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What we do

障がいのある方もない方も一緒になってまちの人とともにつくっているフェス「ミーツ・ザ・福祉」
ショッピングモールで初めておつかいに挑戦する子どもたちを地域の大人や学生たちみんなで見守るイベント「おつかいチャレンジ」
「株式会社ここにある」は、兵庫県尼崎市を拠点とした関西エリアを中心に「地域におけるいかしあう生態系づくり」を目指した取り組みを行う会社です。地域の主体性を立ち上げて課題解決や魅力づくりを行うコミュニティデザインという手法を踏襲しているのですが「地域におけるいかしあう生態系づくり」と言うことによって「すでにあるものをよりよい形で活かしていくための関係性の再編集をする」という部分に力点を置いています。新しいものをデザインするというよりも、あるものを活かして編集するというアプローチですね。 活動領域は、まちづくり・社会教育・障害/高齢福祉・環境(サスティナビリティ)・医療などさまざま。場所で言うと、ショッピングモールから材木屋、銭湯にお寺、さらには鉄道の高架下スペースから農園まで、非常に多岐にわたります。生活空間のあらゆる場所が、ここにあるの活動フィールドになっています。 具体的に行っていることとしては、イベント・ワークショッププログラムの企画運営や地域プロジェクトの立ち上げ支援(伴走支援)、会議やワークショップの企画・ファシリテーション、共創的な場づくり・まちづくりに関するコンサルティング(単なるコンサルティングではなく、クライアントと一緒に課題に取り組んでいきます)や研修など。現在は、ソフト面中心の事業・活動内容になっていますが、今後は実際の拠点の運営もスタートしていく予定ですので、さらなる広がりが予想されます。 【ビジョン】 すべての人が楽しみながらわたしとしての人生をまっとうできる社会に 【大切にしている9つのこと】 1.カテゴライズとラベリングは慎重に 2.「やりますよ」から「一緒にやろう」へ 3.分かれたものをつなぎ直す 4.前が見えないからこそやってみる 5.クリエイティブは安心からはじまる 6.「誰かのため」の前に「自分のため」がある 7.価値観は無限に広がっている 8.アナログ感とライブ感 9.コミュニティではなく生態系を耕す 【事業】 ■地域・まち 確かにそこにあるけれど価値とされていない「地域のもの・こと」。有効に活用されていないそれらを見直して、かけ合わせて、余白を残したデザインをする。人と人、人となにかがつながることで、循環していくまちの仕組みづくりを考えていきます。 ・まちづくりに関わるコンサルティング/研修 ・コミュニティデザイン業務全般 ・イベント/フェス/マルシェ/ワークショップ等の企画運営 ・ローカルプロジェクトのマネジメント ・会議やワークショップのファシリテーション ■つくる・つたえる いまあるものや地域に暮らす人がもつ「価値」と「可能性」を最大限発揮できるようにひと言添えたり、整えたり、編集したり、デザインしたり。それぞれの想いを大切にしていきながら、より多くの人に届くように創作・発信していきます。 ・団体(法人)/商品のブランディング ・グラフィックデザイン/WEBデザイン ・映像制作 ・コピーライティング ・会議やワークショップのファシリテーション/社内研修 ・什器などの設計・デザイン/内装デザイン ・空間設計/建物の設計 【これまでに関わらせていただいたプロジェクト】 ・ミーツ・ザ・福祉 ・カリー寺 ・ふくらむフクシ研究所 ・ぶぶぶバザール(あまがさき一箱古本市) ・マーケットのつくりかた学校 ・ギャザリング事業(東急不動産SCマネジメント) ・キッズハロワ! ・おつかいチャレンジ ・たがやすたがやす ・土市(つちいち) ・地域ミーティング事業(エイチ・ツー・オー リテイリング) ・くらしのブンカサイ ・コーカシタカイギ(阪急電鉄) ・武庫之のうえん ・場の発酵研究所 ・いきてゆくウィーク2021 ・「場づくりという冒険」オンラインスクール ・ユニbarサル ・レトルトカリー寺 ・まごころ茶屋 ・みんなの尼崎大学 ・てらまちプロジェクト ・amare(あまり) ・書籍「場づくりという冒険」 ・アラウンドアンドアラウンドアンド ・生き博(生き方見本市) ・komorebi

