- シニアフロントエンドエンジニア
- プロダクトマネージャー
- オペレーション
- Other occupations (19)
- Development
- Business
- Other
清水 剛志取締役副社長 COO
東京都出身。京都大学大学院卒業後、2012年に伊藤忠商事株式会社入社。2016年よりITOCHU International Incのシリコンバレー事務所駐在。2018年に帰国後、2019年2月に伊藤忠商事の社内ベンチャーとして、Belongを設立。趣味はウエイトトレーニング(過去、ボディビルの大会に出ていたこともあります)。
自分自身でも手を動かし、理解をし、要件を整理することで多くの困難を乗り越えてきた。
– 現CEO井上さんとBelongを設立されたそうですが、どういった経緯があったのでしょうか。
シリコンバレーにいたころ、どのスタートアップやVCも言う「Why now?」という問いがありました。井上とのBelong構想自体は2014年からありましたが、その時点では時期尚早という結論に至りました。その後、2017年頃に消費者の中古許容度の変化、通信キャリア市場の変化、端末の高価格帯化など、大きく市場は変化します。
今ならこの事業のWhy nowが揃ったのではないかということを、サンフランシスコ空港近くのハイウェイ101を運転しながら、出張に来ていた井上と話したことをよく覚えています。
最初は伊藤忠を退職して立ち上げようとしましたが、結果的には寛大な先輩方のお力添えもあり、社内ベンチャーとして設立しました。
– 現在はCOOとしてどういった業務をされていますか。
Belongの中でも、端末調達、販売管理をオペレーションの観点から取り組んでいます。その中でシステム面でも、在庫システム構築といったプロダクト開発にも携わり、全体最適化、企業価値の向上につながることに着手している状況です。
具体的には、伊藤忠の海外駐在員と密に連携し、中古スマホの供給量、各国動向などのマーケット調査、国内外の市場価格のビックデータの分析をベースに、調達および販売戦略をたて、オペレーションを通じて端末の差配をする役割を中心に担っています。その他にも、個人や法人向けのサブスクや端末買取など新規事業の立ち上げも担当をしています。
– 多種多様な業務をこなされているのですね。その中で、困難に感じたことも多いのではないでしょうか。
これまで伊藤忠商事で新規事業を立ち上げた経験では、0→1というのは意外とガッツで乗り切れます。Belongで難しいと感じたのは、0→1にするところだけでなく、1→10の部分を、限られた人的及び金銭的リソースの中でどこまでどう動かしていくか考えなければならなかったことです。
その際に意識していたのは、とにかく自分の手を動かすこと。自分で手を動かし、自分で理解をし、どこまで効率的に動かせるかしっかり要件を整理することで困難を乗り越えてきました。
– 周りを動かす、ではなく自分の手を動かすというのが印象的です。清水さんの考える、Belongにしかない魅力とは何でしょうか?
もちろん周りのチームメンバーにも動いてもらうのは大前提にあります。ただ、皆の理解度を統一させるためにも自分が一番汗をかく、苦労するのが最初だと思ってます。例えば、サービス開始当初、カスタマーサポートは深夜であれ、土日であれ、井上と私でお客様からのチャットの質問に返信をしていました。そうすることで、自分にも知見がたまり、チームメンバーにも連携しやすくなります。そうした風土がBelongにはあるので、細かな質問や雑談レベルの相談でも私や井上にきますし、そこですぐに意思決定及び実行にうつすことができる、それこそがBelongの魅力であり、強みだと考えています。
チーム一丸となってより一層努力をし、国内に限らず、世界における業界のスタンダートを目指す。
– 会社での組織づくりにおいて、大事にしていることはありますか。
まず前提として、個々の力、意識が一番重要です。個々が成長すると、会社全体に良い影響がありますし、結果として収益が上がり、個々に還元ができます。そのために、チームづくりにおいては、常に課題を明確化し、こちらは何を指示をしたいのか、何を学んでほしいのかを伝え、それぞれがBelongでしか生き残れないという実力ではなく、どの会社でもやっていけるように成長できる機会をつくってあげることを意識しています。具体的には、OKRの設定やレビューを徹底し、1on1の頻度も増やし、課題や実現してほしいことを明確化しています。私の信念として、着眼大局、着手小局というのがあり、会社としての着眼は伝えながら、チームにはまず何ができるのか、何をクリアしないといけないのか、それをひとつひとつ取り組んでいる状況です。
– 個々の力・意識がありきの組織作り。これがBelong全体を成長させているのですね。今後、会社・サービスはどのように成長していくとお考えですか。
国内外において、中古業界におけるスタンダードになっていけるように、日々邁進をしています。私が考えるBelongのサービスの強みは、中古スマホ流通という一見古い基本的なトレードビジネスに、調達から販売まで一気通貫に大規模に取り組むだけではなく、精鋭のエンジニアチームで業界の改革に取り組んでいることです。そのためにも、現在はデータの収集や、規模が大きくても運用できるエンジニアリング、システムに制限されないフレキシブルなオペレーション体制の構築、世界中のベンダーと議論や研究しながら最先端のツール導入を進めています。
– ありがとうございます。それでは最後に一言お願いします。
Belongとは「中古取引においてユーザーの側にありつづけたい」という思いが込められた名前です。まだまだではありますが、細かい努力の積み重ねで、少しはユーザーの側に立てるサービスが実現できてきています。今後もチーム一丸となってより一層努力し、国内に限らず、世界における業界のスタンダードを目指していきたいと思います。