山中 海渡のプロフィール - Wantedly
83design inc., デザイナー 2023年にデザイン学校を卒業し、Xiborgやギソクの図書館での活動と並行して、83designで働いています。 最近は、以前より興味のあった短編映画製作を始めました。琵琶を弾くのも始めました。
https://www.wantedly.com/id/kaito_yamanaka
お読みいただき、ありがとうございます。
モノづくりを楽しみ、本気で没頭するデザイナー集団「83Design」です。
今回は、プロダクト・UIデザイナーとして活躍する新卒1年目社員の山中 海渡さんにお話をうかがいます。
学生時代から83Designに関わってきた彼に、83Designの魅力を語っていただきます。
ーー 山中さんが、83Designへ入社を決めた理由を教えてください。
きっかけは代表の矢野さんとの出会いです。通っていた桑沢デザイン研究所で、矢野さんが非常勤講師をしていたんです。矢野さんの講義を受けて、「デザインの “プロセスを地道に積み上げる” 大切さ」を学びました。
アイデアの量を出す授業は結構ありましたが、ほとんどが生徒のこれまでの経験・閃き・センスを頼るものであって、一つ一つ早いスピードで「積み上げ」ていくデザインプロセスはなかなか教えてもらえてなかったなと、矢野さんの講義を受けてみて気がつきました。
そのプロセスではロジカルな要素が重要です。手当たり次第に掘って宝物を当てるのではなく、目星をつけて掘っていくイメージです。「使いにくい」「見た目が微妙」などの “違和感” から仮説を拾って、ターゲットや価格を加味してアイデアを出す。そこから漏れなく全てを並べて実際に眺めてみる。そうすることで、脳みそ以外もちゃんと使ってデザインしていきます。
そんなプロセスに共感したのもあり、矢野さんが代表を務める83Designに、まずはアルバイトで参画させていただくことにしました。2024年の8月からは、正社員として働いています。
ーー 矢野さんとの出会いがきっかけで入社されたんですね。
83Designに入る前に、矢野さんにお世話になったエピソードがもうひとつありまして。
卒業制作の際に矢野さんに声をかけ、アドバイスをお願いしたんです。
私が卒業制作で取り組んだのは、端的な表現は難しいですが「《外音機》と称した、公共空間で個人のデバイスを介することなく、自分が得たい情報(音)を取得できるプロダクト」のコンセプトデザインでした。現時点で、スマホが担っている機能が、色々なウェアラブルデバイスに分岐をしています。そして、自然社会と呼ばれるテクノロジーと自然の区別がつかない世界がやってくるといわれています。デバイスをつけていること、イヤホンによって環境を上書きするように生活していることの不自然さを問題提起として考えていきました。
矢野さんのアドバイスはいつも的確でしたが、「これ考えてみて」と言っていただいたことの全てを考えきれないまま終わってしまったな、と思っています。コンセプトデザインと言っても、実際にカタチにしていくことにも本気で向き合う必要があります。矢野さんに指摘いただいた課題に対する打開策が最後まで出なくて、正直悔しかった。
それから、空想論にならないような「技術」のリサーチも積極的に行うようになりました。
ーー そもそも山中さんは、いつからデザインに興味を持つようになったんですか?
私は、小学生の頃からアニメーションが元々好きでした。そこに関する仕事ができたら良いなと思いつつ、高校2年のタイミングで進路について色々調べる中で、将来的にカバーできる範囲が広そうなデザインを選びました。
「目の前にあるものが、今後どんな人に、どんな影響を与えるのか」という未来思考が、デザインにはあると思っていて、そこは個人的に魅力を感じています。
ー ゆくゆくはアニメーション分野をやりたい、と思うこともありますか?
進学後も映像制作分野への熱は冷めなかったので、実際にいま、83Designで働きながら短編映画の制作にも取り組んでいます。映画の制作には、高校や専門学校時代の友人たちと10名ほどが集まってくれています。
やっぱり「良いものを作りたい」という気持ちで制作に打ち込むのは、大変なこともありつつ本当に楽しいですね。
ー 山中さんにとって「良いもの」とは、どんなものでしょうか?
うーん、深い質問ですね(笑)。死ぬまでその定義について考えていられたら幸せだろうと思います。
今までの経験を通じて言葉にするならば、「幅広い視点を持った上で、バランスが取れているもの」だと思います。幅広い視点とは、大きいところだと時代背景など、小さいところだと色の使い方や角の取り方などでしょうか。これらががある文脈で一貫していて、要素の強さに偏りがないこと。かつ、これらを表現する技術力が高いことが、「良いもの」の条件だと考えています。
ーー 83Designを選んで良かったと思う点はありますか?