Why we do

「お寺とカレーって、なんか相性よさそう」という思いつきからスタートし、地域の人たちや檀家さん、関心のある方を巻き込みながら開催している「カリー寺」
尼崎を舞台に、マーケットの企画運営を連続で学べる講座「マーケットのつくりかた学校」
過度に依存したり、責任を押し付けたりするのではなく、互いにいかしあうことのできる関係性が構築された社会をつくりたい。それは人間と人間の関係性だけではなく、さまざまな事物のあいだにある関係性についてです。 「関係性のねじれからさまざまな問題が生まれているのではないか」 それがわたしたちの問題意識です。ゆえにわたしたちは、より良い関係性が生まれ続けることを願って、さまざまなプロジェクトに取り組んでいます。 - いまという時代。 ここではないどこか別のところに、正解があるかもしれない。 いまの状態は、ありたい姿とはかけ離れているかもしれない。 将来や未来は、現在よりもっと良くなっていないといけない。 だれかや社会に認められ、きちんと価値を発揮しないといけない。 そんなふうに思うことがあるかもしれないし、思わされることがあるかもしれない。 いまという時代は、社会から発せられるメッセージや自分の中にある思い込みに押しつぶされそうになることが多いように思う。 だけど、本当に大切なものは、「ここにある」のだと思う。 「ここにある」は、存在じたいを大切にするためのことば。 地域づくりやコミュニティデザインをするときは、その地域にあるものやコトを活かして。 なにかをつくるときは、その場所や組織の歴史的な文脈を踏まえて。 文章を書いたりデザインをしたりするときは、言葉にならないけれども確かにある想いを汲み取って。 「いま、ここにある」ということを大切にして生きていくことができれば、社会は少しずつやわらかなものになっていくはず。だから、わたしたちは「ここにある」ということを徹底して認め、リスペクトするための仕事と活動をしていきたい。 新しいものは、きっと「ここにある」ものから生まれていく。 「ここにある」もののかけ合わせ、見せ直しこそが、いまの時代に求められているクリエイティブだと思う。そして「ここにある」ものを使って、完璧ではない、余白を残したデザインをする。 それこそが、関わる人たちの喜びとつながりを生み出す最高の装置になり、生態系が生まれる。 だから、わたしたちは、関わる人たちと一緒に「ここにある」ことを楽しんでいきたい。 - 上記は、当社のサイトに掲載している文章です。およそ5年前の創業期に書いたものですが、まだ色褪せていないと思っています。 資本主義社会で「稼ぐ」ということは非常に重要です。わたしたちも会社経営をしているため、その前提は当然のこととして理解しています。効率的に仕事を進め、合理的な判断をしながら事業を進めていくべき時もあります。もちろん、あるものを活かして事業をつくることもありますが、評価されるものしか仕事になりません。それは当然のことですし、会社としては社会から求められることが最も重要であるので、それは仕方のないことだとも思います。そして、価値はお金という測りやすい評価軸で一元化されていくこともまた事実です。 持つ人はさらに持つようになり、持たない人はますます苦しくなる。わたしたちが採用している社会システム上、それは必然の帰結です。一方で、社会に広がっている自己責任論の号令が強くなる中で、社会はさらに分断されていっているようにも感じます。 そうした状況の中で、自己の存在をただ認めながら生きていくことが少しずつ難しくなっているように思います。社会的かつ経済的な価値を生み出せない個人にスティグマを押しつつ、一方で仕事の中で自己実現することもまた難しいという状況も存在します。また、不確かな社会状況の中で正解を求めてしまうことも多くなっているかもしれません。アルゴリズムが薦めてくる選択肢に辟易しながらも、しかし不十分で未熟な自分を補うためにさまざまな消費的行動をしてしまってもいます。 地域に目を移すと、自分たちで自分たちの地域の未来や課題を考え、それに取り組むことは日常的な営みではなくなってきています。地域のことはまず行政の仕事であり、時には駅前開発をするデベロッパーの仕事なのかもしれません。しかし、地域というものが他人事になった社会においては、人間関係は希薄になっていきます。だからこそ、行政やなにか別の力を頼らざるを得ない状況もあるのです。 わたしたちは地域に関わりながらずっと考えてきました。「生まれ育った環境は違うけれども、自分の暮らす地域で自分の力や可能性を最大限発揮して、楽しく豊かに生きるためになにができるのか?なにが必要なのか?」という問いに。そうしたテーマに向き合い、アクションしてきたというのが自分たちのこれまでの軌跡だと理解しています。 この文章ですべてを語るのは難しいのですが、なにか引っ掛かる部分があれば一緒に考え、取り組んでいければ幸いです。 (藤本遼)

