金成(かなり)
横浜市出身・35歳。高校卒業後スグに就職し、建設や小売業を転々としていたところ、2017年にリンクエイジの代表に誘われて転職を決意。現在は、会計事務所のマネージャーと療育事業「りんく」の責任者を兼務。趣味は朝活でジムに行くこと。去年1年間で9キロの減量に成功。数年前に結婚し、最近の楽しみは、休日に夫婦で美味しいランチのお店を探し歩くこと。
適当に生きてきた自分の人生が変わった、親友の一言。
#金成さんは、創業メンバーなんですよね。代表の田中さんとは、どういった間柄だったのですか?
そうですね。俊輔・・あ、呼び捨てで大丈夫かな?
#普段通りで構いませんよ(笑)
俊輔との出会いは2007年まで遡って、18歳くらいですかね。
地元が近くて、共通の友人も多かったので、グループで定期的に遊ぶ仲でした。BBQやキャンプ、旅行とか、二人でもしょっちゅう出かけていました。ただ彼が公認会計士の資格を取る!と言って勉強を始めてからは、ぱったりと会わなくなって。その辺の切り替えというか、集中力が凄いですよね。しかもスグに有言実行しちゃうし。
その後は年に数回、大人数の飲み会で顔を合わせるくらいの付き合いになったんだけど、出会って10年後の2017年に、自分に転機が訪れました。BBQの帰り道、たまたま二人きりになって、久しぶりにご飯でも行こうという流れになったんです。
その時に俊輔から、「かっちゃんさ、昔よく自分で会社をやりたいって言ってたよね。その気持ちって今もあるの?」と不意に聞いてきたんですよ。
ビビッと電流が走ったような、衝撃を受けました。いやほんとに。だって10年前の話ですよ?たしかに当時の彼女が銀行員で、三人で一緒に簿記の勉強をしていた時に言ったような・・・。でも自分ですらそんな話をしたのも忘れていたし、ぶっちゃけ10代にありがちな軽い一言じゃないですか。
それを俊輔は覚えていてくれて、真剣な顔で言うんですよ。
「この間、独立してさ。これから会社をもっと大きくしていくタイミングなんだけど、もし、かっちゃんがやる気があるんだったら、一緒にやってみない?」って。
#おぉ、なんかドラマチック!
うん、ほんとにね。当時の自分はというと、「材木屋」って分かります?平たく言うと現場仕事ですね。作業着を着て、朝からトラックに乗って、お昼は車内でカップラーメンを食べるような毎日で。
だからもちろん、返事はイエス。即答でした。
それが2017年の秋頃。ここから自分の『リンクエイジ』ライフが始まったわけですね。
28歳×未経験で飛び込んだ世界。でも目標に向かって学ぶことは楽しかった。
#具体的には、その後どうされたんですか?
公認会計士の俊輔と肩を並べるには、とにかくがむしゃらに勉強しました。まず個人事務所や税理士法人に片っ端から履歴書や手紙を送って就活から始めました。大体は簿記2級以上が最低条件ですからほぼ全滅。相手にもされませんでしたね。でも俊輔が「ここならイケるかも」と紹介してくれた所があって、面接対策もしてくれて無事に決まりました。
それから2年弱くらいかな。平日は税理士法人で働いて、土日は俊輔に仕事を教えて貰って、そんな調子で下積みを重ねて、2019年の冬。ちょうど自分たちが30歳になった頃に、渋谷に拠点を構えて本格的に二人でスタートしました。
#さらっと言ってるけど凄い・・。初めはどんな仕事を任されたんですか?
そうですね。俊輔のクライアントを徐々に引き継いで貰って、日々の顧客対応や試算表・決算書の作成、まぁ普通に会計の仕事ですね。そこから徐々にメンバーが増えていって、なんとなくポジション的にマネージャーになって、それがちょうど2年後くらいの話かな。
チーム全体の進捗を確認したり、難しい案件は相談に乗ったり、マネジメントの仕事にもやりがいを感じています。お客様に感謝されるのももちろん嬉しいけど、最近だとメンバーの成長が一番嬉しいかも。
#療育事業の『りんく』の話が出たのは、いつ頃なんですか?