入社してまず魅力を感じたのは、メンバーの皆さんそれぞれの人柄・価値観かもしれません。
バランスが良いというか...ちょっとわかりやすく表現するのは難しいですが、個々がニッチなものに関心がありつつも、偏見があるわけではない。あと、デザインにも程よく「人らしいノイズ」みたいなものを求めている部分もある。
そんな皆さんと働く心地良さを感じていますし、たくさん学ばせていただいています。多分、収入など生活の必要条件がもし整っていたとしても、私は83Designで働くことを選ぶだろうなと思います。だから、アルバイトから正式に社員として参画させていただくことに決めました。
ーー お金よりも大事なものが手に入る職場だと思えるのは、とても素敵ですね。
正社員になってからも、個人的に熱中している映像制作の時間を確保できる柔軟性も、とてもありがたいところです。
ちょうど2025年1月から、出勤時間を1時間遅らせてもらえるよう矢野さんに相談したところ、快くOKをいただきました。私は夜より朝にまとまった時間が欲しくて、個人的な勉強や映像制作に充てたかったんです。出勤時間を変えたことで、朝に丸々2時間自分の時間を作れています。
とは言え、まだ自分にとってベストな時間の使い方を模索中なので、一旦1月いっぱい勤務時間を検証させてもらうことにしています。このように、「こうしてみたい」と伝えたことに関しては「やってみよう」と背中を押してもらえる環境です。
ーー 仕事でやりがいを感じるのは、どういうところですか?
新卒の立場でありながら、自社アプリ開発でプロジェクトマネージャーを任せていただいている裁量は、大きなやりがいに繋がっています。具体的には、UI設計やフロントエンドのコーディングを担当しています。
任されていることへの責任感はありますが「難しい」と感じることは少ないんです。初めてのPMなのに、なかなかない感覚ですよね(笑)もちろん知識量には常々課題意識を感じていますが、一人で悶々と悩む時間はほとんどありません。
これには、83Designのカルチャーが大きく関係していると思います。
困難なことに直面したら、その人「個人で」悩むのではなく「83で」悩む。この文化が根付いているので、裁量の大きい仕事も純粋に楽しむことができています。ただ、みんなで相談していると時間が無くなってしまうので、情報を整理する能力は高いレベルを求められていると思います。
ーー メンバーに共通している考え方・価値観はありますか?
根本的には「人」と何かを生み出すことが好きな人が多いんじゃないかな、と思います。特別私がそうなんですが(笑)。「人」が同じ方向を見ていることを実感しその方向に走るというのはいつもワクワクします。
あとは、「曖昧なものを受け入れる」という考え方があります。どのプロジェクトにも「わからないこと」があると思いますが、これを受け入れ、楽しむ姿勢をとっています。仮説検証して「わかる」ようにしていくプロセスを楽しめる会社だと思います。
ーー ズバリ、83Designはどんな会社でしょうか?
「面白い」を目指せる会社だと思います。
デザイン会社として「当たり障りのない」方向に向かず、「面白くしたい!」という意思が全員にあると感じます。その意見が良いものかどうかの評価は一旦置いておいて、「面白い」と思ったことを直感的に発言できる人が多いです。
もしアイデアとして活かす機会がなかったとしても、ディスカッションしている空間や状況を「面白い」状態にしておくことに、価値を感じている人が多いんじゃないかと感じています。
ーー 山中さんの今後の目標を教えてください!
視野が広く、色んなことに解像度が高い状態でいたいです。
例えば、AをしたらBが起きる、みたいな事象をZまで考えられるようになると、物事同士がどう繋がっているか、もっと広い視野で捉えることができるようになると思います。そんな姿が今掲げる理想です。
映像制作にも引き続き力を入れ、映画の研究なんかも将来的には挑戦したいです!
ーー 最後に、求職者の方へのメッセージをお願いします!
モノづくりそのものを楽しみたい人、モノづくりを通した「近い関係性」を求める人には、83Designがピッタリです。会社のメンバーが、一つの「モノづくりコミュニティ」のような。ディープな議論もできるような近い関係性が、83Designでは得られると感じています。
飲み会などではなく、一緒に本気でモノづくりを楽しんだからこその距離の近さ。その関係性の心地良さ。こんな側面を少しでも良いなと思っていただけた方と、ぜひ一緒に働きたいです!
発することばを一つ一つ丁寧に選びながらお話しされる山中さん。その裏には、考えてはカタチにして、また考えて....地道なプロセスがたくさんあったのではないか。そう感じさせるインタビューでした。
私たちと一緒に働きたい。まずはリアルを聞いてみたい。こう思っていただけるのであれば、ぜひカジュアルにお話ししましょう!こちらからご応募をお待ちしています!