How we do

とよなかの「地域」を「創」り「生」かしていくための考え方と仲間が得られる連続講座(ゼミナール)「とよなか地域創生塾」
持て余した食材を持ち寄って調理したり、一緒にごはんを食べたりすることを通して、「ご近所のステキな知り合い」と出会いつながるためのイベント「グッド!ネイバー!ミーティング!」
ここにあるでは、具体的なアプローチとして、地域で暮らしている方や企業・行政の方、地域活動をしている方やNPOの方などと連携しながら、あるいは共創しながらさまざまなプロジェクトや活動を進めています。クライアントは行政と企業で半々くらい。年間を通しての事業、あるいは数年にわたっての取り組みが多いのが特徴かもしれません。 たとえば、東急不動産SCマネジメントさんとは「あまがさきキューズモール」というショッピングモールを舞台に、地域のみなさんと一緒にさまざまなイベントを仕掛けています。 また、尼崎市さんとは長年「ミーツ・ザ・福祉(市民福祉のつどい)」という取り組みをご一緒してきました。障がいのある人もない人も楽しめるフェス企画として、非常に人気のコンテンツになっています。この取り組みは他の自治体にも広がり、別の地域においても行政の既存事業をアップデート(再編集)していく流れが広がっていきました。 最近では、エイチ・ツー・オー リテイリングさんと一緒に地域の循環をどう生み出すか?というプロジェクトも進めています。衣・居・食・住をキーワードに、いろいろな取り組みが複合的に関わり合っていく、そしてそこに地域の方や多様な方が混ざっていく仕掛けをつくっています。 もちろん、自主事業や自主活動もあります。ひとつはコミュニティファームの「武庫之のうえん」で、20名程度のメンバーが自由に1,200㎡以上の土地を管理しています。また、コロナ禍以降はあまり展開できていませんが「カリー寺」というお寺を舞台にしたカレーフェス企画も継続的に実施しています。2024年4月以降からは子どもたちに向けた「学習塾」の事業もスタートします。 このように、クライアントさんがいるプロジェクトから、自分たちで自発的にやっている取り組みまで、多様なレイヤー・分野での取り組みが同時並行的に進んでいます。ですので、手前味噌ですが「かなり面白い!」と思います。 【大切にしている9つのこと】 以下のコンセプトを大切にしながら、さまざまな活動・事業に取り組んでいます。ジャンルやスキルだけではなく、想いをともにできる方と、本質的な価値をつくるために進んでいければと思っています。 1.カテゴライズとラベリングは慎重に 「分ける」ことで「分かる」こともあります。けれども、安易に分けたくありません。目の前のものやコトに対して、真摯に向き合う姿勢を大切にしたいと考えています。 2.「やりますよ」から「一緒にやろう」へ サービスやコンテンツの提供からコラボレーション・共創へ。能動的に関わり合うことで、ともにつくり手になっていきたいと考えています。 3.分かれたものをつなぎ直す 時代が進むごとに分断されてしまったさまざまなものごとを、編集やデザインの力を使ってつなぎ直していきたいと考えています。 4.前が見えないからこそやってみる 答えがわからないからこそ、ともに模索することができます。やったことのないことに積極的に取り組んでいきたいと考えています。 5.クリエイティブは安心からはじまる 安心安全な環境をつくることが大原則。クライアントとの関係、地域の人たちとの関係、メンバーとの関係。安心感からクリエイションをはじめていきたいと考えています。 6.「誰かのため」の前に「自分のため」がある 仕事や事業は、他者のために行うものです。けれども、自分のため、自分たちのためにしていることが社会化される、という方向性も同じように大切にしたいと考えています。 7.価値観は無限に広がっている 社会や環境の変化が著しい中で、固定化するのがもっともリスクの高いスタンス。常に本質的な価値観を模索し、提示し続けたいと考えています。 8.アナログ感とライブ感 便利さや「生産性」以外の部分の価値はどこにあるのか。手間ひまや面倒な関わり合い、わかりあえなさの可能性を探り続けたいと考えています。 9.コミュニティではなく生態系を耕す コミュニティは常に排他性をはらみます。排他性の罠に陥らないようにしながら、ゆるく、しかし確かにつながっていく生態系を生み出していきたいと考えています。