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雑誌 Software Design 2024年2月号:インタビュー 「最新テクノロジーでサービスを構築したメリット」辛東根・金政澤【後編】

この記事は「Software Design 2024年2月号」に掲載された記事を許諾を受けて転載しています。

グローバルへ挑戦する ココネのエンジニアリング力を探る

世界に愛されるデジタルワールドでトップレベルの実績

第8回 最新テクノロジーでサービスを構築したメリット

3Dベースでデジタルアートトイの収集を楽しむ『C.A.T. Club』。2023年9月にリリースしたばかりの新しいアプリなので、最初からAWS FargateやMongoDB Atlasなど新しいサービスを採用し、運用の効率化を図っている。どのような効果が得られているのか。詳細をココネ グローバルスタジオ 辛東根氏と同 金政澤氏に聞く。

━━自己紹介と担当をお願いします。

辛東根(以下、辛) ココネ グローバルスタジオ C.A.T. Clubプロジェクト 開発チーム クライアントテックリードを務めている辛東根(シン ドングン)です。

金政澤(以下、金) 同じく グローバルスタジオ C.A.T. Clubプロジェクト 開発チーム サーバーテックリードの金政澤(キム ジョンテク)です。バックエンド開発を担当しています。

━━Fargateのメリットはどんなところにありますか?

金   EC2を用いてデプロイをしていた既存のプロジェクトに比べると管理がとても楽になりました。

辛   デプロイも楽になりましたよね。

金   これまでは独自のスクリプトによるローリングデプロイを行っていました。作業を自動化しても、行き渡るまで20分くらいかかっていました。しかし今回はブルーグリーンデプロイ式にでき、Fargateだとすべてお任せできるようなしくみになっているので、とても楽です。かかる時間も5〜6分くらいで済みます。リリース作業にかかる余計な精神的負担もかなり減りました。

データベースはフルマネージドのMongoDB Atlas

━━データベースは何を使っていますか?

辛   MongoDB Atlasです。新規サービスなので構築のスピード感も考慮すると、MongoDB Atlas一択でした。MongoDBだと「EC2はいくつ必要か?」など細かく見積もらなくてはなりません。

金   Atlasだとフルマネージドサービスで管理ポイントが減るので、運用的には楽になります。強いてデメリットを挙げるならコスト面と、スケールアップするときにスペックを細かく調整できないことです。それでも急なアクセスの増加が起きたときのことを考えるとAtlasのメリットが上回ります。

辛   実はAtlasなら検索においても有利です。これまでMongoDBを使用していたアプリでは、ユーザーやアイテムでマルチバイト検索をするときにパフォーマンスの問題があり、Elasticsearchにつなげていました(図1)。

金   ところが、Atlasには標準でMongoDB Atlas Searchというマルチバイトも検索できる機能が実装されており、Atlasだけで足りるのです。シンプルなアーキテクチャになってよかったです。

━━今後はどのような機能を拡充していきますか?

辛   ココネのサービスはスモールスタートが多いです。まずは基本機能でリリースして、徐々に育てていきます。これから年末くらいにかけて(取材は2023年10月)、当初から予定していた機能やコンテンツを拡充していきます。一通り完成したあと、お客様からの反応やリクエストを把握しながらサービスを育てていきます。

 現時点で予定しているのは、多言語対応とコレクションルームの機能拡充です。コレクションルームとは、収集したデジタルアートトイを並べて飾る場所なのですが、まだあまり活用されていません。アプリのメイン画面となるフィールドからの導線を改良し、遊べる機能を増やすなどして、より楽しめるようにしていきたいです。

金   バックエンドとしては、サービスの運営に必要なマスターデータベースのインプットのしやすさや運用のしやすさの改良を進めていきたいです。

辛   これってすごいことです。ほかのアプリだと日々の運用管理やインフラの最新鋭化や改良に取り組んでいるのに対して、『C.A.T. Club』は新規構築の段階でFargateやAtlasなどでシンプルなアーキテクチャにしてあるため、今はマスターデータベースの改良に取り組めており、インフラではほかのチームより一歩先を進んでいます。

新しい技術に仲間と一緒に挑戦できて成長できる

━━お2人ともココネで10年ほど働いていますが、ココネで働くよさはどんなところがありますか?

金   ココネは新しい技術を採り入れることに前向きなので、課題解決が進みやすいと思います。新技術に積極的にトライしたい人にはいいのではないでしょうか。また、ココネでは昔から、年齢や役職に関係なくすべてのメンバーが自由に意見を出し合ってコミュニケーションできるフラットな関係で仕事ができます。新技術だと難しさもあって焦ることがありますが、1人で勉強してスキルアップするより、ココネにいればみんなと一緒に学べる機会があるのでいいと思います。

辛   同じく、新しい技術に挑戦しやすいところがいいと思います。また、ココネだと小規模かつ速いサイクルで開発が進むことが多いので、開発者でも積極的に組織を横断してサービスに関われるのも特徴です。大変なところもありますが、やりがいはあると思います。

━━福利厚生で気に入っているものは?

金   食堂が大好きです(笑)。

辛   もともとココネは社員の健康をとても重視していて、食堂やジムの充実度では業界トップレベルではないかと思います。前のオフィスにもデリやジムがありましたが、ビルのテナントだったので周囲のフロアに配慮する必要がありました。しかし、現在のオフィスは自社の建物なので、食堂の隣に調理施設がありますし、ジムで思いきり運動してもほかのテナントに遠慮する必要はありません。

━━どんなエンジニアならココネに向いているでしょうか?

辛   1つは、カワイイもの好きでしょうね。CCP(Character Coordinating Play)を多く手がけているので、社内にはかわいいイラストやキャラクターが数多く並べられています。デザイナーが社員の4割を占めるなど、デザイナーが多いのも特徴です。エンジニアがサービスに直接関与できて、自分が開発した手応えを感じやすいのも醍醐味かと思います。

金   仲間とコミュニケーションしながら新しい技術に挑戦したいなら向いていると思います。みんなと一緒に、お客様に愛されるサービスを楽しく開発できるので、そうしたことを魅力的に感じるならいい環境だと思います。


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