日常の世界も広がりますよ。

―当初、御社の対象カテゴリはアート作品だったように思いますが、今ではワインや時計などコレクション全般に広げられたのはなぜでしょうか?

確かに最初はアート作品から始まったのですが、蓋を開けてみたらアートしか持ってないコレクターはあまりいませんでした。そういえば自分も、時計やフィギュアや家具などいろいろなモノを持っていることに改めて気づきました。そこで、クリスティーズやサザビーズといったオークション会社が取り扱うジャンルを、我々も取り組むべきコレクションアイテムとして定義しています。具体的に言えば、ワイン、ウィスキー、時計、アンティークコイン、トレーディングカード、スニーカーなど、資産価値を生み出しているカテゴリーに限定して増やしています。

コレクションアイテムとして定義するものを見ていくと一昨年3大オークション会社だけで2兆円の取り扱いがありました。この市場が世界中にあるのでどう考えても取り扱い高は10兆円はくだらないのに、こういったコレクションアイテムを資産としてきちんと管理するプレイヤーがいないんです。これは驚きですよね。情報をデータ化したり、適切な環境で保管して価値を維持したり、その資産価値を最大限に生かすことが僕らの役割だと思っています。

―最後に一言メッセージをお願いします。

自分の好きなモノを愛でるという、ごくパーソナルなコレクションの楽しみが、文化的な価値を創っていったり、資産を作ったりしていく面白さ。そこに人と人とのつながりが加わって、刺激的な体験ができると思います。さらに、2023年はコレクションアイテムを当社に保管いただくだけで、コレクターに新たな収益を発生させることにも挑戦していきます。コレクションアイテムに運用利回りが発生することになります。一緒にチャレンジして、世の中のコレクションの概念を変えていきましょう!

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