前々から俊輔と、「社会貢献的なことを1つはしたいよね」と話してたんですよ。「その事業はかっちゃんが責任者をやって良いよ」とも言われていて。自分の性分的にあんまりお金儲けは得意じゃないし、誰かの役に立つ仕事がしたいとずっと漠然と考えていて・・・。
「子供を相手にしよう」となったのは、2021年の秋かな。俊輔も自分も元々子供が好きだし、そういった事業をやっているクライアントもいてノウハウもあったし、社会福祉事業としても最適だよねと話がまとまりました。
決めてから早いのが俊輔の凄いところで、一緒に物件探しにあちこち出かけて、人を集めて、半年後の2022年2月には、あっという間に第1教室が開所しました。その翌年にはスグ近くに第2教室を開いて、今年は稲田堤教室がオープンします。
#驚異的なスピード感ですね!今後もどんどん教室は増やしていくのでしょうか?
いえ、そのつもりはありません。もちろん地元住民の方のニーズがあれば、なるべく応えていきたいとは思っていますが、フランチャイズっぽくしたく無いんですよね。お金儲けが目的ではないので。もちろん教室存続のために利益率みたいなところは考えなきゃいけないけど、それは自分の仕事なので。
そんなこと・・って言って良いのかな?事業責任者の立場なのに(笑)でもまぁ、教室で働くスタッフさんたちには、利益のことは気にせず、目の前の子供たちに向き合って欲しいなと思っています。
フランチャイズだとカチッとしたマニュアルがあって、学習システムとかも用意されていて、型に嵌った対応になりがちだと思うんですよね。本部が実権を握っているというか。
りんくには良くも悪くも、そういったのが無いんですよ。
第1・第2教室あわせて14名のスタッフがいますが、各々が経験・ノウハウを活かして、周りに共有しながら、より良い教室になるように全員で作り上げていっています。「あれがやりたい」「こうしたい」と考えて提案してくれたことは、可能な限り全て実行しています。子供たちのことは現場が一番理解していますから。
だから自分の仕事は、スタッフが子供たちに集中できるように、彼ら彼女らの働きやすさを実現させることだと思っています。
地域に根差した教室を目指して。働くスタッフも真剣に仕事を楽しんで欲しい。
#責任者らしい素敵な台詞ですね。『りんく』の課題・将来の展望も教えて貰えますか?
そうですね。5年後も10年後も、同じ場所に同じスタッフがいる状態。住民の方々に「あそこに『りんく』があるから安心だよね」と言って貰える存在になりたいです。
そうだなぁ、密着型というより、定着型が理想ですかね。
私たちは未就学児~18歳まで幅広い年齢層を対象にしているので、ご縁は長く深く続いていきます。子供たちのもう一つの”居場所”であり、親御さんたちの”心の拠り所”でいたいと考えています。
そのためにも、やっぱり「人」選びは慎重にならざるを得ないです。
これは課題にも直結するんですけど、「良い人」と働きたいっていうのが大前提なんですが・・。漠然としててすみません(笑)もっと欲を言えば、教室りんくに対してはもちろん、運営会社のリンクエイジに対して、”コミット”してくれる人であったら嬉しいなぁと。
あ、このコミットっていう言葉、よく某CMで「結果にコミットする」みたいに使われるじゃないですか。この場合、”結果を約束する”という意味なんですけど。
コミットには他にも、”積極的にかかわる”とか”懸命に取り組む”という意味があって、自分が求めているのはそっちですね。なんだろ、結果じゃなくて過程とか、モチベーション的な。
例えば、トラブルが起きた時に「何故こうなってしまったのか?」と原因・対策を考えたり、何か新しいことを始めたり、従来のやり方を変える時に「こうすると○○なメリットがあるから」といった具合に。与えられた業務以上に、仕事の意味・根本を一人ひとりが少しでも考えてくれたら、どんどん良くなると思うんですよね。絶対その方が仕事が楽しいと思うし、楽しく感じてくれる人であって欲しいなと。
幸いにも、第1・第2教室のメンバーはそんな「良い人」達ばかりなので、同じ志・温度感で子供たちに向き合えるのは、チェーン店には無いりんくの強みだと思っています。
#金成さん、ご協力ありがとうございました。引き続き頑張ってください!